このところのサッカー記事で面白いのが、夕刊フジ（ZAKZAK）。なんというか、オシム監督のやることなすことに、いちいちいちゃもんを付けている感じ。一方的に喧嘩を売っているようにも見えるけど、実のところは一方的な片思いなのかもしれない。なんというか、全然相手にしてくれない女の子を振り向かせたくて、いろいろとちょっかいを出す悪ガキみたいにも見えてくる。ま、どのメディアもいまのところ、オシム監督に対しては好意的に取り上げているので、あえて批判的な書き方をすることによって注目を浴びようとしているのかもしれないけど。

　タイトルを羅列するだけでも、なかなか面白いものがある。
オシム“軍隊トレ”深夜１時から「フルタイム練習」（8/31）
オシム１０・４韓国戦へ「真の監督力」試される（8/31）
オシム語録消えボヤキ連発…２９分２５秒の言い訳会見（9/3）
オシムｖｓ協会マンツーマン攻防？ “初”の会談へ（9/5）
辛勝オシムこれでいいわけ！？ 知将一転→グチ将に（9/6）
オシム早くもイメチェン…独裁オレ流から毒ガス流に（9/7）
オシム内閣改造ウス～イ柱…不振原因は「コーチ陣」（9/10）
オシムＪ、スタッフはトランプで神経衰弱！？ （9/12）
オシム頑固さに協会スタッフ困った、完全に無視され…（9/14）
オシムジャパン入閣に大穴候補…「カズ外し」の度胸も（9/14）

　9月12日の「オシムＪ、スタッフはトランプで神経衰弱！？」という記事も、なかなかいい味を出していた。「中東遠征で表面化したオシム監督のストレス問題。遠征中、話し相手がいないため、ストレスがたまりまくっているのだ。その解消策として浮上したのがラミー。」という記事。オシム監督は話し相手がいなくてストレス溜めまくり。で、監督のお気に入りのカードゲームがラミーで、スタッフはラミー習得に躍起になっているというのだけれど。中東遠征でオシム監督がストレスを抱えてるとしたら、普通で考えれば、代表チームが思うような試合ができないからストレスが溜まるんだと思うんだけど。そもそもオシム監督が、ストレスを溜めまくっているかどうかもわからない。で、そのストレス解消法が、なんでトランプのラミーなのか。単にオシム監督がラミーが好きだってだけじゃないの？さらにスタッフが、ラミーの習得に躍起になっているというのも怪しい。だって、ラミーって、そんなに難しいルールじゃないもの。

　今日の「オシム頑固さに協会スタッフ困った、完全に無視され…」という記事も、たいした中身のない記事。簡単に言うと、「降りしきる雨の中、オシム監督は傘もささずに、日本代表に２階級飛び級招集されたＭＦ梅崎らのプレーに熱視線を送った」という記事なんだけど。その後が笑える。「スタッフが何度も傘を差しだしたが、オシム監督はかたくなに拒否」「スタッフがイスを勧めても完全に無視」サッカーに熱心なオシム監督の姿が目に浮かぶが、「かたくなに拒否」とか「完全に無視」という表現に、何か悪意のようなものを感じる。オシム監督が傘をさしたければさすだろうし、椅子に座りたければ座るだろう。監督はそれよりも目の前のサッカーに集中したかったんだと思う。そういうふうには読まずに、「この頑固っぷりはやはりただ者ではない！？」と書くところが、いかにも夕刊フジだなぁ、って感じです。

　スポーツ新聞ですらまともな記事がないのに、夕刊フジのようなタブロイド紙を取り上げて悪く言っても仕方ないのだけど。とにかく、連日のように夕刊フジにはオシム監督の記事が掲載されていて、その記事のどれもがうがった見方をしているというか、悪意があるような書き方がされていて。今日はどんなネタで来るのかなと、ちょっぴり楽しみにしている、今日この頃です。

　それにしても、スタメンからカズを外しただけで、横浜FCの高木琢也監督を「オシムジャパン入閣に向けた大穴候補」と報道しちゃう夕刊フジ。あまりにも強引すぎて、ホレボレしちゃいます。