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カテゴリ:保護者問題(親問題)
このブログは「学校批判」と「学校批判批判」を織り交ぜて書いてきており、記事が交差しているので書いていて自分でも良くわからなくなってしまっているところがあります。 多くの教員は 「いや、まあ、確かに自分たちも悪いんだけれど、親やマスコミ、行政も私たちを批判ばかりしないでくれないかなあ。」 というようなねじれた気持ちを抱いていると思います。 そういった声を地道に拾い上げて、分析してくださっているのが、大阪大学人間科学研究科の小野田正利教授です。お忙しいようでなかなか著書が出版されず、心待ちにしていたところ、昨年暮に、やっと出ました。 学校への無理難題要求(イチャモン)についての研究(公教育制度改革に関する研究)をされていて、最近はマスコミ取材を受けることが多くなっているようです。TVでもよくコメントをしておられる姿を見かけます。 わりと深刻な部類の無理難題を中心に扱われています。 あえて難しい書き方をされていないところにも好感が持てます。 親の理不尽な要求(例:通学路に猫の死体があるから処理しに来いという電話)の例を具体的に取り上げながら、その背景にある社会の学校観を分析されています。ていねいに教員や保護者へのアンケート・取材を行ってこられたバランスの良い視点には、共感できることが多いです。 学校が持つ特異体質等についてもわかりやすく言及されております。(例:際限のない学校の責任領域・守備範囲) 著書の中では最終的に、学校と保護者がどうやって「結び合えるか」というところに一旦、話は落ち着きます。「それでは、解決ではない」とも思いましたが、現状の検証と解決への糸口の提示という意味では大きな一歩を踏み出してくださったと拍手を送りたいです。 今後、どう展開されていくのか、注目したい方の一人です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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「ナイフ」読みました。現実をありのままに受け入れようとする夫婦の姿が印象的でした。私は元銀行マン、元商社マン、現役弁護士等の小説が好きでずっと読んでいます。金融及び法務がテーマです。ただ、それらの小説では妻も子供もエピソードあるいは背景に過ぎない扱いでしたから今ひとつ納得できない部分を感じていました。しかし重松氏の著書は躊躇いながらも何とか家族と関わろうあるいは上手く関係を築く事ができない現実を丁寧に描写していく過程が見事ですぐ引き込まれてしまいました。ようやく仕事と同じくらいひた向きに家族と向き合う主人公達に出会えて嬉しいです。ありがとうございます。
(Feb 4, 2007 02:21:42 PM)
暗記が苦手さん、コメントありがとうございます。
>「ナイフ」読みました。現実をありのままに受け入れようとする夫婦の姿が印象的でした。私は元銀行マン、元商社マン、現役弁護士等の小説が好きでずっと読んでいます。金融及び法務がテーマです。 おお、すごいですね。私は文章読解脳力が低いので、そんな難しそうなものにはなかなか手が出ません。 >重松氏の著書は躊躇いながらも何とか家族と関わろうあるいは上手く関係を築く事ができない現実を丁寧に描写していく過程が見事ですぐ引き込まれてしまいました。 金融や法務の小説も大変ですし、学校の現実を小説にするのも、思ったよりも大変ではないかと考えます。学校や家族なんて、どこにでもある話しですから、あまり粉飾してもうそ臭いし。重松さんはそのあたりが上手なのかもしれません。 (Feb 4, 2007 04:04:45 PM)
小野田先生の今年度版の冊子に私の記事を
入れていただいたご縁もあって、 この「悲鳴をあげる学校」は読ませていただき ました。 この本の中で起こっていることは、別に 特別なことではなく、全国いたるところの 学校現場でアタリマエのように起こっている 現実です。ただ、そのアタリマエを、少し 学校という場所から離れている年代の方や 無関心な親御さんたちから理解されないことが 多々見受けられるように思います。 このようなことが起こっている、 そして、それを乗り越え、子供達の教育の為に 子供を取り巻く全ての人に何が出来るのか? そんなトコロの解決策を、これを読んでいただき 少しでも多くの方の心に現代の教育を取りまく 環境を考え、変えていく原動力の一つになれば 良いなぁと思う次第です。 コチラのブログも、また、ゆっくりと 拝読させていただきます。 (Feb 4, 2007 04:33:08 PM)
らっきちさん、コメントありがとうございます。
ブログのアドレスは、 http://victory-nyun0603.at.webry.info/ ですね。 >このようなことが起こっている、 >そして、それを乗り越え、子供達の教育の為に >子供を取り巻く全ての人に何が出来るのか? >そんなトコロの解決策を、これを読んでいただき >少しでも多くの方の心に現代の教育を取りまく >環境を考え、変えていく原動力の一つになれば >良いなぁと思う次第です。 「子供を中心に学校と保護者が手を結ぶ」 という理念は、私たちがしっかりと胸に刻んで仕事をしないといけないと思います。 その一方で、小野田さんの現時点での結論が現場を救う決め手にはならないことも私たちは認識する必要があるようにも思えました。 もっともっと、みんなで、時間をかけて考えていくべき課題だと思います。また訪問させていただきます。 (Feb 4, 2007 06:34:45 PM)
トラックバック、ありがとうございました。
ブログの隅々から、問題を真正面からとらえ、真剣に、そして深く考えていこうという姿勢が伝わってきて、感銘いたしました。 それに比べ、私のブログは、本当に軽く薄っぺらい……。 (Feb 5, 2007 09:29:13 PM)
bigislさん、コメントありがとうございます。
>ブログの隅々から、問題を真正面からとらえ、真剣に、そして深く考えていこうという姿勢が伝わってきて、感銘いたしました。 真剣というか、よくもまあこれだけ暗いことを書き続けるものだと我ながら呆れています。 >それに比べ、私のブログは、本当に軽く薄っぺらい……。 私は文章脳力がないので、本を読むのが遅くてこまります。次々と新しい本を読んで紹介しておられるのが、すごいと思います。うらやましいです。 (Feb 6, 2007 12:10:21 AM)
はじめまして。
あなたのブログが当ブログランキングに推薦され、ランクインしております。 あなたのブログのアクセスアップにご利用ください。 http://ranking.kuruten.jp/ くる天ブログランキング (Feb 6, 2007 09:53:10 PM) |
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