あらすじはamazonからのコピペ。
「なぜ私と父の写真はないの?」
「なぜ母は父のことを話してくれないの?」
甦った記憶の断片が秘密の扉を開いてしまった――。
ある日、獣医のレイチェルはクリニックで幼い女の子が泣いている姿を見て動揺し、過去の記憶の断片を蘇らせてしまった。
精神分析医の母と妹の3人で仲良く暮らしていたレイチェルだったが、以来、幼い頃の自分への疑念は募るばかり・・・。
ついに彼女が開けてしまった秘密の扉は、思いがけない事実へと繋がっていった。
アガサ賞受賞の心理サスペンス!
主人公のレイチェルは動物クリニックの獣医。
母は心理分析医のジュディス、妹は心理学を学ぶ大学院生のミッシェルと言う家族構成。
レイチェルは繰り返し見る夢、蘇る記憶と思わしき映像があるのですが、それが何なのか記憶がはっきりしていない。
少しずつ、少しずつ蘇りつつある記憶。
母が余り話そうとしない父に対する疑問。
妹のミッシェルに比べて、自分は余り愛されていないと言う思いから、母に対しても疑惑が膨れ上がる。
命が狙われることによる怖さを描いたサスペンスとは、また違った怖さがある。
自分の記憶が当てにならない、自分が何者かが分らないと言う心理的な怖さです。
心理分析医の母により記憶を操作されているのか?と言う不安も抱えるレイチェル。
クリニックの院長であるルーカスとのロマンスを、何故母は頑なに止めようとするのか?。
決してレイチェルにとってハッピーエンドなラストではないと思うんですね。
それを受け入れて、取った決断に、レイチェルの強さと共に、子供としてのやるせなさを感じました。