イラン核問題:安保理付託で一致、6カ国外相が共同声明
米英仏露中の国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国の外相は30日夜(日本時間31日朝)、ロンドン市内で非公式な夕食会を開き、2日からの国際原子力機関(IAEA)緊急理事会で、イランの核問題を国連安保理に付託することで一致したとの共同声明を発表した。付託された場合、制裁を含めた国際社会の論議が具体化することになり、イランの核問題は新たなヤマ場を迎える。 6カ国外相は安保理付託で一致する一方、安保理の具体的な行動は3月以降に先送りすることでも一致した。安保理は3月6日の定例理事会で、イラン核問題に関するエルバラダイ事務局長の報告書がまとまる予定で、安保理での行動はそれを待ってからとなる。 6カ国はこのほか、イランに対して研究開発を含むウラン濃縮関連活動の中止を改めて要求するとともに、外交的な解決を目指す努力を継続することでも一致した。 これを受け、ウラン濃縮工程をロシア国内に移すというロシア案を巡るイランとロシアの折衝なども行われる。ただイラン側が付託に強く反発するのは必至で、ロシア案で前進が図られるかどうかは微妙な情勢だ。 制裁論議に進むことを警戒する中露は当初、付託より弱い「通知」「報告」を模索する構えを示したが、安保理討議を先送りすることを条件に欧米側に歩み寄った。 イランは30日ブリュッセルで開いた英独仏との協議で、ロシア案を基本的に受け入れる構えを示したが、ライス米国務長官は「イランの回答は既に(核関連活動再開という形で)出ている」と一蹴(いっしゅう)、あくまで核関連活動の中止を求めた。 欧州連合(EU)は30日、安保理付託で足並みをそろえ、ソラナ共通外交代表が「イランが現在の立場を変えない限り、安保理の判断に委ねられるだろう」と強調した。 さてここまで来ました。 次はイランがどんなカードを切るかですね ここもまた平行線ですか