第8回 はつゆきコンサート My Music in Hakuba Wing 21
開催日:2022.12.4(土) 14:00開演場所 :白馬ウイング21文化ホール(500名収容)今年で8回目を迎える「はつゆきコンサート My Music in Hakuba Wing 21」へ行ってきました。プログラム1.ヴァイオリン・ピアノ フランク:ヴァイオリンソナタ イ長調 1,2,4楽章2.ピアノ独奏 ショパン:スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31 ドビュッシー:小品集よりバラード3.クラリネット5重奏 天空の城ラピュタメドレー 残酷な天使のテーゼ 魔女の宅急便メドレー 4.ピアノ連弾 チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」Op.71aより 小序曲/金平糖の踊り/トレパーク ドビュッシー:「小組曲」より小舟にて/バレエ ドヴォルザーク:スラブ舞曲第1番 Op.46-1レポートヴァイオリンソナタ イ長調 1,2,4楽章フランクが友人の結婚祝いに贈った曲ということで、いわば祝典ソナタとも言うべき内容と思いますが、今年は同曲を7月の千住真理子ヴァイオリンリサイタルにて、8月のフルート岩井志帆氏、ヴァイオリン野口万佑花氏、ピアノ西田遼太郎氏によるトリオコンサートにてそれぞれ聴く機会があり、私の中でちょっとしたマイブームになっていたこともあり、12月にきて今年のトリを飾る拝聴の機会を大いに楽しみに感じました。演奏は白馬中学校音楽専門科として活躍する小田雅氏(ヴァイオリン)と白馬村在住で幅広い音楽活動を行っている平野友理氏によって披露され、圧巻の演奏と感じました。特に4楽章は大変盛り上がる曲想なので、これでもかと繰り返される祝福のメロディーがとても心に染み入りました。スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31~小品集よりバラード昨年から高橋多佳子氏の主宰するショパン・ザ・シリーズにてショパンの生涯やショパンがリスペクトした楽聖たちとの関係について学ぶ機会があり、だいぶショパンの音楽が身近なものになってきた感があり、スケルツォ第2番も耳馴染みの1曲として楽しませていただきした。小品集よりバラードは、まさに前日ドビュッシーの最後の作品であるヴァイオリンとピアノのためのソナタを聴いてきたばかりだったので、それらの印象と合体することでドビュッシーの色をより深く感じることができました。なお演奏は小谷村でピアノ教室を主宰する傍ら演奏活動も行っている今井千波氏によるもので、名曲2つの名演を大いに楽しませていただきました。天空の城ラピュタメドレー~残酷な天使のテーゼ~魔女の宅急便メドレーはつゆきコンサートの中で唯一のアマチュアの音楽チームによる演奏ということで、楽曲もクラシックではなくおなじみのアニメの曲からの選曲となりました。3曲ともクラリネット5重奏曲で、演奏者はウィローウインドオーケストラと大町市民吹奏楽団の有志によるユニットということで、改めてアマチュアの音楽愛好家の交流の重要性を感じた次第です。演奏曲の天空の城ラピュタメドレーは、空から降ってきた少女~君をのせて~ゴンドアの想い出~天空の城ラピュタの4曲。そして残酷な天使のテーゼは新世紀エヴァンゲリオンの元祖のオープニング曲。魔女の宅急便メドレーは、旅立ち~仕事はじめ~海の見える街~大忙しのキキ~やさしさに包まれたならの5曲と、演奏者にとっても聴き手にとってもかなりのボリューム感を感じるところでした。組曲「くるみ割り人形」Op.71aより小序曲/金平糖の踊り/トレパーク~「小組曲」より小舟にて~スラブ舞曲第1番世界三大バレエのくるみ割り人形ですが、私自身過去に一度だけ演奏したことがあり、曲を聴くにつけその時の記憶が蘇ってきました。特に金平糖の踊りは、断続的に出てくる下降系のメロディーの一部を担った想い出から懐かしく感じました。小舟にてはドビュッシーらしいとても深みのあるゆったりした曲、そしてバレエはアップテンポの曲ですが、バレリーナが優雅な踊る様を想像しながら!、スラブ舞曲第1番は、連弾ならではの音の厚みを感じつつ、ダイナミックな演奏を楽しませていただきました。演奏は2020年に白馬村に移住して音楽教室を主宰する小野文恵氏とフランクでも登場した平野友理氏による息の合った連弾で、曲により高音と低音のパートをチェンジしながら行っていたのが印象的でした。まとめ今回、白馬村在住の仲間の伝手でこちらのコンサートに演奏者として出演させていただきましたが、開催時期からのネーミング「はつゆきコンサート」はとてもお洒落と感じました。またスタッフの皆さんの細やかな運営のおかけで演奏に気持ち良く演奏ができたことを、心より感謝したいと思います。また演奏終了後に、市長さんより白馬村はスポーツは盛んだが、文化芸術活動もそれに負けないくらい盛んにしてゆきたいとのお話があり、このようにすばらしいウイング21があるのだら、それを拠点にして盛り上げてゆけば道は大きく開けていると感じた次第です。