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2020.06.10
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 山ボケ猫がコロナ禍と日帰り登山の注意点について、日本山岳会の6月号の会報(6月20日頃発刊)に投稿したので掲載します。

 コロナ感染症の感染拡大に伴って4月7日に政府から7都府県に緊急事態宣言が発令され、同日、日本山岳会古野会長から登山の自粛が提唱された。5月25
日に緊急事態宣言が解除され、今後、感染状況を見ながら段階的に制限が緩和されていくことになる。登山も自粛が緩和されていくと考えられるので、登山再開にあたっての注意点として、アプローチ、感染症対策、ソーシャルディスタンスなどについて考えたい。

 まず、アプローチで問題となるのは、感染者の多い地域から感染者の少ない地域へ登山者が移動することで、地元住民を感染させてしまう危険が生じることだ。現在、首都圏1都3県との移動は慎重にとされているが、解除されても、しばらくは近郊の山の登山から再開し、地元住民との接触を避けることが必要だ。
 
 感染症対策として3密を避けることが必要なことは言うまでもない。しかし、今回、登山=山小屋泊=3密という流れが強調され、マスコミと一般の方へ浸透してしまった感がある。実際は登山=山小屋泊ではなく、登山の多くは山小屋泊を伴わない日帰り登山で、3密は発生しにくい。登山はそれ自体、屋外活動で、感染のハイリスクになるとは考えにくいので、日帰り登山と山小屋泊登山を分けて考える必要がある。以下、日帰り登山の注意について述べる。 
  

 日帰り登山で注意することは街中と変わらない。登山前は、体調がよくない場合は登山を中止する。登山には消毒グッズを携行し、必要に応じて手指の消毒を行う。なお、コロナに限らず感染の多くは自分の顔に触れた指からウイルスや細菌が目、鼻、口に侵入することが原因になる。人は1日に数百回、無意識に自分の顔を触っているとされ、自分の顔を触らない習慣を身につけることが大切だ(注1)。
 
 登山中にマスクをしていると呼吸が苦しくなりやすく、熱中症の危険も生じる。熱中症を避けるために屋外では人との距離が2m以上あれば、マスクを外すことが厚労省などから推奨されている。山中では混雑時や人とすれ違う時など、状況を見て装着すればよい。また、呼吸が荒くなるようなピッチで歩くと唾液の飛沫が飛びやすいのでゆっくり歩く。そのためにもチャンジングな登山は避け、2グレード程度下げた登山をする。リスクの低い登山をすることは、医療従事者へ負担をかけないという点からも重要だ。

 ソーシャルディスタンスとして、通常の速度(4km/時程度)で歩いている場合は、唾液の飛沫をなるべく浴びないために前の人との間隔を少なくと2mあける。速度が速い場合は間隔を長くとる必要がある。また、真後ろにいると飛沫を浴びやすいので、並んだり、斜め後ろにいる方がよい。すれ違う場合は横方向で1.5m以上の間隔をあける。山頂など、混雑しやすい場所での休憩は長い時間とらないようにする。

 グループのメンバー数については、スイスでは公共では5名を超える人が集まることを禁止しており、これを登山に準用する考えがある。他方、フランスでは登山時の1グループの人数を10名までとしている。フランスの感染者数は人口比で日本の約20倍、死亡者数は約70倍(6月6日現在)であり(注2)、フランスより日本で人数を少なく制限する必要はないと思われる。メンバー数は原則として10名までとし、それより多い場合は人数をわける。なお、車での移動は窓を開けて換気に注意する。車内ではマスクをし、人数は定員の半分にすることが好ましい。

 登山の空白期間が長引くと、体力と山歩きの勘が低下し、精神的にも鬱を招きやすい。登山道の荒廃も招く可能性がある。いたずらにコロナを恐れることなく、適切な配慮をして登山を楽しんでほしい。山小屋にも1日も早く安全に宿泊できるようになることを願っている。

注1 顔に触れる回数については、米国NIHやオーストラリアなどから論文が出ている。多いものでは1日に1000回さわるとする報告もある。わかりやすいHPとして下記サイトがある。これだと1日に200回程度になる。

参考 人が顔を触る回数

https://weathernews.jp/s/topics/202002/170105/

 
先日、私はこの話をしながら相手を観察していると、5分ほどの間に3回鼻に触っていた。顔を触る癖は意識しないと治らないようだ。なお、知人で顔に触れないようにしたところ、風邪をひかなくなったという者がいる。


注2 529日の「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)の報告に基づくと、世界的な感染状況について、人口10万人あたりの累積感染者数と死亡者数は、それぞれ、米国511人、99人、スペイン605人、62人、英国383人、54人、イタリア380人、54人、フランス280人、44人、ドイツ215人、10人である。それに対して日本は13人、0.6人、韓国22人、0.5人、台湾2人、0.03人である。欧米に比較して東アジア人で感染者数と死亡者数が少ないことに驚かされる。欧米からは、「日本の奇跡」などと言われれている。現在、遺伝子型の検索が行われている。ひるがえって、例えば日本で500人、100人、中国で400人、60人、韓国で300人、40人、米国で20人、0.5人、英国で10人、0.03人などと、数字を想像した場合、世界はどのように扱うだろう・・・。

登山 withコロナ】も参考になるだろう

医師や山小屋経営者、山岳ガイド、ツアー会社、山岳ライターらで構成される「team KOI」が登山を再開しようとする登山者に向け、ヤマケイオンラインに発表し、山岳ライターの柏澄子さんがまとめたもの。
(前編)山に登る前に・準備にあたって
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=1046
(後編) 登山中、下山後に気をつけること
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=1047 

【日本登山医学会HP】も参考になるだろう。
http://www.jsmmed.org/












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Last updated  2020.07.18 20:24:02
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