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カテゴリ:放射線・放射能解説
少し時間が経ってしましましたが、今日から再開します。前回は、セシウム137から出るγ線を想定した場合、1立方センチの水に一時間に約25000個のγ線が当たると毎時0.23マイクロシーベルトになると説明しました。 そこで、放射線源(セシウム137)と放射線が当たる水が以下のような位置関係にある場合に、線源がベクレル値を概算してみます。距離は10cm、50cm、100cmで計算してみます。 以下の前提での計算をします。 ・空気による放射線の減衰は考慮しない。 ・線源は点としてあつかう(何かの物体中に混じっている場合には、空気中にでるまでの減衰を考慮する必要がある。) ・セシウム137のβ崩壊の際、必ずγ線を放出する。(文献によると5%程度はβ線のみでγ線を出さない崩壊をするようですが、概算なのでこのような前提を入れます。また、正確にはγ線はセシウム137がバリウム137に変化したのちバリウム137から放出されます。バリウム137の半減期は2分ほどなので、セシウム137の30年より十分小さいので背シム137のβ崩壊と同時にγ線が放出されたみなします。) ・水は線源から見て1平方センチの面積を向けているとする。 放射線は特定方向に出るわけでなく、ランダムに四方八方に飛んでいきます。従って線源から放出されたγ線が水にあたる確率は、1平方センチを線源と水の距離を半径とする球の表面積で割ればいいことになります。 球の表面積は 4x(円周率)x(半径)x(半径)になりますので、 10cm:0.8% 50cm:0.05% 100cm:0.008% になります。 1時間に25000個のγ線が当たるには、線源から1時間当たり 10cm:約3000万個 50cm:約5億個 100cm:約30億個 のγ線が放出される必要があります。ベクレルは秒当たりでるので、秒当たりにすればベクレルになります。 10cm:約8000ベクレル 50cm:約13万ベクレル 100cm:約80万ベクレル となります。以上は外部被ばくを考えた場合には、かなり高いベクレル数となります。しかし、セシウムの重量に換算すると以前微量になります。 10cm:約0.0000000024g(2.4ng) 50cm:約0.00000004g(40ng) 100cm:約0.00000024g(240ng) (以前の100ベクレルが約0.00000000003g(30pg)という計算結果を使用) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.01.18 18:56:12
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