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カテゴリ:嚥下・口腔ケア

回復期専従STの利点を生かして、食事場面観察の意義を考えてみました。

これらは、回復期専従STが実施しなくても、リハ担当者や病棟看護師がすべき内容もあると思います。しかし、回復期専従STは回復期患者の代行も多く、回復期病棟にいる時間も長いので、効率的に出来ることはあると考えて、できるだけ多くピックアップしてみました。


当院の回復期は60床で、概ね脳外科30人、整形外科30人です。
食堂は2つに分かれており、30人が見守りフロア、20人が自立されているフロア、残りが経腸栄養や自室での食事となっています。この見守りフロアを見ています。


下記の件は、その場で対処できることもあれば、看護師さんと協力して解決することもあります。また、リハ担当の意見が必要な場合や、そもそもPTさんやOTさんのフォローが必要なこともあります。いずれにしても、介入結果は担当リハに報告しています。

 

 


<姿勢の確認>
◆体幹の傾き
 麻痺側の筋力低下による麻痺側への傾き
 健側の突っ張りによる麻痺側への傾き
 ⇒座位姿勢の調整、麻痺側の背中にクッションを入れるなど
◆麻痺側上肢の位置
 車椅子のアームレストから落ちていないか
 麻痺側上肢は、膝の上(のクッション)に置いたほうがよいか、机の上に置いたほうがよいか。
 または、車椅子用のテーブルを使用したほうがよいか。
◆クッションの必要性
◆車椅子の高さが机と合っているか。机が高すぎる場合は、車椅子用テーブルの使用も検討する。



<食具の環境設定>
◆角皿、滑り止めシートの必要性
◆スプーン/箸の選択
  麻痺側の利き手か、健側の非利き手のどちらを使用するか
◆スプーンの形状 嚥下機能が不安定で一口量が多い場合は、小さめのスプーンの選択も考慮に入れる。
◆トレーや食器はできる限り手前にセッティングした方がよいか。
 失調の患者。
 麻痺側の上肢操作が不安定のために取り込みまでにこぼれがある。
 口唇閉鎖が不十分でこぼれがある。



<摂食嚥下状況の確認>
◆新患、食形態変更時、水分のとろみが外れた時などは特に確認する。
◆取り込み時のこぼれ、咀嚼動作、ムセなどの確認
◆一口量の調整の可否
◆摂取ペースなど



<食形態アップできるか>
◆嚥下食の段階アップや常食へのアップ
◆全粥⇒米飯への変更
◆副食は、キザミ⇒粗キザミ⇒一口大⇒常食への変更の可否
◆軟菜の制限を外すことができるか



<左USNの対応>
◆左側の忘れの確認、声掛け
◆セッティング位置の考慮
 右側にセッティングするか、中央へセッティングし認識を促すか



<高次脳機能障害の影響>
◆注意散漫となり、摂取が進んでいない場合
 ⇒声掛けや環境設定(端の席、端の席で他の患者とは反対を向くなど)



<リハ栄養関連>
◆摂取量(認知症の患者さんで、毎回きっちり半分残す患者さんもいた)
◆摂取時間(咀嚼や嚥下に時間を要しているか、摂取動作に時間を要しているか)
 長くなって、摂取量が減少している場合は、半介助も考慮
◆食べこぼし(実質の摂取量が少なくなっていないか)
◆食べ残しの偏りの有無(嗜好品を聞いてみる)
◆飲水量少なければ、お茶ゼリーを試してみるなど。



<関連するADL>
◆薬の摂取
 1回~1週間配薬など
 開封が必要か、手渡しや見守りが必要か
◆義歯洗浄、歯磨き、うがいなどが自立できるか
◆食後の混雑時の移動に注意できているか



<その他>
◆リハビリが時間通りに食道に戻ってきているか
 ⇒今は見ているだけです。
◆看護師さん、ヘルパーさんの動き
 ⇒どんな作業をどういう手順で行っているのかを見ています。他部門の動きもある程度わかっていた方が、こちらも動きやすいことがあります。例えば、配膳、配薬まではとにかく忙しそうで、その後、数分は話しかけてもよい時間帯(と私は思っている)。歯磨きが始まると、介助の口腔ケア、歯磨きで水道へ誘導、トイレや病室への移動を介助と、この時間帯はかなり忙しそうです。
◆病棟での食事介助の様子
 ⇒姿勢、ペース、一口量など、より良い方法があれば、声を掛けます。

 

 



現在は、毎日介入いている訳ではありません。また、上記、すべての項目を見れている訳でもありません。
今は、主に、どういうことができそうで、どういう効果があるか考えるために実施していますが、時間の捻出も考えると、「必要とする時間」と「効果」を上司に提案・説明していく必要があります。

 






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最終更新日  2015年11月20日 14時04分19秒
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