バケツのようでバケツでない!
紙漉きは寒い時期にやるものだといわれていますが、これはねりが、夏よりも冬の方が安定しているから。しかし冬の水道水は冷たいので、攪拌する手もしびれます。だからといって途中でやめるわけにはいきません。水と楮(こうぞ)とねりをよく攪拌するのは基本中の基本だから。また、大きな作品を作る場合は、ボールで素材を作ったら、ボールのまま一気に簀に流し込みます。小さいボールで素材をすくって流していては間に合いません。ですので、しょっちゅう素材を作ります。時間をかけて素材を作っては一瞬にして、流し込み。またすぐ素材作り。このくりかえしです。「攪拌するのに、いい道具ないですか?」よく聞かれます。「たとえば、泡立て器だめですか?」「だめです!」これは楮の繊維が全て泡立て器に絡まってしまいます。繊維を集めるために使っているようなもの。伝統的な紙漉きでは攪拌には棒を使いますが、和紙造形では、棒はやはり繊維が絡むので、これも使えません。「やはり手で地道に攪拌するしかないのでしょうか?」「いえ! いいものがあります!」「えっ!」「これです!」「バケツじゃないですか?」「バケツじゃないんですよ!」ふたの中にモーター部分が収まっていて、それを取り出して設置すると、↓このようになります」洗濯機なのです。下着やソックス専用のものらしいですが、これが攪拌にちょうどよいのです。素材作り用の使い方としては、長い時間回しっぱなしにしないで、5分くらい使ったら、取り出して、やはり手で攪拌して仕上げる必要があります。どうしてかというと、普通の洗濯機は回転が右に回ったら、次は左というように逆回転しますが、これは常に同じ方向に回り続けるのです。つまり、これだと繊維が丸まってしまうので、細かくほぐれてくれないのです。だから、最後はやはり、手仕上げです。それでも助かりますよ!制作に夢中になっている間でも横でガーガー攪拌してくれていますから…。一度使うともう手放せなくなります。いまネットで調べたら、同じものは販売してなくて、芋洗い器↓として販売されています。仕様を見ると、全く同じなので、素材作りに使えると思います。http://item.rakuten.co.jp/kminori/10004777/バケツ洗濯機はここが一番安くて5,980円です。里芋の皮も向けるらしいですよ。今年5月に開催する公募展ですが、応募もかなり増えてきました。1/31日が締め切りです。ご応募は「予定出品点数・サイズ・氏名・住所・メールアドレスを記載してこちらに応募→info※washizokei.jp(※を@マークに)」詳細はこちら↓http://plaza.rakuten.co.jp/washizo/4000今日はこのへんで。読んでいただいてありがとうございます。よろしければ、上の「blog Ranking」のバナーをクリックしてください。1日1回クリックしていただけると、たいへんうれしいです。お手数ですが、よろしくお願いします。参考までに、上の「blog Ranking」のバナーをクリックしても、ブログランキングのページが表示されるだけです。なにかを記入したりする必要などはまったくありません。ブログランキングのページが表示されたら、他のページをのぞいてもいいですし、終了するのも自由です。●yunさんの運営する「和紙造形のコミュニティ」がMixiにあります。Mixi会員の方だけになりますが、ぜひのぞいてみてください。