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ドクターイワタの認知症ブログ~東海エリア最高の治療実績~

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Feb 18, 2024
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​春の気配​
筆者は毎週日曜日に1時間半テニスをしている。斎藤コーチの日曜コースで男性6名(60歳台3名、40歳台1名、30歳台2名)で楽しんでいる。先週と今週は調子が良かった。特に今週は3ゲーム先取で3-0、3-0、3-1で3連勝で勝ち進んだ。課題のボレーも斎藤コーチのアドバイスで改善傾向が見られる。
実家の階段の手すりがとれたと連絡が入り、テニス後に修理に行った。ウメが満開でミツバチが美味しそうに蜜を吸っていた。春はもうそこまで来ている。

ウメ&ミツバチ@実家

ドクターイワタの認知症治療 二刀流
​​​​~認知症専門外来:1500名 & 認知症専門往診:130名​~​​​

認知症新患予約は1ヶ月お待たせしておりましたが、 現在、新患初診は1週間以内に予約可能です。 希望日および希望時間 ①10:30am(-12:30pm) ②11:00am(-1:00pm) を選択して下さい。

​問診、 神経学的所見、改訂長谷川式 簡易知能スケール(HDS-R)、時計描画テスト(CDT)、発達障害スコア、老人性うつスケール、甲状腺機能(TSH, FT3, FT4)、ビタミンB欠乏症(ビタミンB1,ビタミンB12, 葉酸,)、ミネラル欠乏症(TIBC,フェリチン,亜鉛)に加え、頭部CT (GEマルチ) を施行します。同日から診断に則した治療を開始出来ます。

​新患予約サイト​​​​
​​​​​​​​​
認知症専門往診 施設リスト​​
​定期往診施設:定期往診契約。24時間対応。認知症専門外来 隔週定期往診しております。​まずは​​​​認知症/発達障害専門外来  新患予約サイトで予約して下さい。コメント欄に入所中または入所予定の往診施設を記載して下さい。初診時は認知症専門外来で正診して、その後は認知症専門往診で診させて頂きます。
​症例報告​


