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2009.01.24
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カテゴリ:本好き
 写真は府中駅前の歩道橋。下辺に不思議な明るみをたたえた雲の状態がおもしろく、撮った。右の建物は府中伊勢丹である。

 きょうの土曜日は2人とも休みなのだから、八王子で用事を済ませたらかみさんと府中の伊勢丹まで買い物に行こうと、じつは昨夜から予定を立てていた。

 かみさんは午前中からしばらく発声練習。
 その間ぼくはパソコンに向かい、メイルチェックやニュースサイト・サーフィンをやっていた。
 目を引いたのが、カリフォルニア州の「失業者が9.3%」にまで急上昇したというニュース。12月の雇用統計を報告しているロサンジェルス・タイムズ紙のサイトで読んだ。
 その昨年12月、同州では7万8000人が職を失ったそうで、総数は180万人に押し上げられたとのこと。9.3%という失業率は15年ぶりの高率とある。
 あのカリフォルニアでねぇ、と思うよ。

 いつだったか、ニューヨークからロサンジェルスに着いたとき、ひとり旅で荷物に気をつかうぼくに空港の警備員が「ここはニューヨークとはちがう、泥棒なんかいないよ」と笑っていたのを思い出してしまうのだ。
 ちなみに1年前と比較すると、去年の12月は5.9%だったというのだから驚く。

 On Friday, the state Employment Development Department reported that the jobless number jumped almost a full percentage point from 8.4% in November. It stood at 5.9% a year earlier.
 (1月24日付ロサンジェルス・タイムズ紙サイトより)。


 まず八王子駅前のクリエイトホールにある図書館に寄り、平敷安常著『キャパになれなかったカメラマン』(講談社)の下巻を借りる。
 先週水曜日に田島くんと呑んだ折にこの本の描写を採りあげ、上巻の前段に出てくる「875高地の激戦」直後に著者が体験した取材シーンがぼくのある記憶を呼び起こした話をした。

 ぼくは中日映画社を1969年の6月に辞めたけれど、その年にぼくが作ったニュースフィルムで鮮明な印象を残しているのは「東名高速道全通」だった。
 森本勲カメラマンと一緒に現場取材を行い、いまでは考えられないが、報道用に下り側車線を開放し、上り車線を東京方面へ向かう車列を並行移動で撮れるようになっていたものだ。そのシーンや、走行中に主観移動で撮った横断歩道橋のショットとか、スピード感を課題につくった作品だった。
 東名高速道に関しては、これは別な日だが、当時の警視総監・秦野章さんが「首都高速道をなんとかしないことには道路事情が悪くなるばかりだ」と嘆いていたことなど、思い出すことがたくさんある。
 編集を済ませ、これが最後の作品かと感慨深いものがあった。ニュース部デスクだった脇野さんが社内試写のときに「巖谷鷲郎の白鳥の歌だ」といってくれたことも忘れがたい出来事だった。

 その東名高速全通を報ずるニュースを作る前、同じ年ではなかったかもしれないが、いずれにしろ初夏の季節に、東京北区にあった「米軍野戦病院」と呼ばれた病院への米兵移送のもようを撮ったことがある。
 ベトナム負傷者が日本に運ばれて治療されている事実を伝える企画なのだが、戦傷者の撮影は許可されず、やむを得ないのでぼくたち取材班は近所の学校の教室を張り込み場所として貸していただいたのだった。

 待って待って待って、根気よく待って、ふいにヘリコプターのローター音が聞こえてくる。
 カメラマンは鈴木淑郎さんで、ヘリ着地の直前から負傷兵運び出しの緊張感など、とてもしっかり撮ってくれた。負傷兵の腕に点滴の針を刺され、付き添い兵が点滴ビンを上方にささげて持ったまま早足で病院内に消えて行く。
 そんなようすを何ショットも撮り、ここはベトナムの戦場と直結しているのだなと何度も実感したものだ。負傷兵はベトナム前線の激戦地で地雷に触れたり狙撃されたりし、戦闘地から2日か3日をかけて東京の病院にたどり着いたわけで、ふいにぼくは、そういう最前線を匂いとしてかぎ取ったのだと思う。

 この旧い記憶が『キャパになれなかったカメラマン』によって掘り起こされた。
 米軍兵の死体をポンチョでくるんで「ヘリコプター」から下ろす場面を見つめる描写が上巻の前半にあり、話は875高地の激戦を伝える報告に移っていくのだが、ベトナム戦争の愚かさ、ばかばかしさをよくわからせてくれるくだりだった。

 昨夜はここで、
 「お湯がわいたり、眠くなってきたりするので、ぼくはここで一旦休憩」と書いていた。

 その先に続く文章は、何が何だかわからなくて読み返すことができない。
 キィボードの上で寝ていたらしい。
 上に「お湯」と書いていたのは「お茶」とするべきで、やかんにウーロン茶の葉を入れ、沸かし始めてからパソコンに向かったのだ。ところが寝ちまったものだからお茶は沸騰し、気づいたときには半分近くにまで減っていた。

 いま書き直す前には、この日の文章の最後に、
 「ここで文章をいったん切るが、続きを書く。追ってちかぢか」とあった。

 その間には、まったく理解不能な文章が数行。
 いやはや驚いてしまいました。

 話を戻すと、要するに『キャパになれなかったカメラマン』という本はたいへんおもしろく、上巻がまだ少し残っているのだが下巻を持っていたくて図書館に行ったのだった。
 館内でかみさんと会い、京王線で府中へ。
 2人とも昼めしを摂っていなくて腹がぺこぺこ。伊勢丹に着くなり9階へ上がり、買い物より食い物だとディナールーム奥の禁煙席に座り込む。うまいと評判の生ビールに加え、つまみに牡蠣フライとフライドポテトをたのみ、あとはいろいろ。

 催し物会場で九州物産展をやっていたので寄る。
 きびなごやら丸干しやらあおさ(海苔)やら鹿児島の海産物を袋いっぱい買い地下食品売り場へ。
 例によって魚勢の店頭に直進、あじとほっけの干物や明太子、鮭の切り身などを購入。家にいる蓮太郎くんに連絡し、帰ることにした。
 府中の行きつけとなった飲み屋の「新富」に寄りたかったけれど、酒も食い物も酒場気分もきょうはもう充分だ。





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最終更新日  2009.02.01 02:44:59
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