ペアマッチレース・イン白馬に参加してきました
長野県の白馬~五竜で行われた山岳マラソンに参加してきました。今回は、いつもより詳しく書きます。出場するにあたって、いろいろ検索したのですが、情報が少なかったので、これを機にまとめておきます。(長文なので、大会に興味のある人以外はさっと流してね)この大会の正式名は「セルフディスカバリーアドベンチャー マウンテンラン・ペアマッチレースin HAKUBA」。ペアで出場するという条件の制約からなのか、関東圏から遠いためか、パワーバーが主催するわりには、参加者数は多いとは言えません。走行距離は23キロ。八方尾根スキー場のジャンプ競技場下からスタートし、唐松岳(2,696m)までひたすら登った後、見晴らしのよい稜線のアップダウンを走り、岩盤むき出しの難所「クサリ場」を経て、五竜岳(2,814m)まで登ります。この頂上を過ぎると、あとは下り中心の展開。ラストは白馬五竜スキー場のゲレンデ下のエスカルプラザがゴールです。東京を出発したのは土曜日のお昼頃。長野高速道の「豊科」で降り、17時に現地入りし、選手登録を済ませました。行きがけの道沿いで安曇野の「大王わさび農場」の看板を見つけ、ちょっと立ち寄りました。しばしスロータイム。男二人でここを散歩するのは、少々気がひけたけど、せっかく来たんだからねと、相棒(実は20歳年下のスポーツジム仲間)と、見学していました。わさび田のわき水の冷たかった!1本1800円のわさびを試食させてもらい、その甘みに感激でした。選手登録時、「今年は総合で23チーム、男子チームは12チームです」との大会スタッフの方からの説明があり、「明日の降水確率は60%です」とのこと。昨年は総合で14チームだから、微増。この1~2年のアドベンチヤーレースや山岳マラソン人気で、もっと参加選手が増えていると思ったけど、ペアで参加という条件は難しいのか?しかし、明日の雨だけは・・・イヤだ。この日は、国道沿いのガストで夕食をとり、明日に備えて早めに就寝。当日は朝3時45分に起床。五竜のエスカルプラザで選手が集合し、ここからスタート地点の白馬ジャンプ競技場まで、大会側のバスで移動しました。途中、朝焼けの白馬三山? の見事な赤さに見とれてしまいました。登る山はこんな感じ。写真右から順番に登るようになります。けわしい~、です!富士登山競争を除けば、本格的な登山コース経験ゼロの私には、別世界の登山愛好者が行くような山であり、未知の世界です。レース距離23キロの断面はこんな状態です。出発点の標高がわからないけど、高低差2400m~2600mはあるのでは。練習で何度か足を運んだ高尾山(599m)の4倍強。話にならないといえば、そうなんだけど、東京からカンタンに練習で来られる距離じゃないから、しょうがない。スタート地点で最終競技説明を受け、6時に久々に聞くホーン(現在トライアスロンは2年休止中)の合図でスタート!競技場を半周するように5分ほど走ると、すぐに八方尾根スキー場のゲレンデ下にたどり着き、ここから早足の登山。ここでスピード派?とゆったり派?の2つのブロックに大きく分かれたのが、後方を見て確認できました。私たちは、スピード派の後ろの方でひたひた登っていきました。昔、スキーをやっていたので、八方尾根の雄大さだけは知っていました。「なつかしいなぁ、兎平だ」でも、今は雑草と放牧された牛の糞だらけ。相棒は、ややきつそうな表情。彼は昨年、初出場のハセツネを13時間台でゴールしていますが、最近はある目的のために貯金に走り、1日20時間近い(マジで)労働を週3回、1ヶ月以上も続けていたため、練習不足がたたっていたのは知っていました。それでも若さでどうにか踏ん張っている感じ。ようやく唐松岳の第3ケルンだったかな?に到着。この雲海、お見事です。ここで私たちが景色に見とれているうちに、混合チーム2組目の方にさぁーと抜かれちゃいました。左前方を眺めると、五竜岳がみえてきました。