知り合いからの紹介である。既往歴:立松整形外科・内科①クレストール2.5mg②シムビコート③エディロール0.75μg。物忘れ、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③右>左側頭葉萎縮軽度、④右>左海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他  右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:1、混合型認知症(MIX)/特発性基底核石灰化症(IBGC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にクレストール2.5mg中止、フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、シトルリン含有赤ミミズ1Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。7日後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+1)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:BUN22.1,eGFR58.2,K5.0,Alb3.9,TG208,Zn72以外異状なし。VitB1=26,VitB12=185,葉酸=4.3。ビタミンB12欠乏症にはシアノコバラミン筋注、メコバラミン1mgを開始した。
​治療のポイント​
1.スタチン中止
高齢者(65歳以上)に対する高脂血症治療薬の投与は認知症の原因になるという論文報告があります(Statin withdrawal in people with dementia. Cochrane Database Syst Rev. 2016 Sep 9;9(9))。総コレステロール、HDL、LDLに関わらず、スタチンは全員中止すべきです。総コレステロール(TCL)200以下の場合、特に150以下の場合に高度認知症の頻度が増します。スタチンを投与してもプラークは増加すると論文報告されています(N Engl J Med 2008 Jul 31;359(5):529)。従ってコレステロールが下がっても動脈硬化は進んでいると言い換えることが出来ます。スタチンはミトコンドリア毒であるという報告もあります(Expert Rev Clin Pharmacol 2015; 8(2):189-99)。
2.フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒による認知症治療
フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は軽度認知障害(MCI)の状態で投与すると認知機能改善および認知症発症予防に有効です。フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は前頭葉の活性を上げることで前頭側頭葉変性症に伴う脱抑制行為抑制および認知機能改善に有効です。興奮性があり抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチ)を投与すべきでない場合に第一選択の選択肢です。金銭的にサプリメント購入不可の場合、フェルラ酸代替品としてガンマオリザノール50mg2錠1日2回朝夕食後を処方します。
3.プレタール先発品:認知症改善効果
シロスタゾール製剤の先発医薬品(プレタール)と後発医薬品(シロスタゾール)におけるアルツハイマー型認知症に対する臨床効果の比較すると先発品プレタールのみ認知症改善効果が見られたと報告されています(PLoS One. 2014 Feb 26;9(2):e89516、認知症治療研究会会誌5(1)15-18)。プレタール(変更不可)で処方して頂ければと存じます。プレタールは心不全に伴う両下肢浮腫、頻脈がある場合には25-50mgの少量投与、心不全が悪化したらバイアスピリン100mgなどへの変更が必要です。
4.赤ミミズエキス粉末による妄想に対する治療
赤ミミズエキス(ルンブルクス・ルベルス)粉末は糖尿病、高血圧、高脂血症を患っている人に適応があり、特に脳梗塞や心筋梗塞を起こした人に再発作の予防に効果があります。頸動脈エコー19名で有意なプラーク(内膜肥厚)の減少(投与前 vs. 3ヶ月後で有意差、3ヶ月後 vs. 6ヶ月後で有意差)(日本東洋医学雑誌66(4)278-281,2015)を認めました。血圧降下作用、収縮期圧12mmHgの血圧降下作用(投与前 vs. 8ヶ月後で有意差 P<0.001)、拡張期圧5mmHgの血圧降下作用(投与前 vs. 8ヶ月後で有意差 P<0.01)を認めました。筆者は頭部CTで脳血管性認知症(VD)(境界領域梗塞や白質梗塞を含む)を認めた場合、特に物とられ妄想、嫉妬妄想などの症状が見られる場合に適応としています。脳血流改善作用、頸動脈、椎骨動脈、冠動脈など全身血流改善を認め、褥瘡治療にも有効です。赤ミミズエキスを投与して血圧を高めに維持しても妄想が続く場合にはセレネース0.2mg1日1回夕食後を開始します。
5.ビタミンB12低下症
ビタミンB12欠乏症は栄養および薬物補充療法により認知機能改善が見込めます。ビタミンB12=500μg/dlを目標にメコバラミン0.5-1mgを開始します。胃癌に対する胃2/3-全切除術の既往がある場合は、ビタミンB12吸収障害のため毎週シアノコバラミン1Ap筋注を1ヶ月間、翌月からは毎月シアノコバラミン1Ap筋注とします。


