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2007年03月10日
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カテゴリ:グルメ
 ヨーロッパ人に言わせれば、食文化が根付いていないだとか、レストランでのチップが異常に高い(ヨーロッパでは支払額の10%が目安なのに対して、ニューヨークで大体15-20%)と陰口を叩かれるアメリカであるが、ニューヨークに関しては、レベルの高いレストランも多いと思う。

 滞在中、一度は贅沢しようと(もうピーター・ルーガに行ったからええやないか、と言われそうな気もするが)、事前に予約して行った店がある。

 まず考えたのが、ニューヨークで敢えてフュージョンジャパニーズを食するというプラン。
 ザガットで安定した評価を得て、もはやニューヨークでも押しも押されぬ有名店となったノブや、私が雑誌で見かけて興味をそそられた、新オープンのモリモト(サイトは音が鳴るので注意)(そう、「料理の鉄人」の三代目和の鉄人の店なのである)などにも興味をそそられたのであるが、今回はもうちょっと冒険してみようということになった。

Nobu Evaluation Morimoto Evaluation
[2007年ザガット、注目のジャパニーズの評価はこんな感じ。順に27点・23点]

 で、ピックアップされたのが、2005年12月にオープンしたGiltである。
 元々は、29歳の新鋭・ポール=ライブラントがオーナーシェフを務めていたが、あまりに斬新すぎるスタイルに、一部ニューヨーカーからの不評を買って、昨年夏にオーナーを解任。代わりに10月からフィラデルフィアの人気レストランのクリストファー=リーを迎えて再出発したレストランである。

 このため、ザガットではFoodのスコアは付せられていないが、Decor(店内装飾)・Serviceで27・28とハイスコアを叩き出しており、依然注目のレストランなのである。
 その上、調べてみれば3コースで$78ということで、他の高級レストラン、アラン・デュカスやパー・セに比べて敷居はそれほど高くない。

 というわけで、早速突撃!である。

Gilt Evaluation
[吉と出るか凶と出るか]

 場所はマディソンアベニューと50丁目の角にある。何のことはない、ロックフェラーセンターから2ブロック東、セント・パトリック教会から1ブロック東(っていうか真裏)の五番街中心部である。

 ついでに言えば、3/2のエントリーで紹介した"Chamber Magic"が開かれるホテル・ウォルドルフ アストリアから北西に1ブロック。実際には、私はマジックを見た後でこのGiltに向かったのである。

Gilt Outside
[昔の財閥の私邸をホテルとしたパレス・ホテルのメインダイニング]

 Giltはバーとダイニングを併設している。
 キッチリ予約を入れていった私であるが(webで簡単に予約ができるが、その後到着48時間前に電話でリコンファームしなければいけない。といっても、店の留守番電話に必要事項を吹き込むだけだが)、最初はバーの客と勘違いされて10分ほど待ちぼうけを食らってしまった。店員さんも「お酒が呑めないから、ノンガスの水をくれ」と言って所在なく座っている日本人の姿を見て、変に思ってほしかったのだが。

Gilt Bar
[スタイリッシュなバー。ここだけで楽しまれる方も多数]

 とまあ、ちょっとした行き違いはあったが、しっかり「腹減った」ということをアピールして(笑)、ダイニングへ。

 ザガットでも高得点を得た、落ち着いた店内が目前に広がる…まあ、元々は財閥の邸宅だったので、それを生かした造りになっているのだろう。

Gilt Inside 2 Gilt Inside 1
[落ち着いた内装も高ポイント]

 このお店の「3コース」は、「ファースト」の8皿(コールド4品・ホット4品)から1皿、「セカンド」の8皿(オーシャン4皿、ランド4皿)から1皿を選択し、それにスターターとデザートが付く、という構成になっている。

 メニューを広げて、見慣れない単語と格闘しながらも、何とかオーダー。
 余談になるが、いかにビジネスで英語を使っているとは言っても、レストランでのオーダーはよく分からない単語に悩まされる。使われるボキャブラリーが全く違うので、ビジネス英語の知識は余り役に立たないのである。未だに魚や野菜の名前ははっきり覚えられない…実は、旅行者にとって電子辞書が一番活躍する場面はレストランなのではないかと思う。

