映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」を観てきました。
映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」を観てきました。石原慎太郎都知事の脚本・製作総指揮による特攻隊を題材にした例の作品です。実は手違いでこの映画を観ることになったのです。ホントはヒュー・グラント主演の「ラブソングができるまで」を観たかったんですが・・・。まぁ、いろいろ事情がありまして。日本映画を映画館で観るのって本当に久しぶり。いつだか、子供たちを連れてポケモンを観に行った以来かも。というか、映画館自体、1年に2,3回しか行ってませんが。日本映画はちょっと苦手なんです。いい意味でも、悪い意味でも日本人の琴線に触れるように作られてるところが、ちょっと・・・。今日のこの「俺は、君のためにこそ死ににいく」も日本人の琴線に触れるという意味では、良い映画でした。正直、期待以上に感動しました。一人で涙しました。ショックも受けました。もちろん共感できない部分もありました。一番ショックだったのは、朝鮮出身の特攻隊員が、朝鮮人としてのアイデンティティと特攻という任務の狭間で葛藤していることを“特攻の母”と呼ばれることとなるトメさんに露土しているシーンいろんな文献から当時の日本軍(もちろん特攻隊も含む)に朝鮮出身者がいたことは知識としては知っていましたが、映画とはいえ視覚・聴覚として感じさせられると胸が詰まるものがありました。まぁ、これは映像・音声の力のズルい面でもあるとは思うのですが。また共感できない部分としては、特攻機がアメリカ軍空母に正に「特攻」する戦闘シーン。戦争の悲惨さ、虚しさを伝えたかったのかもしれませんが、正直、嫌悪感さえ覚えました。映画のストーリー的にはしょうがないのかもしれませんが、本気で「当たるな~」と思いました。そして、最後の戦死した特攻隊員に「ありがとう」というシーン。このシーンがなければこの映画を観た人たちは、各自でこの映画の意味を考えることができるだろうに・・・と思い、ちょっと残念でした。軍国主義賛歌との批判もありましたが、全くそんな感想は抱きません。登場人物は実在の特攻隊員をモデルにしているようです。他の人に、是非観て!とは勧められるような映画ではなかったのですが、いろいろと考えさせられる映画ではあることは確かです。