空飛ぶクルマ ~まとめ~
20歳のときに免許を取り、運転歴20ウン年。今までに運転した距離は、ざっと320000km・・・地球8周くらいになる。その間、ダンナの実家の植木をかすったりとか、狭い旧街道で離合に苦労して電信柱にサイドミラーをちょこっと当てたなどの小さな事はあったものの、無事故・無違反・無警告で車生活を送ってきた。自らが当事者になる初めての事故が、こんなにもあっけなく一瞬で起き、そして大渋滞をひき起こしてしまうほどの派手な事故現場になってしまったことは、自分が原因ではなかったとはいえ、なんとも後味の悪いものだった。衝突後車から出て、いちばんに思ったのは・・・逆さまになった相手側の車から、血だらけになった人が出てきたらイヤだなぁ・・・ということ。そんなの見てしまったら、トラウマになりそうな気がしたからだ。相手側に責任が100%あったとしても、もし相手側が不幸な事態になっていたら、これから先穏やかな気分でいることは難しかっただろう。双方ともに怪我がなかったことが一番!壊れた車などは、後からなんとでもなるのだ。相手のドライバーはとても真面目な方で色々な面で助かった。そりゃ、こちらとしてはものすごく腹が立ったが、起きてしまったものを起きる前に戻すことはできない。事故をキッカケに始まる人間関係は、ほんの短い間で終了するとしても、やはり「人と相対する」ということで、いくら保険会社が間に入ってくれても、加害者側の態度があんまりだとこちらもすんなりとは納得しがたくなってしまう。被害者側が「まっ 早めに示談に応じてスッキリしよう」と思えるかどうかは、加害者が反省しているどうかいうことが基本になるように思えた。ぶつかった瞬間のことは今でもよく覚えているが、不思議とその場面を無意識に思い出したり、夢にでてきたりすることはない。もっと強烈な印象を脳に残すものかと思っていたが、そうでもないようだ。スプラッタな場面がなかったので、ひじょうに無機質なものに感じているのかもしれない。事故以来、乱暴な運転を見るとものすごく腹が立つ。車の運転をしながらグチグチ言うことが多くなり、性格が曲がっているかしらと感じることも。今回は被害者だったが、車を運転しているかぎり加害者にならないとも限らない。特に最近は交通規則を無視した歩行者、自転車が多く、そんな相手でもぶつけてしまえば車が悪いことになる。どう気をつけるって、気をつけようのない事故だったが、常に加害者にはなりたくないという気持ちを持って運転することが肝心だと思う。(空飛ぶクルマ 終わり)