 そのうち「特定の食べ物でアレルギーはないか、ベジタリアンではないか」と聞かれて「No」と断言すると、まもなくスターターがやってきた。

Starter
[シェフのお薦めスターター]

 このスターター、すっかり舞い上がっていて、ウェイターの説明を全く聞いておらず(っていうか、フランス語訛りだったので途中から聞き流していた)、一体何が入っているのかよく分からなかったのであるが(爆)、とにかく爽やかで美味であったのは間違いない。
 この一品で、テンションが高まってきた。

 そして、さりげなくパンも美味である。3種のパンを順に全種類食べてみたが、どれも当たりであった。薄く削った炭の上に載って出されるバターと塩もオシャレで、メインディッシュへの期待が高まるのである。
 
 で、最初の一品が。

Canadian Lobster with Blod Orange Foie Gras Torchon
[ファーストディッシュ]

 順に『カナディアンロブスターとブラッドオレンジ、トリュフポットパイを添えて』と『フォアグラのトーション、トーストを添えて』である。

 ともに、添えている一品とメインがマッチして新鮮な味わいである。若干小振りな感じはしたが、実は先ほど述べたパンが美味しくて、どんどんそれだけで胃の中に収まってしまって、最終的には満腹感に浸ることができたので、実際は気にはならなかった。

Maccademia Nuts Crusted Venison Yellow Fin Tuna Wellington
[セカンドディッシュ]

 そして、セカンド。順に『鹿肉のマカデミナナッツ添え』と『ツナロール、赤ワインソースとフォアグラソース』である。

 …実は、この『鹿肉のマカデミナナッツ添え』が私には微妙な感じだったのである。正直、ちょっとしょっぱい感じで、ここで若干テンションが下がってしまった。付け合わせも悪くないのだが、このメインのパートが風合いを殺してしまっている感じがして、これだけが残念。
 もしかしたらセカンドの一品でこれが一番のハズレだったかもしれない。…事実、ツナロールの方は絶品だったらしいので。

Dessert - Chocolate Mousse Dessert - Sherbet
[デザートもしっかり]

 で、気を取り直してデザートへ。先ほどから述べている、パンをしっかり食べていて(逆に言えば、パンが無くなるのを見て、すぐにウェイターが駆けつけれてくれていたということで、サービスは悪くなかったのである)、しっかりお腹は一杯だったのだが、デザートはやはり別腹なのである(私は男であるが、お酒が呑めないこともあって、結構な甘党である)。

 というわけで、ここには写っていないが、アールグレイとチョコレートムースを。なお、シャーベットは、ココナッツ・チョコレート…などから4つを選択する形式であった。

 先ほどの減点を取り返すというわけではないだろうが、これはどちらも美味であった。チョコレートも生チョコの風味が生きていて、ブリュッセルやパリといった「チョコレートと言えば」の本場のデザートを彷彿とさせる嬉しい出来映えに仕上がっていた。

Chocolate
[最後に嬉しいチョコレート]

 そしてまだまだ帰さぬと、怒濤のトドメのチョコレート。日本の黒塗りの器一杯にウエイターが「いくらでもどうぞ」と言わんばかりに差し出した珠玉の一粒に思わず手が伸びてしまう。

 …というわけで、全体的に満足度の高いディナーだったといえるだろう。序盤でバーの客と勘違いされ、放置された時間帯を除けば、サービスも行き届いていたし、メニューで分からない単語(大抵はフランス語だったので体面は保てたが)も、私の拙い英語力を慮ってか、丁寧に説明しようとする意図が汲み取れた。

 前シェフの時代は、評価が二分されていたこのGilt、私がテイスティングした限りでは25点ほどの評価だと思ったが、果たして来年のザガットの評定はいかばかりか。





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最終更新日  2007年03月19日 03時49分57秒
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