カテゴリ:ライトな本
ラストの下りは「レジンキャストミルク」のパクリと言うかパロディなんだろうなぁ・・・。 とある事情で一人暮らしをする霧村聖司、彼をモノにしようと迫る冬木陽子、その他悪友に囲まれて「ごく普通の日常」を送っていた所に、「吸血鬼」を名乗る少女コウが落ちてきた・・・。 彼女は、1000年前に死に別れた恋人の転生体を探しているといい、なぜかウサギ執事や、腹黒メイドまで現れる始末・・・。 と言う事で、異能力バトル学園物であります。 なんちゅうか、とりあえず美形な主人公と言う以外はこれと言ってぱっとする様な所の無い主人公をモノにしようと狙う陽子の脳ミソがちょっとアレな気がするんだけど、好きな理由が、「BLの受けっぽいから」と言う理由がなんていうか素晴しく、ややと言うか極端に下ネタに走りたがるコメディパートが読者を選びそうなんだけど、個人的にはOK。 何にでも蜂蜜をかけたがる吸血鬼のコウとか、とらえどころの無いくらいアレなウサギ頭の執事とか、さりげなくそのまんま登場してる久遠くおんとか、キャラが変なのだらけなのは、とりあえずOK。 「ホーンテッド!」時代は、実験作っぽい所が多かったが、新シリーズだし、この辺が勝負どころという感じがするだけに、ラブコメからバトルに展開する三篇の短編集っぽい構成は以前に比べると良くまとまっている感じがしますねぇ。できれば、三篇の複線を用い4章目で大きな展開を持ってこられればもっと良かったんだけど、次に繋がるようなので、期待。まだまだ成長段階だし、まだまだこの株は伸びそうな気がするので、個人的には買い。 ただなんていうか、主人公がちょっと・・・。 メインは主人公の一人称で、一部三人称と言う構成なんだけど、その主人公一人称パートが、「ホーンテッド!」の時とほぼ同じ感覚で、主人公の性格を捉えづらいところがなんとも残念な気がしました。 要するに、見た目が美形でクールなんだけど、思考が、哲学的なのか、バカなのか、エロイのか、平坂なのか、テンでバラバラでバランスが悪すぎるんですよね。まあ、この書き方が平坂さんの特徴と言えば特徴なんだけど、前半が前回の主人公となんら変わらないところがちょっと個人的に受けないんですよね。 主人公は受けですが・・・。 いやだって、脳内だけでエロい思考するキャラってただのムッツリスケベじゃないですか・・・。 リアクション加えれば、スラップスティックコメディだって書ける筈だしちょっともったいない気がしたのは、単なる個人のワガママです。 とにかく今後が楽しみになってきました。不良債権じゃなく、先行投資であったことを祈るばかりであります。
関連サイト YELLOW SPRING(平坂読) BLUE☆WIND(湊ヒロム) 感想リンク のべるのぶろぐ booklines.net 読丸電視行 字遊室 好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! Alles ist im Wandel お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/03/28 12:49:24 AM
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