中原アヤ 『 ラブ★コン 』…… 「巨女」 と 「チビ男」 の爽やかな ラブ・コメディ
★ 『ラブ★コン』 中原アヤ (2001~07年)レンタルコミックにて、全17巻 読了。実写映画 (2006年)、アニメ (2007年) は観てません。必要以上にデカい女 (170cm、のちに172cm) と、必要以上にチビな男 (156cm) とのラブストーリー。以前、 『図書館戦争』 の感想 (2013.12.9.の日記) で、「ヒロインより相手役の方が 5cmも低いなんて少女漫画では珍しい」 と書いたが、それどころではない。ただ、こちらは、徹底してコメディテイスト。 全編、ほぼ関西弁で、担任やクラスメートからは 「オール阪神・巨人」 と呼ばれ、漫才のようなやり取り、口げんかを繰り広げる。「チビ」、「巨女」 と互いに罵り合いながらも、だんだんと気になる存在に…的な、まあ、お決まりのラブコメ展開なのだが、主役の2人の関西弁の掛け合いが笑え、身長差がもたらす関係性が微笑ましいので、かなり楽しく読めた。昔、夜遅くの渋谷の公園通りを、ちっちゃい男の子が長身の女の子の手を引いて歩いているのを見て、 「カ、カワイイ!」 と目が釘付けになったことがある。 身長差カップルというのは、どうしても好奇の目で見られがちだが、男の方が堂々としていれば逆に微笑ましいものだ。私も長身なので言わせてもらうと、デカい女に気後れして近寄ることすら避ける男が多い分、堂々と話しかけてくる男子は、チビでもカッコよく見える。作られたキャラにしろ、大谷 (チビ男) の読者人気が高いのは、口では小泉 (ヒロイン) を 「巨女」 と罵りながらも、避けずに堂々と対峙し、男としてリードすべきところは押さえているからだろう。男女かかわらず、身長にコンプレックスのある人は、寧ろ、自分より高い女 (低い男) に積極的に話しかける位の方が、器が大きく見えて、イメージいいと思うよ。ただ、この作品では、クラスメートや家族など、周囲の目が非常に優しいのが良さなのだが、まー、現実はそこまで皆、温かくはないけどね。 同じく女の方が長身の 『図書館戦争』は、ちょっとしたことで、いちいちイチャつくシーンが、妙に恥ずかしかったが、『ラブ★コン』 の2人は、簡単にデレデレしないので、却って、たまのシリアスシーンに、爽やかな 「ときめき」 を感じられた。少なくとも恋愛だけの内容で、10巻以上、私が飽きずに読めただけでも快挙。ただ、この作品も、さすが 『別マ』 という感じで、とにかく、引き延ばし過ぎ。 10巻位で終わらせるべきだったと思う。『別マ』 と言えば、『君に届け』(2012.10.24.の日記)の最新 21巻を借りて読んだが、なんかもう、ホント 「いい加減にしろよ」 って感じ。もはや、なんの発展性もない 「優等生カップル」 の主人公たちが、停滞した恋愛に浸ってる間に、どーでもいい脇役女子の恋愛を延々見せられ、しかも、1冊費やしても殆ど話が進まないという、もう、どこに何を届けたいのか、さっぱり分からない状況。『ラブ★コン』 は、引き延ばしに入った11巻以降も、ところどころ笑えたので、 『君に届け』 よりは大分マシだ。<関連日記>2012.10.24. とんとん拍子で 「高校デビュー」 を果たしていく女の子 の お伽噺 ・・・ 椎名軽穂 『 君に届け 』 2013.12.9. 男女の身長差がミソ? ・・・ 漫画版 『 図書館戦争 』ラブ★コン カラー版 1-【電子書籍】価格:500円【ポイント3倍】【3000円以上購入で送料無料!】【中古】【古本】ラブ★コン 全巻セット (1-17...価格:2,810円(税込、送料別)【楽天ブックスならいつでも送料無料】ラブ★コン DVD BOX 1[3枚組]完全生産限定版 [ 岡村明美 ]価格:7,873円(税込、送料込)