「速読の練習をする暇があったら、1冊を丹念に読み込みなさい。」
亡くなった作家北杜夫さんについてのコラムが先日新聞に載っていた。 その中で、北杜夫さんのこんな言葉が紹介されていた。 「速読の練習をする暇があったら、1冊を丹念に読み込みなさい。」 読むのが速くない僕にとって勇気づけられる言葉だ。 (若者向けのエッセーに書かれてたことらしいけど) 未読の作家・作品を読むのも楽しいが、一度読んで面白かった作品を もう一度本棚から取り出して読んでみたい気分にも時々なる。 (読んでる本があんまり面白くない時など、特に。) とはいえ、短篇は読み返すことは比較的容易だけど、長編となるとなかなか大変だ。 G・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」 ドストエフスキーの「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」 三島由紀夫の「豊饒の海」 夢野久作の「ドグラ・マグラ」 司馬遼太郎の「菜の花の沖」。 今、僕が再読したいと思っている小説たち。 しかし丹念に、となると厳しいか。