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カテゴリ:環境問題の問題について。
かつてない暖かさのもたらすものは。
平年並みの気温であるならば、いまごろはすべて枯れているは ずのセージ。ですが、今年はこの繁茂ぶり。昨秋から咲いてい た写真の手前部分には、ついこの間まで咲いていた花茎まで見 てとれるのですから驚きです。 それだけではありません。 後ろ側には、すでにきれいに揃った新芽がでているのです。い っ見したら昨年からある茎と見まちがわんばかりの、この生長 ぶりって いったい。 もちろん この生長ぶりは、本年になってからの早春の霜の被 害がなかったことを意味しています。 ということで、この例年とは大きく違うセージの生長ぶりから もわかるように、12月から現在の2月末までの冬のあいだの この地方の気温は とんでもなく温暖な気候下にあった とい うことにほかなりません。 もちろん このような植物の生育の前進化は、今回取り上げた セージばかりではありません。ほとんどの植物の生育が進んで いるのです。そして・・・このような異常な高温が続くと心配 になるのが、農作物への影響です。たとえば それは ● 異常な高温下でそだつことによる作物の軟弱徒長 ● 病気の増加[代表的な例がノラ芋によるサトイモ疫病] ● 害虫の増加[代表的な例がハウス栽培における害虫例] ● 新顔というべき新しい害虫の北進[ツマジロクサヨトウ] ● 従来の害虫の多頭化・多世代化[昨秋のウンカ被害など] などといったものです。 作物の軟弱徒長な生育については2月にとりあげていますから ここでは割愛するとして、 たとえば害虫問題についてちょっと考えただけでも・・・ハウ ス栽培は昨秋にとりあげたハウス栽培におけるアザミウマやハ ダニにスリップス類の増加[こちら]がありましたし、水稲では 昨年の収穫期のイネに飛来して西日本全体に被害をもたらした ウンカ類の再来[こちら]もあるでしょうし、さらには果樹栽培 におけるカメムシ被害の増加や新顔のカミキリムシ類の被害も 増えてくる[こちら]と考えられます。 そして忘れてられないのが露地栽培におけるツマジロクサヨト ウの被害です。台湾などでは発見した人に賞金が出たことでも 話題となった この虫も、その後あっという間に日本に侵入[こ ちら]、今回の暖冬で越冬した個体もいるとすれば、いよいよ この日本への定着も心配されるところです。 その彼らの一部の固体ズが、このセージも枯れない暖冬の影響 下で越冬している・・・となれば、これは今年の作物栽培にと って由々しき事態だとおもわねばなりません。いうならば暖冬 明けの今年、日本は害虫天国になりそうだという話なんです。 さらに心配なのは[適期に防除しさえすれば効果のある害虫被 害とちがって]防除することが難しいサトイモ疫病[こちら]や サツマイモ基腐れ病などの、ここ5年くらいのあいだに急速に ひろがった感のある病害の増加 もまた脅威です。なにせその 感染源は ❝圃場周りやちょっとしたヤブに自生する野良イモ❞❝温暖化の せいで冬の時期を生き抜いた野良イモ❞なのですから、始末に おえません[イモだけに心配の種みたいなそんなかんじですね]。 ということで今回は セージも枯れないという暖冬の影響 が いよいよ本年の農作物栽培に影響してくるので、その対策とし て・・・まずは的確に情報を把握し、その情報をもとにした栽 培管理を先手先手でおこなうことで打ち寄せる波のように襲っ てくる困難を克服してまいりましょうよというおはなしでした。 個人的に困るのが、 庭の王者であるアリ[被害の実情は こちら]の目覚めが いつになく早い、はやすぎること。 先日、毎年恒例のカシの樹の剪定にかかったのですが、 本年は2月後半からすでにアリが動きはじめていて、さっ そくに刺されてしまったのには がっくり。。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 2, 2020 11:11:59 PM
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