カテゴリ:読んだ本
読者には犯人がわかっている。犯人の協力者もわかっている。
その協力者は天才で、彼の作り出したアリバイを、警察はどうしても切り崩すことが できず・・・。 読者には犯行の経緯などがわかっているわけですから、草薙さんはじめ警察の考察、 草薙さんと湯川先生のやりとりなどは、「神の視点」で読むことになります。 肝心なところにはたどり着けないものの、それでも推理力ありすぎ、という気は しました。結構綱渡りな感じが。 もちろんそのまま話が進むのではなく、事件には大きなトリックが隠されていて、 終盤それまでの停滞感が一気にすっとぶという・・・。 そして、「献身」という言葉が納得できる。 以下、反転。 やけに犯行の日付が出てくるなぁ、とは思ってました。なので、日にちが違うのか? とはなんとなく感じて、でもどうやって時間ずらしたんだろう? とは考えたんです。 正直途中まで、どうしてこれが直木賞だったのだろう、って疑問だったんです。 面白いけど、普通に推理小説だなぁ、って。 でもラストの「献身」が明かされる部分で、この物語全体の色をふわあ、っと別な色に 変えるこの勢い。やられた、と思いました。 一年前にハードカバーで読んでいた友達に、読んでる、って話をしました。 友達が、「石神は誰が演るの?」と訊くので、「それがさー、堤さんみたい」と 私が言うと、友達は「えー?!」 えー、ですよ、私も。そりゃ役者さんなんで、外見だめだめにはできるでしょうけど。 私のイメージは、石塚さん(ホンジャマカ)。友達も、そうそう! そっちだよー、って。 そしてスマートな印刷会社の社長さんが、ダンカン・・・。 大変失礼だけど、せめて逆にして欲しかった、と思うのは私だけじゃないと思う。 役の重要性からいったら正しいのかもしれないし、涙誘うかもしれないけど・・・うーん。 容疑者Xの献身 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年09月13日 00時00分07秒
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