西澤保彦さんの『腕貫探偵』を読んだ感想。
最近読み終わった、西澤保彦さんの『腕貫探偵』の感想を。これも、北村薫さんの円紫さんシリーズと同じく、安楽探偵タイプのミステリです。謎を抱えて困ってる人の前に、ポツンと市民サーヴィス課臨時出張所櫃洗(ひつあらい)市のみなさまへ日頃のご意見、ご要望、なんでもお聞かせください個人的なお悩みもお気軽にどうぞの貼り紙と一緒に、黒い腕貫をした年齢不詳の謎の人物が座っています。『なぜ、死体が2度動かされたのか?』『再婚間近で幸せいっぱいなはずの母に、なぜ多大な精神的ストレスが?』『置き去りにされた絵の箱の謎』等々、腕貫男が、話を聞いては淡々と解いていくという、7つの短編集です。で、読んでみたところ、さすがにきっちりとした論理が展開されてるとはいかないようです^^;90%とか95%こうだろうというような、蓋然性が高い推理といったところかな。謎そのものを解くというより、短編1つ1つを読み物として楽しんだ方がいいようです。