カテゴリ:洋画(主に80's-90's)
83年夏。忘れもしない、一本の青春映画の傑作が公開された。「アウトサイダー(THE OUTSIDERS)」である。
米国の女性作家S・E・ヒントン(S.E.Hinton)の人気小説を、かのフランシス・コッポラ(Francis Ford Coppola)が監督したこの映画、作品自体も勿論優れていたが、何より当時のY・Aスター(Young Adultの略で、ティーンズとして子供扱いされることを良しとしない若者達のこと)総出演ということで、若者達の間では暫し話題騒然だった。 当時中学2年生だった私も、マット・ディロン(Matt Dillon)目当てで映画館に足を運び、あまりの感動に朝から晩まで3度も繰り返し観続けた オクラホマ州タルサ。14歳のポニーボーイは、両親を交通事故で失い、長兄のダリーことダレルが親代りをつとめている。ポニーボーイは貧しいイーストサイドに住むグリースと呼ばれる不良グループの一員で、2歳上のジョニー、リーダー格のダラスといつも一緒だった。一方のウェストサイドには金持ちが住んでおり、こちらにもソッシュというグループがあった。 或る日、兄と喧嘩したポニーボーイは家を飛び出し、ジョニーと2人で寒い街をさまよい歩いて公園へ向かっていると、ソッシュの連中が絡んできた。ポニーボーイが噴水に頭を漬けられるのを見たジョニーは、夢中でソッシュのリーダー・ボブを刺し殺してしまう 途方に暮れた2人がダラスに相談に行くと、貸物列車に乗ってタルサを離れ、廃屋になっている教会で、ほとぼりが冷めるまで姿を隠せと言うので、2人はその通りにすることに。 教会で朝焼けを見ながら、ポニーボーイはフロストの詩を思い出していた。意味も分からず暗誦していたものだ。 「自然は最初、黄金の輝きを持って生まれ、間もなく汚れを知って緑色に変わる。その時、エデンの園にも悲しみが訪れ、夜明けも昼に変わる。ひとつとして黄金のままでいられるものはない」 朝焼けの美しさの中、束の間の開放感に包まれる二人。だが、やがて彼等の運命を大きく狂わす出来事が訪れる…というストーリー。 主人公・ポニーボーイを演じたC・トーマス・ハウエル(C. Thomas Howell)は置いといて、ジョニー役を繊細に演じたラルフ・マッチオ(Ralph Macchio)が実に素晴らしい!勿論、ダラス役のマット・ディロンも格好よかったけど♪ グリースのメンバーは、他にも長兄・ダレル役のパトリック・スウェイジ(Patrick Swayze)、次兄・ソーダポップ役のロブ・ロウ(Rob Lowe)、冗談好きのツービット役でエミリオ・エステヴェス(Emilio Estevez)、更にソーダポップの親友・スティーヴ役にはトム・クルーズ(Tom Cruise)といった、後にいずれも第一線で活躍することとなる若手俳優がこぞって演じている。 また、ソッシュのリーダー・ボブ役には懐かしのレイフ・ギャレット(Leif Garrett)が、そしてそのGF・チェリー役にダイアン・レイン(Diane Lane)という、今にして思えば「オーシャンズ何やら」も真っ青の錚々たるキャストだった 本日のひまつぶし ・スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)自らが作詞し、歌い上げた主題歌“Stay Gold”は、まさに珠玉の名曲!→こちら 死んでしまったジョニーからもらった「風とともに去りぬ」の本に挟まっていた紙切れ。そこには“Stay Gold”―「いつまでも黄金でいろ」という、ジョニーのメッセージが記されていた ・興味のある方はメイキング映像もついでにどうぞ→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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