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銀の裏地

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絵本の紹介と読み聞かせのヒント満載(?)育児録
幼児から高校生の4児の母、内職編集者でブックトーカー。子どもと本をつなぐ活動を市内各所で展開中。
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2011.09.05
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カテゴリ:展覧会
 六本木の新美術館にやっと行ってきた。ワシントン・ナショナル・ギャラリー展。印象派好きは両親譲り、今回出品された作品の主なところはそれぞれの作家展などで観てきたわけだが、一堂に会すとなるとまた違うだろう。何が何でも行くぞと自分を鼓舞するためにあらかじめ生協で前売りを買い、やっとこさ最終日に滑り込みで出かけてまいりました。月曜なので昼過ぎまでは在宅の亭主殿がゼロを引き受けてくれ、奇跡的にわが身ひとつ。

 代々木乗り換えで六本木に行くのも初めて。うーん、スムーズ。何年ぶり?でさっぱりわからない。青山ブックセンターに毎日行きたいとか思ってた若き日。サントリー美術館てこんなとこだっけか、とほとんどおのぼりさんである。地図は見てきたから目的地まで迷いやしないんだけどね。ざくざく歩くし普段着なのでむしろ道を聴かれたりする。
 美術館は有楽町の国際会議場的な建物で、やたらと天井が高い。現代美術にはいろいろあるとは言え、ロビーの天井は高すぎないかと思うのは、古典的な大原美術館っ子の感想。地下のショップは楽しかった~。グッズと本の塩梅が他にちょっとない感じで。手塚治虫や岡崎京子が美術本と平気な顔して並んでるとこがいい。文化村のショップとはまた違う感じでね。そうそう、置いてあったのは『リバース・エッジ』の新装版、奥付を見たら著者はまだリハビリがんばってるって……。オカザキの書評は『800冊~』の中でもかなり入れ込んで書いたので、思い入れがある。うち1冊はこれだった。

 肝心の印象派展である。やっぱりここも混んでいたが、最終日、しかも台風後ということで身構えていたほどではなくてラッキー。観たい絵だけチョイスして、しかしそこには居座って、といういつもの観方をするのに苦労はなかった。
 モネの中でいちばん好きなジヴェルニーの太鼓橋の緑色の絵(中学時代、勉強机の前に日経の切り抜きを貼ってうっとりしていた。複製画じゃなく新聞てあたりが中学生。2年生で観たモネ展でいきなりはまったのだ)との再会はやはり嬉しい。オランジュリーの睡蓮の部屋も至福だったけれど、私にはあの紫よりやっぱりこの緑。
 ルノワールの踊り子(つってもモデルさんは女優なので、バレエシューズ履いててもダンサーには見えない。本人が衣裳がすごく気に入ってるのが伝わってくるところも含めてコスプレである)も観るたびに好き。ルノワールの青緑の使い方、けっこう気に入っているのだ。普通この人が好きというと暖色系なんだろうけど、いちばん好きな絵もサンパウロにある「ばら色と青」だったりする私。そう言えばリンの大好きな部長さんの宝物はルノワールの画集だったな。男子中学生でルノワール好きってめずらしい。
 セザンヌはこれというのが無くてちょっと残念。まあセザンヌが観たければブリヂストンに行けばいいんだけど。若い頃はちっともピンと来ない画家さんだったので、もうちょっといろんな機会に観ておきたいのだ。やっぱり青いヴィクトワール山的なのを。
 スーラは好き、というわけではないんだけれど、つい目が行ってしまう。ほぼ均一に打たれた点が、安定感の秘密であるな。点描神。
 そしてこの美術館の印象派コレクションの特徴、女性画家シリーズ。なにしろカサット本人が購入作品の選定に大きな影響を与えたとあって、割と積極的に女性陣の作品を買っているのだ。中でも飛びぬけて良かったのが「青いひじ掛け椅子の少女」。モデルが長時間拘束に飽きちゃってぐだっとなったところを描いたので、結果的にポーズはマハ(笑)。狙って描いたんならルイス・キャロルと同じレベルの重度のロリコンということになるんだけど、これはそうではないと思っております。ロリータとして描くなら、あの靴下はない。不機嫌さにときめくんじゃなくて、思わず微笑ましくなって描いてしまったというところ。女の子もいいんだが、ひじ掛け椅子の青の布地がまたなんとも素晴らしくって。てまた青だよ。独身女性の子どもへの愛情あふれる視線、それも子どもの生き生きとしたおもしろさを掬うというあたり、清少納言につながる感覚がある。「浴女」などの浮世絵の技法の受け入れ方も男性陣の「こんなすごいの見つけたぜ!」的な興奮と違い、すんなりしていて面白かった。メアリ・カサット、もっとまとめて観てみたいなあ。
 他の女性作家も、服地へのこだわりににやにやと注目してしまった。マネやモネでもかなわないよね、こういったところ。布地を見るだけ、指で触るだけでも、女性には官能的体験であることが、なにげない日常を描いた絵からも伝わってくる。

 公式HPの木谷節子というライターさんのコラム、2ケタめからの作家ミニ知識が楽しかった。ロートレックの絵のモデルがジョサイア・コンドルの甥だとか、セザンヌはお父さんに甘えてただけとか。

 好きな絵は画面に穴があくほどまじまじと観て心の瞳に焼き付けてきたので、当分自分内ギャラリーでいつでも楽しめそうである。久々にリフレッシュできた。
 次は京都へすぐに巡回だそう。





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最終更新日  2011.09.22 10:35:33
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