中国国際航空のサービスには、がっかり。機内食は20年前とたいして変わらず。いまどきプラスチックのナイフとフォーク。その頃は、中国民航だったけど。機内にワインも置いてないなんて。飲んべえとしては痛いなぁ。ビールは燕京ビールでした。ビールって、そんなに飲めるもんじゃないんだよね。

　驚いたのは、北京首都空港。近代的な空港ビルで。おそらく北京オリンピックのために建て直したのかと。トイレに扉があって、ちゃんと水が流れることにびっくり。かみさんに「トイレットペーパーを持っていかなくても大丈夫かな」と聞いたら、笑われたけど。変わったものです。

　空港から列車で北京市内へ。地下鉄を乗り継いで、今夜のホテルへ。中国に地下鉄があるというのも驚くけど。もっと驚くことは、車内がきれいなこと。誰も痰を吐かないし、カボチャやスイカ、ヒマワリの種が床に散乱しているわけでもない。なんか、肩透かしを食らった気分。こんなの中国じゃないよ。

　でも、地下鉄の駅で並ばない。降りる人を待たずに乗り込む。街で交通事故があって、ワラワラと人が集まる。大した事故じゃないのにパトカーが何台も来て、大騒ぎ。道路は大混雑。集まる野次馬。飛び交う怒号。響きわたるクラクション。これこそが、中国。街が近代的になっても、そこに住んでいる人は少しも変わらない。ようやく、僕の知っている中国の素顔に出会えた気がしました。



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