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2018年10月09日
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カテゴリ:ニュース
サンフランシスコの市民団体が設置した「慰安婦像」について、大阪市の吉村市長はサンフランシスコ市長宛に像の撤去を求める手紙を出し、先方から何の返事もないことを理由に一方的に「姉妹都市提携を解消する」と宣言した。この大阪市市長の「奇行」について、コラムニストの小田島隆氏は、日経ビジネスに次のように書いている;


 大阪市が、サンフランシスコ市との間で取り結んでいた姉妹都市の提携を解消するのだそうだ。

 伝えられているところでは、吉村洋文大阪市長は、10月2日付けで姉妹都市の解消を決断し、その旨を公開書簡として、サンフランシスコ市長宛てに送付したのだそうだ(こちら。公開書簡やその和訳はこちらから)。

 この情報を、私は、吉村市長ご自身のツイッターへの書き込みを通じて知った(こちら)。

 なるほど。

 姉妹都市を解消するというのは、具体的にどういう意味を持った措置なのだろうか。

 「お姉妹ってことじゃないか?」

 ちがうと思う。

 姉妹が縁を切っても、いきなりおしまいにはならない。

 そんな簡単な話ではない。

 タイムラインに流れてきた市長のツイートを読んだ当初、正直な話、私は、市長の意図するところが理解できなかった。

 この3年ほど、慰安婦像の設置をめぐって、大阪市とサンフランシスコ市の間でやりとりが続いていたことは承知していた。

 ただ、私はこの交渉を重視していなかった。

 というよりも

 「どうせパフォーマンスだろ」

 と思って、タカをくくっていた。

 ありていに言えば、吉村市長がサンフランシスコ市議会や市長宛てに説明を求める書簡を送っているのは、コアな支持層に向けて演じてみせている軽歌劇みたいなものなのだろうと考えていた次第だ。

 それが、ここへ来て、書簡への返事が来ないことを理由に、いきなり姉妹都市の提携を解消する決断に踏み切る事態に発展している。

 この展開には少なからず驚かされた。

 引っ込みがつかなくなって暴走したということなのだろうか。

 それとも、

 「ほんまにお姉妹やで」

 という洒落のつもりだろうか。

 起こっていることの全体像をなんとか把握できるようになったのは、各方面のサイトや情報源を当たって、そこに書いてある様々な記事を読み進めた後の話なのだが、正直なところ、いまだに疑問点だらけだ。自分の中でうまく整理できていない。

 本来なら、こんな状態で原稿を書きはじめるべきではないのだろう。

 ただ、読者の多くも、混乱だらけの情報源に翻弄されている点では、私とたいして違わないはずだ。

 とすれば、この先、この問題についての議論が野放図に拡散するのか急展開するのか、それとも二極化して泥沼化するのかはともかく、手探りの状態でのとりあえずの感想を書き留めておくことは、無意味ではないはずだ。そう思って、現時点で私の目に見えている景色を記録しておくことにする。

 最初にお断りしておくが、サンフランシスコの市有地に慰安婦像を建てることの是非について、この原稿の中で明確な結論を提示しようとは思っていない。

 私自身、慰安婦像がどんなふうに扱われるべきであるのかについて個人的な見解を持っていないわけではないのだが、それを表明することは控えようと思っている。

 理由は、ごく簡単かつ実務的な次元の話で、つまり、めんどうくさいからだ。

 もう少し丁寧な言い方をすれば、ある事柄について相容れない見解を抱いているふたつの陣営が、その賛否の対象を「絶対に譲れない一線」として決着を争うことは、少なくとも短期的には、双方を消耗させるだけだと思っているということだ。決着を争うよりは、その対立点をしばらくの間棚上げにしておくほうが賢明だ、と、少なくとも現時点では、私はそう考えている。

 だから、これ以上この話はしない。

 吉村市長は、しかし、結論を急いでいる。

 彼は、サンフランシスコ市に何度も手紙を書いては、その都度慰安婦像の問題へのはっきりとした回答を求め続けてきた。

 ご自身も、慰安婦像について明確な見解を明らかにしている。

 つまり、市長は、この問題に決着をつけたいと考えており、その考えに沿って行動している。

 その結果が、この度の姉妹都市解消の決断だったわけだ。

 この問題が勃発した当初から一貫して私が疑問に思っていたのは、日韓両国の間で長年にわたって争われ、いまだに決着を見ていないこのどうにもやっかいな慰安婦をめぐる問題について、一地方都市の首長であるに過ぎない吉村氏が、かくも性急な解決を求めているその理由だ。

 大阪市にとって、太平洋をはさんだ向こう側の都市の一角の慰安婦像が引き起こした問題を解決することが、どんなメリットをもたらすというのだろうか。

 普通に考えれば誰でもわかることだが、慰安婦像の扱いに明らかな結論を出すことは、大阪市政の改善に寄与する事柄でもなければサンフランシスコ市民にとっての喫緊の課題でもない。当然のことながら、姉妹都市として半世紀にわたって交流してきた両市民の歴史を崩壊させてまで解決を急がねばならない問題でもない。

 とすればいったいどうして吉村市長は、この問題の解決に血道をあげているのだろうか。

 不思議でならない。

(引用者注;ここから先を読む場合は、日経ビジネスON LINEに読者登録が必要です。)


https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/174784/100400161/?P=2
日経ビジネス ON LINE 「それは大阪市長がやるべき仕事なのか」から引用

 小田島氏が言うように、サンフランシスコ市に慰安婦像が設置されたからといって大阪市民の生活には何の影響もないわけで、大阪市長の「撤去要求」には何の根拠もないのですから、手紙を受け取った相手も「意味不明」と思うしかなかったものと想像されます。また、吉村大阪市長も慰安婦問題に対する理解に乏しく、慰安婦像が日本を誹謗する目的で設置されたと曲解している点も問題です。慰安婦像の設置が話題になったころ、インタビューに応えた市民団体は「像の設置は日本批判を目的にしたものではなく、同様の悲劇が繰り返されないようにとの願いを込めたものだ」と説明しており、私たちはその説明を素直に受け入れて、悲劇を繰り返さないようにとの願いを共有するべきです。吉村市長の「撤去要求」は、例えて言えば、アウシュビッツの収容所跡を歴史遺跡として保全しているポーランド政府に対してドイツが「国の名誉を毀損する」などと言って撤去を要求するのと同じであって、歴史修正主義者のそしりを免れません。大阪市民は吉村市長に自制を求めるべきだと思います。





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最終更新日  2018年10月09日 01時00分06秒
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