カテゴリ:地球温暖化
気温の変化はかなり激しく、 ちょっと暖かいと思ったら、また数十年で寒くなる、といったところです。 それを数百年、数万年の周期で繰り返すということです。 人間の寿命から考えたら、気が遠くなりますが、 数十年で温暖化と寒冷化を行ったり来たりするということは、 かなり激しい気温の変化です。 これを工学用語では「温度ドリフト特性」と言います。 これは万年雪をボーリングして、 細かく分析したものなので、 寒い地方の温度変化しか判りません。 最下段の南極大陸のものは、 元々寒い地方なので、 それ程変化はありませんが、 中段のグリーンランドのものは、 最低気温と最高気温の差が20度近くあります。 中緯度地方(日本も)はグリーンランドよりも温度変化は激しかったと思われます。 現在の地球の年平均気温は15℃だそうですが、 これから10℃以上下がると、ツンドラ地方と同じですので、 過去15万年は概ね氷河期だったようです。 13万年程前は年平均気温が20℃を越えていますので、 温暖化どころではありません。 想像を絶しますが、 海が干上がる程の暑さだったか、 地上の氷が融けて海面が200mも上昇していた、 そんなものすごいことが起こっていたのかもしれません。 こうしてみると、 地球の気温というものは、 かなり激しく変動するもので、 この1万年程は奇跡的に気温は安定している、、としか言えないようです。 たまたま、としか思えません。 いつ今の気温の安定が崩れるか分かりません。 危ういものです。 僕はオーディオが趣味だったので、 若い頃は半導体アンプをたくさん作ったのですが、 この温度変化のグラフを見ていると、 その頃のことを思い出します。 トランジスターは正の温度係数(温度が高くなると電流が流れやすくなり、流れるとさらに温度が上昇し、またさらに電流が流れる悪循環に陥り、最後は焼損します)を持っていますので、温度が上がり過ぎないように温度補償回路が必須です。 これがないと、外部・内部の擾乱要素により簡単に熱暴走して、 あっという間に煙を上げて壊れます。 地球の過去の激しい温度変化を見ていると、 この温度補償回路の効きが悪いアンプという印象です。 はっきり言って、 地球の「温度ドリフト特性」は良くはありません(-"-;)。 トランジスターは小さな部品なので一旦熱暴走すれば1秒で焼損ですが、 地球は大きいので数十年はかかるということでしょう。 人類は地球に甘えすぎています。 地球は人類が思っている程大きくもないし、安定でもありません。 人間は地球に負荷を掛け過ぎています。 人間は地球の擾乱要素でしかありません。 温度変化は指数関数(複利計算)で起こりますから、 気が付いた時には遅い、 止められません。 もちろん、 CO2濃度変化と気温変化が指数関数というのは無関係ではありません。 熱暴走を止めようと思えば、 電子機器なら電源を切る(コンセントを抜く)しかないのですが、 地球の電源は何か?というと太陽エネルギーと地熱です。 ・・・これらは止められませんよね? 地球は温度的には出来の悪い電子機器と同じですので、 外部からの擾乱により±10℃の範囲(氷河期が全球蒸発か)で 極端に温度変化するということです。 ±10℃の変化は見方によっては大したことはない、 充分安定だ、、という見方もあるかもしれません。 しかし、人間にとっては大変なことです。 この1万年の人類の歴史上はたまたま安定でしたが、 +0.5℃でも、大騒ぎですから。 フィードバック系の技術に触れたことのある人なら誰でも このように感じるはずです。 半導体の権威西澤潤一先生も同じ考えなのは、当然とも言えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/07/25 08:41:53 AM
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