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カテゴリ:映画と読書
スパルタカス スペシャル・エディション【UNPD-25586】=>スパルタカス スペシャル・エディション 見所は?と聞かれると、答えに窮してしまうほどです。 スタンリー・キューブリックって、こんなに凡庸な感じでしたっけ? 確かに、ピーター・ユスティノフやローレンス・オリヴィエなんかは、貫禄と言うか名優らしい実に小気味の良い演技をしてて、好感が持てたのですが、女優のジーン・シモンズなんか、可愛らしいだけだしね。カーク・ダグラスというのは元々僕は苦手なんで・・・あの顎のエクボとか。 英国俳優は、魅力的だけど、アメリカ俳優はイマイチ。 それはキューブリックが英国人だということと関係があるのでしょうか。 それにしても、ローマ悪、反乱軍良という図式も実に凡庸にして平面的。 よく脚本としても絵としても演出としても、もうちょっと練って欲しいなあと感じるハリウッド映画にしばしば出会いますが、それの典型。キューブリックでそういう感想を持つとは思っても見ませんでした。 だから見所と言うとなんだろう。 最後の大戦闘シーンなんかは、大平原でのローマ軍が最も得意とした戦術を駆使できる場面で実に大規模な撮影を敢行していて壮観です。 騎馬軍団は美しく描けていますが、あの時代は「鐙=あぶみ」のない時代でしょ。もちろん、忠実に再現する必要はないでしょうが、そういう時代考証的なところで、もう一工夫あっても良いように思いました。衣装にしても典型的なハリウッドだし、ローマ街道にしても実にチャチ。 元老院での討論シーンにキューブリック的な冷ややかな映像感覚があったといえばあったんでしょうが、まだまだ後年のものに比べたら稚拙な感じ。 しかし、こういう大絵巻的なものとヒューマンな内容というのは、50年代のハリウッドの行き詰まりの始まりを見るようで、そもそも英国人俳優なしでは魅力を放てない時代に突入したハリウッド映画は、この時代にすでに死んでいたのかとさえ思ってしまいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/09/02 12:02:03 PM
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