石巻へ炊き出しに行ってきました!
BDF(天ぷら油の廃油によるバイオ燃料)で走るバスに支援物資・炊き出し道具などを積み、被災地の中でも最も被害の大きな石巻へ行ってきました。避難所には他の支援団体がすでにたくさん入っているので、今回は住宅地において炊き出しをいたしました。被災地の方々は普段おにぎりやパンばかり食べているので、暖かい食事が本当にうれしかったようです。被災者の方々と話を交わすうちに、高層階に住むお年寄りは階段の上り下りが非常に困難なため、支援物資や食料をもらいに行くことさえままならないということがわかり、急遽そこへ宅配に何往復もするといったこともするなど、実際に現地にいってみないとわからないことが多いようです。届けた支援物資はトイレットペーパー・ティッシュ・手鏡・子ども用おむつなどの衛生用品、チョコレートなどお菓子類、バナナ・いちご・みかんなどのフルーツ類、防寒着・下着などの衣類。これらをブルーシートに並べて、自由に持ち帰っていただきましたが、ガツガツする人は皆無でした。どなたも遠慮がちにものを選び、中には他の人にも行き渡るようにと、最小限必要なものだけにする人もいます。町の様子はがれきだらけで、道路は浸水していたりもします。本当に悲惨な状況です。でもなぜか、そこにいて感じたのはすさんだ感じや暗い感じではなく、静かでやさしい空気に包まれた、なんだか暖かいものでした。震災前、ニュースでは親が子を殺し、子が親を殺すような報道がたえまなくありました。秋葉原での無差別殺人などもあり、日本全体に殺伐とした空気が漂っていました。ところがこの震災によって社会全体に、なんとかしなければ、助け合わなければという空気にがらっと変わりましたね。帰宅難民の人に、自宅のトイレを使わせようとする人がいたり、スーパーでは、地震で落ちた商品を拾って棚に戻し、ちゃんとレジの列に並ぶ人もいました。外国では、このような光景が信じられないといった印象に写ったようです。災害時においても略奪や暴動も起こさず、秩序ある行動をとる日本人の姿に感動したようです。人はさみしくなった時にケガをするといいますが(かまってほしいから)、日本という国がさみしい社会の極限に達して、それで震災にあったのかもしれないのかなあ、などと石巻で感じていました。いまはまだ社会全体が、震災に対してなんとかしようという意識のたかまりがあり、暖かい空気が漂っていますが、これがいつまでも冷めていかないといいですね。今日はこのへんで。読んでいただいてありがとうございます。よろしければ、上の「blog Ranking」のバナーをクリックしてください。●yunさんの運営する「和紙造形のコミュニティ」がMixiにあります。Mixi会員の方だけになりますが、ぜひのぞいてみてください。