今夜(3月9日)の大河ドラマ「篤姫」第10回目では、斉彬(高橋英樹)から篤姫(宮崎あおい)の嫁ぎ先が将軍家だと伝えられた幾島(松坂慶子)が、篤姫に琴、鼓、書等の特訓を行う場面から始まりましたね。
しかし、篤姫は相変わらず幾島の指導を真面目に受け入れず、その「じゃじゃ馬」振りに変化は見られません。それで、幾島が斉彬に「このままではを平侍に嫁ぐのも無理です」と伝えましたので、斉彬は篤姫に会って事実を明らかにすることにします。すなわち、嫁ぎ先が徳川将軍家であること、幾島は篤姫を13代将軍の御台所とするために指南していることを明らかにするのです。驚愕した篤姫は、その夜は一睡も出来ず、翌日も食事を摂ることさえできなくなってしまいます。そして、母親に無性に会いたくなった彼女は夜中に部屋から抜け出して今和泉家に逃げ帰ろうとするのですが、幾島に見つかってしまいます。
しかし、自分がなぜ将軍の御台所にされようとしているのか納得がいかない篤姫は、斉彬に「私は父上様に利用されるのでしょうか」と問いただします。それに対し、斉彬は「その通りじゃ」と答え、いま日本は非常な危機にあり、篤姫を将軍の御台所にすることによって御公儀(幕府のことですね)を内から動かすことが出来るようにしたいと自分の意図を明確に伝えます。そのような重大な任務が自分に期待されていることを知った篤姫は、斉彬に「私は自分の意思で江戸へ赴き、自分の意思で父上をお助けし、国の力となりたい」と自らの決意と覚悟を伝えます。
おそらく、今夜のドラマから以降、篤姫はこれまでの明るくお転婆な「あんみつ姫」から大きくモデルチェンジすることになるのでしょうが、それがどのような「篤姫」となるのかとても興味深いですね。
ところで、ドラマでは斉彬が篤姫から夫となる徳川家祥(堺雅人)について、「家祥様とはどのような方なのですか」と質問され、いささか言いよどんだ後に「自分の目で確かめよ」と言っています。これは、第13代将軍家定となる家祥が暗愚な人物と評判されていることを篤姫にどう伝えたらいいのか迷ったからでしょうね。しかし、この家祥は父親の家慶が死去したときに、「螺子(ネジ)を巻いたらまた動き出すのではないか」と凄いことを言っていますよ。もしかしてブラックジョークだとしたら、江戸幕府の将軍というものが所詮は傀儡(操り人形)でしかないということを皮肉った発言かもしれませんね。
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