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『迷路』 キャサリン・コールター


『マーダー・プラン』 J・ケラーマン


『レッド・ライト』 T・J・パーカー


T・ジェファーソン・パーカー 一挙読み


『殺意』 リンダ・フェアスタイン


『ロマンスのR』 スー・グラフトン


『チーム・バチスタの栄光』 海堂尊  


『黄昏の百合の骨』 恩田陸


『家族狩り・5部作』 天童荒太


『麦の海に沈む果実』他 恩田陸


『天使の遊戯』 アンドリュー・テイラー


『天使の背徳』 アンドリュー・テイラー


『天使の鬱屈』 アンドリュー・テイラー


『蛇行する川のほとり』 恩田陸


『GOTH』 乙一


『ハリー・ポッターと謎のプリンス』 


『最後の旋律』 エド・マクベイン


『ZOO』 『失われる物語』 乙一


『追憶のスモールタウン』 R・ワトソン


『エミリーの不在』 ピーター・ロビンソン


『ウィンディ・ストリート』 パレッキー


『夜のピクニック』 恩田陸


『白狐魔記・戦国の雲』 斉藤洋


『No.6 ♯5』 あさのあつこ


『緋色の迷宮』 トーマス・H・クック


『天使と悪魔』 ダン・ブラウン


『ある秘密』 フィリップ・グランベール


『真夜中の青い彼方』 ジョナサン・キング


『ダーティ・サリー』 マイケル・サイモン


『渇いた季節』 ピーター・ロビンソン


『サメのこどもたち』 入り江わに


『よるくま』 酒井駒子


『手紙』 東野圭吾


『姑獲鳥の夏』 京極夏彦


『閉じた本』 ギルバート・アデア


『蒼い闇に抱かれて』 イローナ・ハウス


『邪魅の雫』 京極夏彦


『わたしのなかのあなた』ジョディ・ピコー


『容疑者Xの献身』 東野圭吾


『悪霊だってヘイキ!』 小野不由美


『悪夢の棲む家』 小野不由美


銃とチョコレート 乙一著


『あなたに不利な証拠として』ドラモンド著


『埋葬』 リンダ・フェアスタイン著


『オフィサー・ダウン』 シュヴィーゲル著


『煉獄の丘』ウィリアム・K・クルーガー著


『ぼくと1ルピーの神様』 スワラップ著


『青の炎』 貴志祐介著


天使が震える夜明け P・J・トレイシー著


2007年09月04日
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カテゴリ:小説・日本
高校二年生のみのりと、同級生の木島の恋愛小説・・・って言うと趣きが違っちゃうなぁ。
お互いが先ず「こう言う人がいる」と存在を意識して、それが特別な感情に変わっていく様子を丁寧に、瑞々しく描いてます。





作者が大学二年の時に書き、それを十年後に書き直して世に出した短編『黄色い目の魚』を元に、更に十年後に短編連作にしたものです。(あとがきより)

最初の短編は『りんごの顔』、木島は小学校五年生。
七年以上前に両親は離婚していて、それ以来会っていなかった父・テッセイと会うことになる。
私はこの短編が好きなんですが、現代っ子だから「別に良いけど」と思いつつ、でも別れがたい気持ちが細やかに描かれている。
テッセイは絵を描く人、古いアパートは彼の絵で埋まっている。
でもコンクールに出したりせず、ただただ描くんです。
木島とテッセイはりんごの絵を描くことにする。
木島は上手く描けない、テッセイがそれに手を入れる。

その後、木島はテッセイに会わないまま、テッセイは死んでしまうんですが、木島に形見として絵を描く道具を遺す、絵は一枚も遺さない。
テッセイは木島に、自分の過去ではなく、木島の未来を遺したんですね。

これがみのりと木島の物語の始まり。

次の短編は『黄色い目の魚』、みのりは中学生。
思春期の反抗期って個人差が大きいらしいんですが、みのりはそれが激しくでちゃったのね、って感じ。
友人いわく、「何の理由もないのに、何でいつもイライライライラ出来るんだろう。」って位らしいんです。

だから人との関係が上手く行かない。
みのりは“避難所”のようにマンガ家でイラストレターの叔父の家に入り浸る。

ある日、みのりは同級生を心無い言葉で傷つける、同級生は不登校になる。
みのりは迷って、考えて、同級生に手紙を書く。
そして始めてとも言える、自分の事を好きな友達を得る。

そして『からっぽのバスタブ』からみのりと木島の人生が交差します。

みのりは大分角が取れてきましたが、相変わらず。
木島は人の顔のイタズラ描きをしてるものの、自分が絵を好きだという意識もない。
美術の授業でお互いの顔を描くことになって、互いの存在が気になる関係が始まる。

みのり自身は絵を描かない、けれど叔父のお陰で、絵には思い入れがある。
木島の絵を素晴らしいと思い、木島に描いて欲しいと願う。
そんなみのりの絵を木島は描きたいと思う。

最初はただちょっと特別な関係だった二人が、絵を描くことを通して、やがて惹かれている気持ちに気付く。
お互いの気持ちを確かめ合った後に、嫉妬する気持ちも知る。
この辺りの描写が本当に良いのです。

みのりの叔父の通が良い。
飄々としてながら、姪・みのりへの暖かい視線を感じます。

二十年前に描いた少女への、作者の思い入れが強すぎちゃったかな、と思う場面もところどころありますが、読んでて幸せな気持ちになれる小説でした。





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最終更新日  2007年09月04日 13時23分11秒
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