ケアマネージャーからの紹介である。既往歴:H23バイパス手術、八事日赤。R4/8左不全片麻痺、右脳梗塞、八事日赤。R5/3右小脳梗塞、右椎骨動脈解離性動脈瘤、八事日赤。おおくまクリニック①タケプロン15mg②リバロ1mg③リクシアナ30mg④デノタスチュアブル1錠⑤メインテート2.5mg⑥エンレスト100mg⑦フランドルテープ40mg。物忘れ、妄想、暴言、帰宅願望、尿便失禁、甘い物好き、語義失語を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、右放線冠ラクナ梗塞、右小脳梗塞、⑥その他  両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)//特発性基底核石灰化症(IBGC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にタケプロン15mg/リバロ1mg/エンレスト100mg中止、フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒2錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。 7日後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+1)、近時記憶5/6(+2)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Alb3.6,TCL178,Hb11.6以外異状なし。VitB1=32,VitB12=340,葉酸=10.7。ビタミンB12低下症にはメコバラミン1mgを開始した。
​治療のポイント​
1.プロトンポンプ阻害薬(PPI)/H2レセプター阻害薬 (H2RAs)中止
プロトンポンプ阻害薬(PPI)が認知症のリスクを1.44倍に高める(JAMA Neurol.2016 Apr;73(4):410-6)、PPIがコリンアセチルトランスフェラーゼを阻害し、結果としてアセチルコリンの生成が低下する(Alzheimers Dement.2020 Jul;16(7):1031-1042)という論文報告があります。状態が許せばPPI中止すべきです。一旦、PPI中止して嘔吐や食物逆流など逆流性食道炎の症状が出なければ中止のままとします。H2レセプター阻害薬(histamine-2 receptor antagonists (H2RAs))も認知症のリスクを高める(Am J Geriatr Psychiatry. 2018 Nov;26(11):1175-1183)という論文報告があります。
2.スタチン中止
高齢者(65歳以上)に対する高脂血症治療薬の投与は認知症の原因になるという論文報告があります(Statin withdrawal in people with dementia. Cochrane Database Syst Rev. 2016 Sep 9;9(9))。総コレステロール、HDL、LDLに関わらず、スタチンは全員中止すべきです。総コレステロール(TCL)200以下の場合、特に150以下の場合に高度認知症の頻度が増します。スタチンを投与してもプラークは増加すると論文報告されています(N Engl J Med 2008 Jul 31;359(5):529)。従ってコレステロールが下がっても動脈硬化は進んでいると言い換えることが出来ます。スタチンはミトコンドリア毒であるという報告もあります(Expert Rev Clin Pharmacol 2015; 8(2):189-99)。
3.エンレスト中止
エンレストは慢性心不全(50-200mg)および高血圧症(100-200mg)に適応があり、サクビトリル及びバルサルタンに解離して,各々ネプリライシン及びAT1受容体を阻害します。サクビトリルはエステラーゼによりネプリライシン阻害の活性体であるsacubitrilatに速やかに変換、ネプリライシン阻害は血管拡張作用、利尿作用、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)抑制作用、交感神経抑制作用、心肥大抑制作用、抗線維化作用及びアルドステロン分泌抑制作用を有するNa利尿ペプチドの作用亢進に寄与します。一方でネプリライシンは疎水性アミノ酸残基のアミノ末端側でタンパク質のペプチド結合を切断する細胞膜結合型のタンパク質分解酵素であり、脳内でアミロイドβを分解する主要酵素であり(J Neurosci. 2004 Jan 28;24(4):991-8.)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14749444/。ネプリライシン活性を上げることで脳内アミロイドβを減らしアルツハイマー型認知症治療に結びつける可能性も報告されています(Mol Psychiatry. 2022 Mar;27(3):1816-1828.)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34737456/。従って、エンレストは脳内アミロイドβを増やし、アルツハイマー型認知症を悪化させてしまう認知症誘発薬と言えるのです。
4.フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒による認知症治療
フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は軽度認知障害(MCI)の状態で投与すると認知機能改善および認知症発症予防に有効です。フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は前頭葉の活性を上げることで前頭側頭葉変性症に伴う脱抑制行為抑制および認知機能改善に有効です。興奮性があり抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチ)を投与すべきでない場合に第一選択の選択肢です。金銭的にサプリメント購入不可の場合、フェルラ酸代替品としてガンマオリザノール50mg2錠1日2回朝夕食後を処方します。
5.ビタミンB12低下症
ビタミンB12欠乏症は栄養および薬物補充療法により認知機能改善が見込めます。ビタミンB12=500μg/dlを目標にメコバラミン0.5-1mgを開始します。胃癌に対する胃2/3-全切除術の既往がある場合は、ビタミンB12吸収障害のため毎週シアノコバラミン1Ap筋注を1ヶ月間、翌月からは毎月シアノコバラミン1Ap筋注とします。


