Washiroh その日その日

　５時の目覚め。
　二度寝。
　７時に起床。

　起きてしばらくテーブルの椅子に腰掛け、ぼんやりしていた。
　傍ではかみさんが仕事に出る支度をしておりまもなく陽次郎くんが起きてきた。
　「おはよう」
　「おはよう。朝からどこへ行くんだ？」
　「朝は八王子、午後から中野よ」とかみさんが答える。
　彼はきょう成人式なのだ。
　八王子市の成人式に出たあと中野区の式典にも参加するらしい。

成人式には生まれ育った土地の仲間と出たいと２０歳の誕生日を迎えたときにいっていたな、そういえば。
　小学校や中学校のころの同級生との再会。
　叫び声の絶えないにぎやかな場となることだろう、ぼくは成人式に行ったことがないので想像するばかりだが。

　コーヒーを淹れる。
　コストコのロールパンをレンジで温める。
　コーヒーを飲む。
　うまい。
　熱く、しっかり苦く、じつにうまい。

　あまりうまいので立て続けに３杯飲んだ。
　眼の病によくないからコーヒーは１日３杯まで、と医師にいわれているのできょうはこれでおしまいだ。

　ロールパンに無塩のカルピスバターをぬり、食べる。
　ふたつ食べたところでやめた、このところ食べ過ぎ気味なのだ。
　その後しばらく、またぼんやりタイム。きのうのことやら夜明けに見た夢のことやらを思い返したり、新聞をめくって見出しをざっと見ていったり。

　パソコンを起動させ、iPodを開いて　Joe HENDERSONとWynton KELLY Trioの『Four！』を収録。
　このアルバムは知らなかった。
　たいへん、いい。
　たいへん、うれしい。
　陽くんはこの間にスーツ姿を整えて出かけていった。
　見送ったあとあれこれやっているところへ電話が鳴った。

　大洞陽佑さんからで、元気そうな声。
　新年の挨拶を交わす間もなく前立腺がんの診断にかんする報告をしてくれた。
　手術を勧められているという。
　症状、検査の過程、医師の話やこれからの方針など話題がきりなくある。
　心配なことだが、次回の診察結果を待つことにするしかない。

　巖谷純介くんからファクスが届き、貞子叔母の状態を伝えてくれた。
　國士からの連絡内容が要約されてあり、病状は安定しており意識もしっかりしているとのこと。よかった。
　ただ後遺症がある。
　今月中にリハビリ専門病院への転院を予定しているそうだ。
　が、ともあれ、クモ膜下出血で入院した結果としては安心できる状態だ、本当によかった。

　きょうは出かけないつもりでいたが、京王線の回数券を買いに行くことにした。あしたの朝、電車に乗る前に買えばいいやと思っていたけれど、バスからホームに下りるだけで息が上がることを考えると朝はなるべくバタつかないほうがいいようだから。
　回数券を求めるのは高井戸での仕事が今月いっぱいで終るため定期券の必要がなくなったからだ。
　指折り数えるとあの仕事場へ通うのも残り２週間。
　思うところが少なくないが、それについては、ま、折々に。