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カテゴリ:science
臓器移植後に起きる拒絶反応を免疫抑制剤を飲まずに抑える手法を、北海道大と順天堂大のチームが開発しました。患者と臓器提供者の免疫をつかさどる白血球を操作するものです。生体肝移植を受けた10人に行い、4人が最長で半年間、薬を中止し、6人で減量することに成功したそうです。新たな治療法として確立すれば、患者の負担は大幅に減らせると期待されます。
移植手術を受けた患者は通常、拒絶反応を抑える薬を生涯飲み続ける必要があります。それにより免疫力が下がるため、感染や発がんのリスクが高まるほか、腎障害などの重い副作用もあります。 拒絶反応は、患者の白血球の一種、T細胞が移植臓器を「異物」と認識して攻撃して起こります。研究チームは、移植の手術前に患者と提供者の血液から白血球を取り出して一緒に培養します。 特殊な薬剤を加えて、患者の白血球が提供者特有の成分を患者自身のものと勘違いするようにしました。培養した白血球は移植から2週間後に患者に戻し、段階的に薬を減らすことができたそうです。 移植には、免疫反応のコントロールが不可欠です。新しいアプローチの成功を祈りたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.03.02 19:11:55
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