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カテゴリ:半側空間無視
菅原光晴、前田眞治「左半側空間無視患者に対する認知リハビリテーションの有用性についての検討」
◆対象者は左USNを有し、 左USNへのアプローチと認知リハを実施する「実験群」13例と、 左USNへのアプローチのみ行う「対象群」12例 ◆訓練内容 週5回、12週間実施。 「実験群」 認知リハビリテーション30分 ADL訓練や機能的作業療法、左USNへのアプローチを60分 病棟ADL訓練60分 「対象群」 ADL訓練や機能的作業療法、左USNへのアプローチを60分 病棟ADL訓練90分 ※訓練時間を同じにするため、対象群の病棟ADL訓練は30分長い。 ◆認知リハビリテーションの内容(1日30分) 「注意」「視覚構成」「思考」の活性化を目的としたドリル課題。 具体的には、 Modified Attention Process Training(豊倉ら1992) フロスティッグ視知覚訓練学習ブック上級用(飯鉢ら1997) 「チャレンジワーク推理・思考」受験研究者(鈴木ら1990) ◆結果 BIT通常検査、BIT行動検査、CBS(日常生活での半側無視評価法)で評価を実施。 有意差が出た期間はそれぞれ異なるが、いずれも、介入4週間後、フォローアップ期(実験後6か月後)には、実験群の方が有意に成績が高かった。 ◆考察 USNに対する認知リハビリテーションは、USNの改善を早期に促進させ、訓練終了後も訓練効果を維持させる可能性が高いものと考えられた。 臨床的には、左USNがある患者には、注意障害あり、構成障害も合併することが多いため、左USNに対する訓練のほかに、注意課題や図形模写課題など実施することが多いです。 この文献を読んで、注意課題や構成障害に対する課題の必要性が再認識できました。 また、フォローアップ期(訓練をしていない期間?)も、実験群のほうが優位に成績が高かったため、その意味でも、認知リハビリテーションは必要だと、自信がつきました。
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最終更新日
2014年10月12日 21時07分02秒
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