居 合 道 を は じ め た 男
1612年5月13日(慶長17年4月13日)
二刀流の使い手宮本武蔵と燕返しの名手
佐々木小次郎が巌流島で決闘をした
武士としての命をかけた大血戦であった
あれからどれだけの年月が過ぎただろう?
日本人として生きていても何か物足りない
日本人として真の生きがいが生まれない
長い歴史が日本を作っているのに・・・
その歴史の中に生きているのに・・・
心の中は穴が開き崩れそうである
子供の頃から歴史が大好きだった
なかでも侍の時代が好きであった
吉川英治の「宮本武蔵」などの
剣豪小説もたくさん読んだ
「武士道」「武士道初心集」など
いろんな武士道に関する本を
読んで知識を深めた
そしてついにインターネットで
侍になるきっかけをつかんだ
明治維新によつて侍の生活は
終わりをつげた
サッカーは「侍ジャパン」というが・・・
いまは武士の時代からかけ離れた
平成という時代の真っ只中にある
そんな時代に侍になれるのだろうか
男にはそんな気持ちもあった
道場で刀法を練磨する居合人たち
道場には居合の好きな人が集まる
男は30歳にして居合道をはじめた
伝統のある「全日本居合道連盟」
その傘下にある「近畿居合道連盟」
に所属するとある道場の門をたたいた
摸擬刀を使い道場で練磨に励む男
はじめてから数か月たった頃
自分の心が変わるのに気づいた
いい意味での変心であった
心に筋金がはいったのである
日本人としての生きがいとは
居合道を後世に伝えることだ!!
崩れた心はみるみる修復していった
居合道は深遠な侍の刀法である
いけどもいけども完成のない道である
修練していくうちに少しではあるが
侍が持っていた心境に近づいた
居合道をはじめて本当よかったです
やっと日本男児になれた気がします
活きていく目的がやっと見つかりました
そう語る一人の日本男児がいた
宮本武蔵が「 五輪の書 」を書いて
何年になるのだろうか?
平成の時代に侍になった男
新しい時代の「侍ジャパン」である
これからの新しい日本男児は
居合道をやる人達によって
つくられていくことだろう