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シェフの落書きノート

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2005.09.12
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カテゴリ:美味しいお店
サービスで心底…感動したのは2度目

サービスで最初に感動したのは、西麻布の『ひらまつ亭』…
有名な平松氏の奥様の”お客様に対するキメの細かい、思いやりと心を感じるサービス”でした。
今は、広尾に移り『レストランひらまつ』と名前を変えています。

フランスに出店し、日本人オーナーで初めてミシュランの星をとった平松氏…。

わかるような気がします。

「この人のサービスは、感じがいいな…」というのは、今でも、時々出会います。

でも、恐れ入った…凄いな!と感じたのは、今までで2回しかありません…。

その2度目は…。
『Zona ITALIA』での事。
ランチ時の忙しい時間帯…。20分位待って(いつも10組位並んでいるそうです)案内され、席に着きメニューをみて選び注文をして、お料理を待っている時です。

一緒に行った連れのひじがテーブルの上のグラスにあたり…
水と氷の入ったグラスは、床に転落…。
隣のテーブルのお客様にも、お水がかかってしまいました…。

慌ててサービスの女性を呼びました…。
すぐに気がついたウェイトレスの方は、急いで、おしぼりと床を拭くタオルを持ってきて「大丈夫ですか?」と言いながらグラスを落とした本人と隣のテーブルの男性に声をかけ、丁寧に拭いてくれました。

ここまでは、大体サービスの行き届いているお店ならすることだと思いますが…。
床を拭いてくれている時の表情を見たとき…。
満面なスマイルなのです。気持ちの良い笑顔で、一生懸命に濡れた床を拭いているのです。

まだ、ウェイティング・ルームには、10組以上のお客様が待ち、店内のテーブルは、もちろん満卓!

スタッフ全員が軽快に動きまくっている…。
この状況の中で、嫌な顔ひとつせず、彼女は、満面の笑顔で、お客を労わり、水のこぼれた床を拭き、テーブルの上にも気を配ってくれている…。

「もう、大丈夫です。大変失礼致しました」と笑顔で声をかけて、自分の持ち場に戻って行った。

大変失礼したのは、こちらの方だ…。
なんだか、恥ずかしくなってしまうのと同時に、とんでもないほどに感動してしまった。

「この忙しいのに…。やってくれちゃって…このお客…」
な~んて思わないのか…???

たぶん、この状況で、こんな事件が起きたら…。
オイラは、笑顔で床なんか拭けない…。
ましてモップを使って拭いているのではない!
タオルを持ってきて、手で一所懸命拭いてくれたのだ…。

長年、飲食業に携わってきたつもりだが…
こんな素ッ晴らしい! シーン見たことない!

凄い!

Oh! まるで、噂に聞く、タイのバンコクにある、オリエンタル・ホテルのサービスのようだ…。(ちょっと、大袈裟な表現…)

テーブルに来て、料理を運んできてくれる時にも、お皿を下げる時にも、笑顔を絶やさず…。
何を聞いても…
「なんや、このオッサン!」
な~~~んて顔は一切せず、的確な答えと思いやりの言葉を感じさせる…。

駐車場に、車も止められない位の大繁盛ぶりのお店で、こんな対応を受けたこともないし、聞いたこともない…。

感動している。
こんなお店あったんだ…。

なんだか、キツネにつままれた様な気分で 『Zona ITALIA』を後にし、すぐ次に行くお店は、『Sakanaya』という名の姉妹店。

episode2に続く…





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Last updated  2023.10.15 22:28:38
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