知り合いからの紹介である。既往歴:三浦内科クリニック①ルネスタ②酸化マグネシウム③ガスモチン→すべて自己中止。物忘れ、暴言、妄想を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他  右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:2、ピックスコア:1、混合型認知症(MIX)/特発性基底核石灰化症(IBGC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。7日後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+1)、近時記憶5/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状は続いていた。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.76,eGFR53.6,Alb4.0,Zn78以外異状なし。VitB1=30,VitB12=354,葉酸=4.7。脳血管性認知症(VD)/妄想にシトルリン含有赤ミミズ1Capを勧めた。
​治療のポイント​
1.フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒による認知症治療
フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は軽度認知障害(MCI)の状態で投与すると認知機能改善および認知症発症予防に有効です。フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は前頭葉の活性を上げることで前頭側頭葉変性症に伴う脱抑制行為抑制および認知機能改善に有効です。興奮性があり抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチ)を投与すべきでない場合に第一選択の選択肢です。金銭的にサプリメント購入不可の場合、フェルラ酸代替品としてガンマオリザノール50mg2錠1日2回朝夕食後を処方します。
2.プレタール先発品:認知症改善効果
シロスタゾール製剤の先発医薬品(プレタール)と後発医薬品(シロスタゾール)におけるアルツハイマー型認知症に対する臨床効果の比較すると先発品プレタールのみ認知症改善効果が見られたと報告されています(PLoS One. 2014 Feb 26;9(2):e89516、認知症治療研究会会誌5(1)15-18)。プレタール(変更不可)で処方して頂ければと存じます。プレタールは心不全に伴う両下肢浮腫、頻脈がある場合には25-50mgの少量投与、心不全が悪化したらバイアスピリン100mgなどへの変更が必要です。
3.赤ミミズエキス粉末による妄想に対する治療
赤ミミズエキス(ルンブルクス・ルベルス)粉末は糖尿病、高血圧、高脂血症を患っている人に適応があり、特に脳梗塞や心筋梗塞を起こした人に再発作の予防に効果があります。頸動脈エコー19名で有意なプラーク(内膜肥厚)の減少(投与前 vs. 3ヶ月後で有意差、3ヶ月後 vs. 6ヶ月後で有意差)(日本東洋医学雑誌66(4)278-281,2015)を認めました。血圧降下作用、収縮期圧12mmHgの血圧降下作用(投与前 vs. 8ヶ月後で有意差 P<0.001)、拡張期圧5mmHgの血圧降下作用(投与前 vs. 8ヶ月後で有意差 P<0.01)を認めました。筆者は頭部CTで脳血管性認知症(VD)(境界領域梗塞や白質梗塞を含む)を認めた場合、特に物とられ妄想、嫉妬妄想などの症状が見られる場合に適応としています。脳血流改善作用、頸動脈、椎骨動脈、冠動脈など全身血流改善を認め、褥瘡治療にも有効です。赤ミミズエキスを投与して血圧を高めに維持しても妄想が続く場合にはセレネース0.2mg1日1回夕食後を開始します。


親戚からの紹介である。既往歴:R3両側乳癌摘出術、抗癌剤、愛知医科大学①ベタニス50mg②アリミデックス1mg③ビオフェルミン6錠④パントシン300mg/マグミット1500mg。物忘れ、夜間不眠、易転倒、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤脳梗塞なし、⑥両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:1、レビー小体病(LBD)/特発性基底核石灰化症(IBGC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:27/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒2錠を勧めた。パーキンソニズムにドパコール50mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。7日後、中核症状は改訂長谷川式:26/30(-1)、近時記憶6/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn62以外異状なし。VitB1=33,VitB12=205,葉酸=9.6。パーキンソニズムにドパコール50mgから75mgへ増量した。ビタミンB12欠乏症にはシアノコバラミン筋注、メコバラミン1.5mgを開始した。
​治療のポイント​
1.フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒による認知症治療
フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は軽度認知障害(MCI)の状態で投与すると認知機能改善および認知症発症予防に有効です。フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は前頭葉の活性を上げることで前頭側頭葉変性症に伴う脱抑制行為抑制および認知機能改善に有効です。興奮性があり抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチ)を投与すべきでない場合に第一選択の選択肢です。金銭的にサプリメント購入不可の場合、フェルラ酸代替品としてガンマオリザノール50mg2錠1日2回朝夕食後を処方します。
2.レビー小体病(パーキンソン病/レビー小体型認知症)/パーキンソン症候群
パーキンソニズムには優先順位としてドパコール(ネオドパストン)50-150mg>ペルマックス50-150μg/ニュープロ2.25-4.5mg>マドパー配合錠(イーシー・ドパール)1.5-3錠の順に処方します。レボドパ含有製剤(ドパコール/マドパー)を使用してもパーキンソニズムが残存する場合はトレリーフ25mgを追加します。ピクツキにはビ・シフロール0.125mgを追加します。起立性低血圧にはドプス1.5-3錠を追加します。
3.ビタミンB12低下症
ビタミンB12欠乏症は栄養および薬物補充療法により認知機能改善が見込めます。ビタミンB12=500μg/dlを目標にメコバラミン0.5-1mgを開始します。胃癌に対する胃2/3-全切除術の既往がある場合は、ビタミンB12吸収障害のため毎週シアノコバラミン1Ap筋注を1ヶ月間、翌月からは毎月シアノコバラミン1Ap筋注とします。


