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カテゴリ:読書
キム・フン著、蓮池薫訳「ハルビン」(新潮社刊)について、文芸評論家の川村湊氏が8日の東京新聞に、次のような書評を書いている;
2024年6月8日 東京新聞朝刊 12ページ 「読書-2人の『愛国者』の出会い」から引用 この書評記事は、一部に表現があいまいで理解に苦しむ部分もあるが、全体として気に入った記事である。それは、明治の日本政府が「朝鮮王家を廃絶に導いた」と明記しているからである。日本では、毎年正月になると「一般参賀」と称して大勢の国民が皇居に押しかけ、無邪気に日の丸を振ったりしているが、テレビでその画面を見るたびに、私は「この人たちは、かつて日本政府が朝鮮王朝を廃絶に追い込んだという歴史をどう思っているのか、あるいは全然無知なのか?」と疑問を感じてしまいます。私は、皇室制度は過去の遺物であり国民の民主主義への自覚が高まれば、いずれ制度は廃止する時期が来るであろうと思いますが、今現在の国民の気分では、正月の度に日の丸を持って皇居に参集して喜んでいる姿を見るにつけ、朝鮮にも同じように王家に対して敬愛の念を持つ人たちがいたであろうことは想像に難くありません。隣国の王家を廃絶に追い込んだという史実を意識することもなく皇室を称賛するという態度は、余りにも知性に欠けていると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年06月22日 01時00分12秒
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