どれが五竜岳か分からなかったのですが、登山のオジサンが「あれだよ、あそこまで行くんだぞぉ」って教えてくれました。「あそこまで・・・」でも、ちょい楽しみ。2600~2800mの稜線のすばらしさを知らないので、さぞいい景色なんだろうと。唐松岳頂上を過ぎ、五竜岳に行く途中に、難関といわれているのが「鎖場」。岩盤の絶壁が500mくらい続くところで、打ち込まれている「鎖」をつたって、下るところです。ついに初体験~。この絶壁、一歩間違えば、滑落して、岩にたたきつけられ、大怪我か死んでしまうはず。「こんな所を年輩の登山者は、よく登っているなぁ・・・」って思います。男2人で鎖を握って岸壁を降りる姿は、「ファイトー! 一発!」のリポビタンDの世界によく似ています(顔以外)。次は白岳、大黒岳という2つの山を越えて、また登って登って五竜岳。もう、かなり疲労。下った後の登りがつらいのなんの。この頂上に大会スタッフが待機していました。WEB掲載用らしい写真を1枚撮ってくれるといので、ポーズ。聞くと「トップは1時間前に通過」したとのこと。ひえ~、速い!(兎平ではまだ背中が見えたのに・・・)ここからの下りは学生時代、サッカー選手だった相棒が得意とするところで、ひっぱてもらうように走りました。あとは下るだけという安堵感もあり、疲れの出てきた足を高く上げつつ、飛ばしましたが、行けども行けども、ひとつ前にいるはずの混合チームが見えてきません。林の中を抜ける小刻みなカーブ続きだったため、前を走る相棒が見えなくなっていました。「たまには○○○さん~」と声が!そこは幅50cmぐらいの細い道で、彼は落っこちていました。顔と手だけが崖の縁から除いている状態。「うわっ! どうした?」「飛ばしていたらカーブが曲がり切れずに転落しちゃいましたぁ」(車じゃないんだからさ、やはり若者は無茶するものである)幸い頂上付近と違い、森林のある所だったため、樹木がクッションとなって滑落には至らず、怪我もないとのことで、引きあげて、再び全開で下りました。途中の紅葉が色鮮やかでした~。やっと視界が開けたのは、五竜スキー場上の「アルプス平」駅。「やった! 近い近い、もうすぐゴールだよ」ここからはゴロゴロの石だらけ。ある意味で最も走りづらいところでした。前を見ると、およそ500m先に混合2番目のチームを発見。やっと人里に出て、人に出会った時のような安心感です。ゴールゲートも見えてきました。疲れた足を踏ん張って、ゲレンデの最後のコースをラストスパート。ゴールタイムは5時間12分。男子部門12チーム中、5位でした。出場者数が少ないので、ゴール付近は閑散としていて、ちょっと寂しいのですが、それがまた山のレースらしさでもあるのかな?1位と2位は、自衛隊の2チームでした。やはり強い。3位はレース後、売店で話した大学を卒業したばかりの元オリエンテーリングのチーム。4位は中部森林局という本業のような人たち。そして次に我々。混合トップは、なんと楽天ブロガーのMARAさんのチーム。(このレースのあとで知りました)私たちのタイムは昨年ならば、2位入賞。↓*MARAさんの書き込みでのご指摘で、昨年はステージ別の計45分の強制休憩タイムが加算されていたことが判明。つまり、私たちは昨年なら5時間12分+45分+悪天候だった。出場したみなさん、ホントにお疲れ様でした。昨年と違い、天気も良かったようで、すばらしい景観を楽しむことができ、とてもよい山岳レース体験が出来ました。その後・・・・・・・トップって、どういう人たちなのかなぁ?富士登山駅伝には出ている猛者さんなのかなぁって?失礼ながらリストのお名前をみて検索しちゃいました。驚き!10キロ30分○秒とか、フル2時間45分とか、ハセツネ9時間台の人とか、すごい人たちでした。フルが3時間11分の私には、まだまだかないません。さらにその後・・・・・・・・・今日は水曜日。いまだ筋肉痛。階段を下りるのがつらい。