インターネット検索で来院された。既往歴:H20/2大腸癌、西山団地内科。H26アブレーション、心房細動再発、八事日赤。R4~R5右>左膝痛、はちや整形外科。星のまちクリニック①ミカルディス20mg②アムロジピン5mg③エリキュース10mg。物忘れ、昼間傾眠、夜間不眠、生真面目、甘い物好きを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:1、混合型認知症(MIX)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶1/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にシトルリン含有赤ミミズ2Capを勧めた。後頭神経痛にメコバラミン1mgを開始した。ビタミンB1、B12、葉酸、TIBC、Ferritin、Zn血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:改訂長谷川式:27/30(+6)、近時記憶5/6(+4)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.1,BUN22.7,UA7.8,Alb3.9,TCL268,TG147以外異状なし。VitB1=32,VitB12=532,葉酸=7.7。脳血管性認知症(VD)にシトルリン含有赤ミミズ2Capから1Capへ減量した。
​治療のポイント​
1.フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒による認知症治療
フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は軽度認知障害(MCI)の状態で投与すると認知機能改善および認知症発症予防に有効です。フェルラ酸50mg/ガーデンアンゼリカ10mg粒は前頭葉の活性を上げることで前頭側頭葉変性症に伴う脱抑制行為抑制および認知機能改善に有効です。興奮性があり抗認知症薬(ドネペジル/レミニール/リバスタッチ)を投与すべきでない場合に第一選択の選択肢です。金銭的にサプリメント購入不可の場合、フェルラ酸代替品としてガンマオリザノール50mg2錠1日2回朝夕食後を処方します。
2.赤ミミズエキス粉末による妄想に対する治療
赤ミミズエキス(ルンブルクス・ルベルス)粉末は糖尿病、高血圧、高脂血症を患っている人に適応があり、特に脳梗塞や心筋梗塞を起こした人に再発作の予防に効果があります。頸動脈エコー19名で有意なプラーク(内膜肥厚)の減少(投与前 vs. 3ヶ月後で有意差、3ヶ月後 vs. 6ヶ月後で有意差)(日本東洋医学雑誌66(4)278-281,2015)を認めました。血圧降下作用、収縮期圧12mmHgの血圧降下作用(投与前 vs. 8ヶ月後で有意差 P<0.001)、拡張期圧5mmHgの血圧降下作用(投与前 vs. 8ヶ月後で有意差 P<0.01)を認めました。筆者は頭部CTで脳血管性認知症(VD)(境界領域梗塞や白質梗塞を含む)を認めた場合、特に物とられ妄想、嫉妬妄想などの症状が見られる場合に適応としています。脳血流改善作用、頸動脈、椎骨動脈、冠動脈など全身血流改善を認め、褥瘡治療にも有効です。赤ミミズエキスを投与して血圧を高めに維持しても妄想が続く場合にはセレネース0.2mg1日1回夕食後を開始します。



ランチ@にぎり長次郎





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Last updated  Feb 18, 2024 11:11:29 PM
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