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ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

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2008/06/10
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トスカーナ州ボルゲリの新しいイタリアワインの中でも
一際温かくも美しい光を放ち続けるワイナリー

「レ・マッキオーレ」

の試飲会(主催輸入元モトックス)にお邪魔してきました。


地図と実際の距離感が合わず(田舎モン!)、少々の遅刻を
して会場に入りますと、50名限定の席はほぼ満席、おそらく
僕のように遅刻されている方の空席が2,3あるばかりでした。


オーナーであるチンツィア・メルリさんのワインと家族、そして
ワイナリーに対する情熱と愛情溢れる説明をご紹介していき
ましょう。

講演中のチンツィア・メルリさん(左)と通訳のジョヴァンナ川頭さん


(最初の挨拶や説明を多分5分ほど聞き逃していると
 思われます^^;)


1.ボルゲリと言う生産地域は、最初に「サッシカイア」
  そして「オルネッライア」というトスカーナの名門貴族
  アンティノーリが入ったので、「貴族経営だから」美味しい
  ワインができると信じられていた。

  故に、チンツィアさんと夫の故エウジェーニオさんが
  ワイナリーを始めようと目論んだとき、家族、親戚は
  皆大反対だった。

2.畑には、麦、オリーブ、フルーツの木があっただけで
  まさに
 
  SALTO NEL BUIO

  「闇の中に身を投げ出す」・・・そんな思いで夫と   
  二人三脚のワイナリー経営が始まった。

3.最初はオリーブとブドウを作っていたが、成功できるとは
  とても思えず、何よりも畑を購入したとき二人には
  お金が全くなかった。

  夫の親はワインショップの経営等で裕福だったので
  お金の調達に協力しようと言ってくれたが、私たちは
  断って、すべて銀行の借金で賄った。

4.お金は本当にすぐになくなって、厳しい時代は毎日が
  苦しく、3年後からワインは出来始めたが、最初は
  売りさばくのが大変だった。

  完売にならなかったが、エウジェーニオが投売りする
  のが大嫌いだったので、ボルゲリの幼稚園にワインを
  寄付したりもした。

5.苦しい時代ではあったが、本当に素晴らしい時代でも
  あった。実験、経験を積み重ねて、他の偉大なワイン
  産地も回って見聞することが出来た。

6.そしてこのボルゲリの土壌というのが非常に肥沃で  
  「強い土質 terreni molto forti」なので、
  サンジョヴェーゼには不向きであることをすぐに発見
  した。

  サンジョヴェーゼに合わない理由はその他には、
  湿度の高さ、日光の強さ、寒暖の差のなさが挙げられる。

  そのため、密植度を変えたり、植樹法を変えたりと
  様々な工夫を施した。

7.ボルドーにも足を運び、その上で、カベルネと
  メルローを植えることに決めたが、どのような栽培を
  したら良いか、全く分からず、すべて手探りだった。

8.ブルゴーニュにも行った。
  これは私たちにとってとても新しい世界だった。
  それは、amore 愛情、passione 情熱、そして
  dedizione 献身 というブドウ栽培人たちの
  仕事にかける気概を目の当たりにしたからである。

  これは私たちにとって tesoro piu' importante
「最も大切な宝物」となった。

9.ブドウ耕作にとって、最も大切なこととして認識して
  いるのは、 ciclo della pianta ブドウという自然の
  サイクルを知るということ。

  そして、ビンテージや各ブドウ品種、そして一本一本の
  株に至るまで、「ルールが存在しない」という
  こと。これが最大の学びである。

10.25年前から化学的農薬は使用していない。
   開墾に際して土を掘り起こすときとボルドー液の
   散布以外はすべて手作業で行う。

11.テロワールの個性を守り、最高の表現を目指すと
   「単一ブドウのワイン作り」に行き着いた。

   現在、「クリュ」のワインは3種類とも単一ブドウの
   ワインになっている。

12.ボルゲリは、ブドウ栽培に関してはまさに
   天国でありparadisoであり、ニッチnicchiaな
   ポジションにあるといえる。

   温暖で冷たい北風が吹かない

   海から5kmしか離れていないので、非常に
   風が良く拭いている⇒ブドウの健康状態には最高

   夏の間にも水不足になりにくい

   以上のように、非常に恵まれていはいるがこれは
   「良い」ワインを造るための環境としては言えるが
   「素晴らしい」ワインを造るためには十分とは
   いえない。

13.83年当初の所有面積は4ha、現在は22haになって
   いる。自分たちの力で少しずつ増やしてきた。

   最初に購入したワイナリーはみすぼらしい小屋のよう
   だったが、エウジェーニオは

   「これが最後の投資だから、心配しないで!」

   と言っていた。そして、彼は、次々に投資をしていき
   そのたびに

   「これが最後の投資だよ、心配しないで!」

   と言っていた(笑)。
  
   彼が逝ってしまった今、よく分かることは、立ち止まる
   ことなく、常に動き続けること、常にどこかに移動する
   ことが大切で、目標達成の前に次の目標をつくること。

   これが、エウジェーニオが結果として投資し続けることに
   なった現われだった。


明日に続きます。

滅茶苦茶に高くなったラインですが、最後のボルゲリ・ロッソは絶対に
買いですね(^^)



スクリオ[2004]/レ・マッキオーレ


パレオ・ロッソ[2004]/レ・マッキオーレ


パレオ・ビアンコ[2006]/レ・マッキオーレ



レ・マッキオーレ・ボルゲリ・ロッソ[2006]/レ・マッキオーレ


明日に続きます。





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Last updated  2008/06/12 03:27:41 PM
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