先日こんな日記を書きましたが、その続きです。
地蔵菩薩ークシティガルバに苦戦する
先日の日記を見たある学僧の方から、お地蔵様の梵名について、
ご教授頂き画像を送っていただきました。
先日、私が調べたのとかなり違う(◎_◎;)
「ボウ・ヂ・サ・トバ」は菩薩ですから、とりあえず外す。
「ア・リヤ」も聖ですから、外す。
「キシャ・チ・ク・シャ」というのがお地蔵様の梵名では
ないでしょうか?とその方から教えて頂いたのですが・・・
教えて頂いてこんな事を申し上げるのは失礼なのですが
なんか引っかかります。
「キシャ・チ」は「クシ・ティ」と同じと判る。
「ク・シャ」というのが「蔵」なんだろうか?
「蔵」「蔵」・・・「蔵」といえば胎蔵界曼荼羅
「胎蔵界曼荼羅」を密教大辞典で調べると、
Garbhcdbhava (ガルバカドバーバ?)
(アルファベットだけで読みが書いてないのを
私が読んだので怪しいかも)
やはり「ガルバ」です。
おお~そういえば、もっと良いものを見つけた。
実はお地蔵様と対になっている仏様がいます。
その名は虚空蔵菩薩様
お地蔵様が大地から何かを生み出すのに対し
虚空蔵菩薩様は空中から何かを生み出すという、
両方とも宝部の仏様です。
虚空蔵菩薩様の真言は
赤で囲んだ部分が虚空蔵様の梵名で
「ア・キャ・シャ・ギャ・ラバ」
Akāśagarbha
これはお経本から取ったんですが、真言宗の梵字の先生の
本でも同じ読みになってますが、厳密には
「アー・キャー・シャ・ギャ・ラバー」ですよね。
しかし、一人だけ唱え方を変えたら真言が揃わんな(*^_^*)
「ギャ・ラバ」は「ガルバ」と同じだろう。
やはりお地蔵様の梵名は「クシティガルバ」
でいけそうだ(*^_^*)
ん?ちょっと違うよな???
この赤い字「ガ」が明らかに違う。次の「ラバ」も違うようですが
次の「ヤ」にかけて伸ばしているだけで、
梵名だけを切り取ると「ラバ」の右側の月みたいなのは無い。
インターネットで探した画像をもう一度見る。
ちょっと違うようですが、サンスクリットではこの字なんですよ。
いや、
このサンスクリットが間違ってます。
下のアルファベットでは「ga」なんですが、サンスクリットは
「gha」を書いてます。
ちょっと調べてみた。
望月「仏教大辞典」法蔵館「密教大辞典」中村元「仏教大辞典」
すべて「ga」だ。
さらに、児玉義隆「梵字必携」静慈円「梵字悉曇」も
申し合わせたように「ga」だ。
これは、直さねばなるまい(ーー;)
さて、「クシティ」も「ガルバ」も梵英和辞典で見つけた。
先日は調べ方を理解していなかったんですね(ーー;)
「ガルバ」は(母)胎蔵の意味どおりなんですが、問題は「クシティ」
地球、住処はともかく、破壊、損失、世界の終末!
おどろおろどしい意味が並んでいますよ!(◎_◎;)
これを見て瞬間的に「北斗の拳」を思い出してしまいました。
「北斗の拳」は原哲夫が書いた漫画で、
核戦争後に至る所が廃墟になって多くの人間が暴力が
支配する世界で苦しみます。そこで、北斗神拳という
一子相伝の拳法の使い手のケンシロウが活躍するという
ストーリーです。
お地蔵様はお釈迦様が無くなられてから、弥勒様が降臨する
56億7千万年後までの間、人々を救済してくださると言われます。
柔和なお坊さんの姿をされている姿からは想像できないませんが
実は「北斗の拳」のケンシロウ並みに強いのかもしれない。
普段目にするお地蔵様は、延命地蔵菩薩ですが、
武装したお地蔵様もおられます。
勝軍地蔵というお名前で、甲冑を着て馬にまたがっておられ、
その昔、坂上田村麻呂が戦勝祈願をしたと言うことですから
相当なものです。
クシティガルバから意外なところへ進んでしまいました(*^_^*)
いかがでしょう?