「思考と直覚」時間と霊魂72
重力波は一般相対性理論に基づく重力理論によれば、力場の変動は光速で伝播(でんぱ)し、エネルギーがそれに伴って輸送されることになるとされます。詰まるところは光子の速度と同等の速度を持つ波動なのです。此の重力波が「光子」同様の粒子として存在するならば、光子の時間干渉に重力波の時間干渉を読み込むことが必要になります。然し乍ら、重力波は物質の運動状態が激しく変化させられる際には必ず発生するのですが、其の発生のパーセンテージは非常に小さいので、現代物理学における人間が観測出来得(う)るるのは強力な重力波が実際に発生するのは天体の爆発などの場合に限られています。星の進化の終末におけるブラック・ホール形成時などに発生するとしますが、キロヘルツ程度の振動数をもつ重力波を地上で観測するための検出器の開発は発展段階にあるが、未だに検出には成功していない。グラビトン(graviton)とも称されるが重力場を量子化するとき現れる重力場の粒子。理論的にはスピンが2で質量がゼロである理屈は解せるが、現時点では、重力場に関する量子効果は発見されていない。場の量子論は空間の各点に存在する場の量子力によれば、電磁場の量子として光子、核力場の量子として中間子があるように、重力場にも量子があり、其れを指して重力子と言います。そして光子が光波を伴うように、重力子には重力波を伴う。然し乍ら、未だに重力場の量子論は未完成であり、発見の話題には事欠かないモのの、万人が認める重力子の存在は実験的には未だ確認されていない状況です。然し、ITの進化が其の疑問に答えてくれそうな時代を迎えつつあります。
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