昨日は休みを取って、遅ればせながらアカデミー賞受賞の「戦場のピアニスト」を見に行った。
主人公は被占領国の被差別民族の芸術家という劇的な設定ではあるが(実話自体が劇的)、民間人の遭遇した戦争がありのままに描かれていた。
また ワルシャワ蜂起の場面ではポーランド人の悲壮な抵抗が遠景で描かれているので TVで放映されるイラクの市街戦と重なり、戦争の無慈悲な一面がより リアルに感じられた。
ワルシャワを見殺しにしたソビエトの冷酷さと、ポーランド人の抵抗をもっと描きたいところだが、ポーランド人の監督はグッと押さえて話は続く。
この映画は史実に基づいているが、敵味方の双方にいる良い奴、いやな奴が淡々と描かれている。そこに衰弱したシュピルマンが2年ぶりに弾くショパンが流れるので、こらえていても涙がつたう。
シュピルマン役のエイドリアン・ブロディは監督ポランスキーを評して「彼が思うに、役者が演技をしてないと思われるのが、最高な状態であるごとく、監督が仕事をしていないように感じられるのが最も良い。この作品のポランスキーはまさにそんなふうだった。」と言っている。
それでもエイドリアン・ブロディは10kg減量し、ピアノの猛特訓をこなして役作りしたそうだ。
また この映画に登場する1200人の老若男女のエキストラは、実に監督の意を体現していたが 誰もお金の為にやったわけではないそうだ。
ところで ユダヤ人が 今パレスチナで行っていることは 過ってナチスが行ったことに似ているが、皮肉な類似と言うものだ。
画像付解説はどうでしょう?
viafmさんの解説はどうでしょう?