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テーマ:政治について(19783)
カテゴリ:格差社会
格差や貧困の問題になると必ずでてくる議論がある。
それは自己責任論である。 スキルがないのが悪いという某政治家の発言などその典型なのだが、そうでなくても貧困や格差の問題については、「重要なのは機会の平等」だとか「格差は乗り越えられる」といった式の議論は多い。 たしかに高校の卒業証明と少々の金があれば、誰でも東大理3は受験できるわけで、そういう意味では「機会の平等」はあり、試験に受かれば「格差は乗り越えられる」のかもしれないけど、ちょっとそれは違うだろう。 某評論家が監督した映画「受験のシンデレラ」が格差社会の処方箋だなんて、悪い冗談にしか思えない。 それはともかくとして、そんな自己責任論の跳梁の中で自分を責め、自己嫌悪を募らせ、あげくは自己や他人に向けて暴発してしまう若者は多い。 本当のところ、彼らに必要なのは自己責任論でもなければ、「負け組」という烙印でもない。 連帯し、ともに社会を変えていこうとよびかける勢力である。 今、若者の半分は非正規雇用だという。 もちろん非正規雇用といっても高収入の人もいるし、全部が全部悲惨な境遇と言うわけではない。しかし、一方では現代のタコ部屋を髣髴とさせる話もあるし、低収入や過酷な労働や労災などの実態もある。 そろそろこうした人々の声がもっともっと大きくなってもよいように思う。 貧困についての自己責任論という呪縛はそろそろとりはらうべきときである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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声が上がらず、それをすくい上げるリーダー的な人物や勢力も出てこない、時間をかけて骨抜きにされてしまった日本、ということでしょうか。
若い人で民青に入ろうとか思わないでしょう?群れて遊びはしても個で育った世代で皆で団結して大きなものに抗うというような下地がないのかとも思うんですが・・・ (2008年06月12日 08時55分59秒)
今は懐かしきライブドアのホリエモンが、
株主重視とか、物言える株主とか主張した時代がありました。 ホリエモンの後ろでは、 アメリカの資本家たちが虎視眈々と日本企業を見据えていた。 海外の資本家たちが参入するにつれて、 日本式の経営、利益を株主に分配せずに保持したまま、 長期的な視野で会社を運営してゆく、それが不可能になった。 新入社員を青田刈りし、上司たちが教育して一人前にし、 礼儀作法から会社人としての倫理観まで教える。 多くの仕事をハケンにやらせて、 使えない正社員はリストラし、 社長のような重要なポストも、 ときにはヘッドハンティングして、外から連れてくる。 物言える株主どころか、株主のための会社になりました。 スキルがどうこうではなく、 会社のかたち、労働のかたちが変わった、 というか、変えられてしまったということでしょう。 いまや会社は株主のもので、従業員のものではないのです。 さて、この状況をどう打開するか。 重要になってくるのは、正社員の数とハケンの数です。 ハケンがマジョリティになれば、 民主主義においてはハケンが政治を手にする。 いづれそうなる、自民党はバスに乗り遅れていますね。 イギリスの消費税が面白いです。 税率は17・5%、しかし食料品や衣服の生活必需品はゼロ%。 医療費は無料、ただし手術待ちが数ヶ月という話です。 庶民のために何かしようとすればできる。 できないのは、自民党の政治家がアホで、 アメリカしか見ていないから、という気がしますねぇ。 原爆ふたつ落とされた敗戦国の負け犬根性でしょうか。 (2008年06月12日 12時24分05秒)
slash555さん
>若い人で民青に入ろうとか思わないでしょう?群れて遊びはしても個で育った世代で皆で団結して大きなものに抗うというような下地がないのかとも思うんですが・・・ 高校時代、民青に入っている人も知ってましたが、自分は入ろうとは思いませんでしたね。組織の窮屈さはいやでしたし、政治でも宗教でもなんかの「組織」でやらなければならないというのが嫌いです。 かちっとした組織はあってもよいのですが、それとは別にソフトな連帯の場みたいなものをつくればよいでしょう。 大きなものに抗うのなら別に組織でなくてもよい・・・投票で政権は変わりますしね。 (2008年06月13日 05時37分51秒)
オルフォーさん
>ハケンがマジョリティになれば、 >民主主義においてはハケンが政治を手にする。 >いづれそうなる、自民党はバスに乗り遅れていますね。 そうですね。 彼らの心をつかむ政治勢力が大躍進するでしょう。 現状への不満層のままにしておけば、やがては政権交代だって起きるかもしれません。 スキルがないとか、格差は活力だとかいっているうちにね。 ネパールで起きた事だって日本でも起きるかもしれないと思っています。 それにしても、会社が共同体だった時代はよかったですね。経営者が天文学的な高給をとりながらダメ社員をリストラと称して解雇するようになってから・・・世の中は変わりました。 (2008年06月13日 05時43分41秒)
「機会の平等は保障されているのに、結果の平等は保障されていない。」という意見がるけど、私は結果の平等も立派に保障されていると思います。
「スキル」とは、その人に備わった絶対的な能力ではなく、必要に応じて会得するものです。そしてその「必要」とは、その人が就きたい業種・職種が求める能力を指します。いわゆる需要と供給というやつですね。 今でこそなり手のいない第一次産業だけど、そこに人が集まれば世間の見方も変わってくるでしょう。自分たちが日本の食料自給率を支えてやるんだという気持ちを持てばいいだけなんですけどね。詰まる所、心のどこかに「農業なんてやってられっか」みたいな変なプライドがあるんじゃないですか? 「職がない」と騒ぐ人ほど、業種や職種を絞り込んでいるようにしか思えません。残念ながらその人が望む場所で他に優れた人がいるのが現実なのだから、それは素直に受け止めるべきだと思います。その上でまだ拘るのなら、そこから先は自己責任の範疇ですよと言ってるのです。 自分の脳内で勝手に優劣をつけるから、世の中を勝ち組と負け組に二極化してしまうのです。そして、個人がそう思うようになったのも世間の風潮に因るところが大きく、それが偏差値重視の詰め込み教育を産んでしまったのです。 (2008年06月14日 01時41分16秒)
コアラのリボン222さん
>今でこそなり手のいない第一次産業だけど、そこに人が集まれば世間の見方も変わってくるでしょう。自分たちが日本の食料自給率を支えてやるんだという気持ちを持てばいいだけなんですけどね。詰まる所、心のどこかに「農業なんてやってられっか」みたいな変なプライドがあるんじゃないですか? 本当になぜ農業に目を向けないのか不思議です。 今の農業従事者の人口構成をみるとあと10年もすれば完全に壊滅します。 農業に入る人がいないのはプライドだけの問題でしょうか。 今の農業政策に問題があるように思えてなりません。プロ農家だとかなんだとかいって「自営」という形態に拘る。自営というのは資金もいるし、農機具操作から農薬の扱いから何もかも自分でやらなければなりません。それだけでもすごく参入への敷居が高いように思うのです。 もし農業に会社経営を認めれば、それだけで多くの雇用が創出できるのではないでしょうか。 (2008年06月14日 07時01分23秒) |