図書館で『大人のための恐竜教室』という本を、手にしたのです。
鳥類と恐竜の関係といえば、大使のツボでもあるわけで・・・チョイスしたわけです。
【大人のための恐竜教室】
真鍋真×山田五郎著、ウェッジ、2018年刊
<出版社>より
恐竜学者・真鍋 真先生とうんちくターミネーター・山田五郎さんが語り尽くした大人のための恐竜入門
恐竜といえば、子どもの専売特許と思われがちです。そもそも子ども向けの恐竜本や図鑑は多数出版されていますが、大人向けの、しかも初心者向けの本は、ほとんど見あたりません。「子どもと一緒に楽しみたいのに……」と悩む親御さんも多いのではないでしょうか?
<読む前の大使寸評>
鳥類と恐竜の関係といえば、大使のツボでもあるわけで・・・チョイスしたわけです。
rakuten大人のための恐竜教室
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2種類の恐竜が語られているあたりを、見てみましょう。
p108~113
<恐竜の仲間は大きくふたつ、竜盤類と鳥盤類>
山田:先ほど、恐竜研究の歴史の中で1887年に恐竜が大きくふたつの種類に分けられたというお話がありましたけれど、恐竜の図鑑を見ると、まず大きな括りに「竜盤類」と「鳥盤類」というのがありますね。このふたつの括りがずっと続いているということですか?
真鍋:そうなんです。(中略)
恐竜の化石はこのどちらかのタイプに分けられるということに気づいたのが、イギリスの古生物学者ハリー・シーリーです。彼が、爬虫類型の骨盤を持っているグループを、骨盤の「盤」にトカゲを表す「竜」をつけて「竜盤類」、鳥に近い骨盤を持っているグループを「鳥盤類」と呼びましょうと提唱したんです。
山田:そうそう、シーリーでしたね。恐竜をふたつに分けた男!
真鍋:さまざまな恐竜がいる中で、骨盤の形できれいにふたつに分けられることに気がついた。非常に冴えた着眼点だと思うんですよ。しかもこの分類が今日までずっと使われ続けているわけですからね。
ただ、困ったことが出てきたんです。先日も恐竜好きの子どもの保護者の方から質問を受けたんですけれど、今の人たちは先ほど話に出た「恐竜は絶滅していない」「鳥に進化している」と言われていることは百もご存じなんです。だから「竜盤類から鳥類が進化してきたなんて、納得がいかない」とおっしゃるんですね。
要するに、骨盤が鳥に似ている「鳥盤類」の恐竜が素直に鳥に進化していれば話は簡単なんですけれど、鳥盤類から鳥に進化した恐竜はいないんです。「竜盤類だけが鳥になった」というのはおかしい、というわけです。
山田:まったく同感です。僕もこれだけはどうしても納得できません。骨盤が鳥に似ていると言っておきながら、それはないだろうって感じです。
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『大人のための恐竜教室』1