1156812 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

よたよたあひる’S HOME PAGE

よたよたあひる’S HOME PAGE

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2008.03.23
XML
カテゴリ:「公教育」考
毎日jp掲載 3月23日東京朝刊の記事より。以下、一部引用します。
------------------------------
<PTA:東京・杉並の和田中が廃止 「地域本部」が支援、公立学校で初>

 進学塾講師による有料受験対策「夜スペシャル」を実施している東京都杉並区立和田中(藤原和博校長)が来年度、PTAを廃止することが分かった。保護者は、地域住民らボランティアで構成している「地域本部」に参加し、「地域全体で生徒を支える仕組みにしたい」(藤原校長)という。公立学校のPTA廃止は全国でも例がなく、新たな論議が起きそうだ。【三木幸治】

 ◇「前例踏襲」敬遠され、「多様な人材確保を」

 同中は、リクルート出身の藤原校長が就任した03年に地域本部を設置した。会社を退職した地域住民や主婦、大学生らが学校の支援活動をしている。これまでに、▽放課後に図書室を利用できるようにする自主管理制度▽土曜日に生徒が教室で自習する「土曜寺子屋(ドテラ)」のサポート▽週3~4回、塾講師が有料で受験対策をする「夜スペシャル」の運営--などを手がけている。

 一方、PTAは、保護者を中心に、▽登下校する生徒の安全確保のための見守り▽運動会など行事の手伝い▽保護者の問題意識向上のための研修--などを実施してきた。PTA活動に参加する保護者が減っているため、その啓発に苦労しているという。

 藤原校長は「能力があり、学校支援への意欲を持っている保護者はいるが、前例踏襲型の『PTA』を敬遠する人は多い。地域本部に統合することで、多様な人材を受け入れたい」と話す。PTAの活動で必要なものは地域本部で行う。また、PTA活動は無償だが、地域本部は交通費など謝礼を出すことも検討しているという。

 同中は5月にもPTA総会に諮り、廃止を正式決定する。全国の公立小中学校が加盟している日本PTA全国協議会(赤田英博会長)からも脱退する。
(後略)
--------------------------------


 和田中にして、やはり学校PTAの組織としての活力が衰えていたのか・・と感慨深い思いです。各地で学校PTAの組織の弱体化と活動の形骸化が起こっているのでしょう。とろろ丼さんの小中学校も例外ではないですが。
 ただ、例の「夜スペ」他、地域本部の事業のマンパワー不足をPTAに求めたというところはあるかもしれませんよね。

 この「PTA廃止」は、藤原校長の提案であるようです。
 また、刺激的なタイトルのレポートが和田中と地域を結ぶページに掲載されていました。
藤原校長のレポート
<「慣性の法則から抜けられないPTAのみなさんへ 和田中より愛をこめて」2008年3月22日>
 以下、緑色文字で一部引用します。
---------------------------------
 全国のPTAのみなさんが泣いて喜ぶ大改革。
 和田中5年目にして改革の最終章は、誰もできなかったPTA組織のスリム化だ。

 まず、この4月からPTA組織を「地域本部(保護者のOB・OGと地域ボランティアでつくる任意団体で学校内に拠点がある)」に編入。PTA会長はおかず、「P協」からも脱退。これを機会に、PTAの仕事について大幅な見直しを図る。余計な事務負担や必要のないイベントへの参加を軽減し、子供に向き合う仕事に集中してもらう目的だ。名付けて『地域本部・現役保護者部会』。
 会費の中から「教員と保護者の特別研修費」に大きな予算をとって、数名の教員と数名の現役保護者部会役員に交通費を渡し国内留学(たとえば私立校を含む先進校への研修視察)をしてもらう計画もある。こういう予算を持つことで保護者と教員とがよりフェアな関係を築けることになるだろう。保護者も、他にどんな中学校が生徒達のために素晴らしい取り組みをしているか、勉強する必要がでてくる。

 こうした一からの見直しで、「慣性の法則」によるPTA活動のマンネリを解消し、新しい時代の親と先生との関係の手本づくりを進めたい。
 たぶん、PTA活動を経験したお母さんのほとんどが気づいてはいても、誰も言い出せなかったことのはず。黙って引き継ぐのが当然のように勘違いするからだ。
(後略)
-----------------------------------

 いやいや、バズーカ砲を打ち出したというか、敵をつくることを恐れないというか、あえて刺激を強くしている文章だなぁと思いました。
 和田中と和田中保護者の関係は知りませんけど、これまで、PTA活動を必死でやってきた人にとっては、文面だけからみると、自分達の努力を「全否定」されたような印象があるんですよね。もっとも、和田中の「地域本部」はにわかづくりというわけではなく、過去のPTA活動を担ってこられた方が積極的に運営していらっしゃるのでしょうから、その方たちを全否定したということにはならないと思いますけど。

