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バリ島旅行、仮押さえ。
その夜、うちの女王様から電話が。 母、68歳。 明るくて元気、魅力的なおばちゃんですが とにかく、強烈です。女王様です。 支配力のあるお天気屋。この母の顔色で幼いころの世界は 明暗きっぱり分かれたわけですので。 いまだに、母の「え”--」は結構恐怖なんですね。 で、この女王様。 昨夜電話かけてきました。 「ちょっと、こないだ話してたバリ旅行だけど、どうなってるの?」 ”あー、今日これこれしかじかのツアー、とりあえず4人押さえてきたよ” 「あら、そう。私、お友達のIさんに冬にフランス旅行誘われたのよ。でも、それを”娘が旅行に行こうっていうから”って断ったの。断っちゃったんだから、ほんとにどっか行かないと困るのよ。格好つかないでしょ。そう、予約したの。よかった」 …あーた。 ”あのさあ、一生懸命探して今日予約入れたんだよ。喜ぶかなと思って、電話しようとしてたんだから。それを”格好つかないからどっか行かないと困る”ってのはないでしょうが” 「なによー! なんであなたはすぐそういうことを言うのよ。かわいくないわね。うきーっ、もういいっ!」 ガチャン。 ま、本人悪気はないんよね。表現がへたくそなだけ。 で、図星で指摘されると、とっさに切れる。パターン。 …で、そこでつい「そりゃないでしょうがあ」と言ってしまう私も、まあへたくそっちゃ、へたくそ。 でも、言えるようになって、長い母親支配から上手な距離感を持てるようになったのも確か。 強烈な母と、多感な娘。 きびしい長い歴史がありましたなあ。 完全に距離を置いて逢わないという時期もありました。 でもまあ、それなりに大切な場所に据え置きながら (どんな親でも、自らなくしてしまっては自分の核がゆらぐしね) 「その部分ではNO」「それは言って欲しくない」と ちゃんと言えるようになったのは大きな進歩なわけで。 愛情の表現がすれ違う。娘の「お勉強ができた」「かわいくてみんなから見られた」ことを、自らの糧としたがる母。いわゆる、条件付の愛情ってやつですな。 だから頑張る娘。でも、そういった社会的条件がない場所では「だめなあなた」「かわいくないあなた」と、結構軽率に言い続けてきた母。そうか、条件がなくなると愛してもらえん。たいへんだ、頑張らなくては。 でも、母は子育てにとっても頑張った! いろいろ苦労して私もここまできた! という自負があるわけで。 愛を受け取れないよー! と叫ぶ娘。ちゃんとやってるのにー! と叫ぶ母。 そんな母子の悲しい歴史があるわけなんどすなあ。 というわけで、そういう女王様連れて バリ島行ってくる。行けるのか? とにかく、母子にはいろいろ歴史があるもんどすなあ。 おかしな軋轢がなく、すんなりのびやかに育った人を見ると とってもとってもまぶしいです。 ま、この親だからこそのこの自分であるわけで もがきながら浮上してきた時間そのものが 自分の歴史でもあるわけで。 ただ、そんな変な軋轢を、自分は自分の子どもには持ち越さない! そう強く思えていることが、ささやかな自負。 ため息つきながら、つきあい続けるしかないねえ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004年10月07日 09時08分27秒
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