 PTA活動が「慣性の法則」でマンネリ化している、その背景として、私が考えるものは以下の3点です。
 第一は、活動を担う主体がどんどん交替していかざるを得ないということ。
 少子化の中で、役員はどんどん交替していくわけですから、毎年毎年、メンバーが替わり、お互いのこともやらなくちゃならないことも、わけわからないまま、一からやることを考えていかなくちゃならない。過去に実施したことの手順は引継ぎができても、なにをどうやるのか、手探りの見よう見まねでやっていって一年が終り、その応用というか自分達が「やりたい」ことをするまでには至らない。いや、役員を継続してやれば「やりたい」ことに手が届くかもしれませんけど、何しろ中学校は3年間しかないわけですからどうしても蓄積は難しい。
 それに・・・「どうして、私ばっかりやっていかなくちゃならないの!」と思ったって当然でしょう。役員を継続してやる人が複数いるということは、他の一般会員がフリーライダーになることを助長することだってありますから。
 だったらマンネリでも「黙って引き継ぐ」しかない、と思うわけです。これは「勘違い」と言われると辛いですねえ。
 保護者だけでなく、先生方の人事異動も激しいですから、それぞれの学校のPTA独自の活動を育てていく、人の継続性が欠けてしまうわけです。
 そういう意味では、人の継続性が担保できる「地域本部」だったら、リーダー格の人が後進を育てることもある意味で可能ですから、PTAの「地域本部」編入はそれなりに意義があるとは思います。

 第二は、「PTA」のTの位置付けが曖昧・・というか、先生方の参加、関与の立場が非常に中途半端であること。これは「PTA活動」を経験している保護者だったらかなりの人が感じたことあるのじゃないかしら。先生方も会員だし、例えばうちの中学では先生の中にもPTA役員として会計担当をおいたりしている。でも、「PTA活動」の参加は基本的にボランタリィだから、放課後や土日の行事の実施に「保護者の参加が少ない」だけじゃなく先生方の参加だって少ない。準備にいたっては、PTA窓口の先生に報告するのが精一杯・・相談だってなかなかできません。先生方がお忙しいのは役員をやっていれば見て取れますけどね。結果として、コミュニケーションは非常にとりづらくて、悪く言えば、学校の都合のいいように「手足」としてPTAが期待されているように見えてしまう。無料の委託先じゃないっ!!ボランティアを活用する上での厳しさがわかってないっ!!と思うことしばしばでした。
 P連の行事があるから負担が大きいっていうのも(まぁ、そういう実態もあるけどね)、じゃあ、「P連」やめて毎年毎年ノウハウの蓄積もままならない保護者を組織として活用するだけの度量は学校にはないでしょう。負担が大きいけど、P連でいろいろなことを教えてもらってきていたりするわけですからね・・・・←これはちょっと私怨が入ってます。かつて、「そんなに負担で役員のなり手がないのだったら『P連』やめたらいいじゃない」とあっさりおっしゃった先生が小学校にいらしたんですよね。あっさり言うなよっ!!ってその時、頭にきたんです・・・
 私怨はおいておいて、この問題も「地域支援本部」として学校と別組織になれば、ある程度の改善は見込めるかもしれません。基本的にボランティア組織って、「安くあるいは無料で使える人材バンク」じゃないんで、力のある団体に育っていたら、そうそういい加減な対応はできなくなりますし、一方で組織が人を育ててくれる面がありますから。
 でも、その分、なぁなぁではすまない厳しい関係になる。その厳しさをまともに受け止める力量が学校に求められるとは思います。要するに、「手もだすけど口もだす」怖い保護者が育つわけですから。

 第三は、保護者の意識が変わってきていることです。
 昭和40年生まれくらいを境にして、団体活動に対する考え方が変わってきている実感があります。労働組合もPTAもそういう意味では「若い人材」が不足しています。好きなもの同士で好きなことをするサークル活動のようなものだと違うのでしょうが、自分達の関わる問題について何かしらの事業を行なうことのできる組織を主体的に作っていく人が、減っている・・というか、ノリが違うので一緒にやっていくのが難しい印象があるんですよね。組織の中の強制だとけっこう動けるしやり始めたらきちんとできちゃったりもするんですけど。


 藤原校長のバズーカ砲が、吉とでるか凶とでるか。
 いずれにせよ、形だけ真似ても真似できることじゃないとは思います。
 かなりしっかりしたビジョンをたてないと、「地域支援本部」のベテランが苦労して疲弊してしまいかねないし、学校はそうとうな覚悟がいることのはずです。藤原校長の刺激的な言葉づかいは、「ちゃんとバトルしようぜ!」というメッセージなのかしらね。

にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.03.24 00:08:55
コメント(0) | コメントを書く


PR

Profile

よたよたあひる

よたよたあひる

Freepage List

Comments

脱国民洗脳はベンジャミン・フルフォード@ Re:2回目の「東京大空襲 戦災資料センター」(08/26) 国民電波洗脳による、テレビ、新聞、週刊…
背番号のないエース0829@ 『第二次世界大戦』 映画〈ジョジョ・ラビット〉に、上記の内…
背番号のないエース0829@ 学童疎開 「外間邦子 ~ 対馬丸記念館 ~ カテゴ…
本当に・・・@ Re:TOSS代表 向山洋一氏という方(06/05) あなたのような人がいるから日本は良くな…
ABC@ Re:私が「道徳(徳育)の教科化」に反対する理由(05/17) 昨日、集団的自衛権行使容認の法案が…

Headline News

Keyword Search

▼キーワード検索

Recent Posts

Category

Favorite Blog

ダルビッシュ 日米… みらい0614さん

マスメディアとネッ… shchan_3さん

Fuzzyな見たり読んだ… ファニーfuzzyさん
ガンっ の後だから普… オルゴールぴょんさん
心の中は暖かく tokiwa37735さん

© Rakuten Group, Inc.