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テーマ:DVD映画鑑賞(13618)
カテゴリ:洋画(さ行)
原題: MY LIFE WITHOUT ME 監督: イザベル・コイシェ 出演: サラ・ポーリー 、 マーク・ラファロ 、スコット・スピードマン 、レオノール・ワトリング 、デボラ・ハリー 、 アルフレッド・モリーナ <Story> 清掃の仕事をしている23歳のアン(サラ・ポーリー)は、夫のドン(スコット・スピードマン)と、二人の娘とトレーラーハウスで暮らす主婦。 しかしある日、突然の腹痛に倒れ、トンプソン医師(ジュリアン・リチングズ)に癌で余命2~3ヵ月と宣告される。 アンはドンと母(デボラ・ハリー)には貧血だと説明。 そして夜更けのコーヒーショップで今までの人生を振り返りつつ、死ぬまでにしたいこと10項目のリストを作る。 死ぬまでにしたい10のこと(2002) - goo 映画 <感想> ずっと前から気になっていて観れなかった作品。 ようやく借りようという気になりましたので観賞。 イザベル・コイシェ監督は、女性の細かい気持ちをそのまま映画にしてくれるような作風が好きです。 この物語の設定が、2時間の映画の尺に合わせるように出来上がっているという印象はかなりあるものの、その内容として共感するところが多かった。 家で号泣って結構恥ずかしいんですけど。。。 見方によっては自分勝手とか、自分のするべきことに専念しろとか、いろいろあるかもしれませんが、 アンの気持ちって、1つの立場に長くいる人なら、共感できる部分が多少なりともあるのではないでしょうか。 余命が分かったら、自分が歩めなかった人生、できなかったことをしてみたい。 どちらかというと自分もその考えに近いです。 余命を宣告しないでほしいという人も多いと思いますが、自分はしてほしい。 なぜならその間に1つでもこの世に未練を残すことなく去って行けるように、するべきことをたぶん見つけると思うからです。
どうして、10項目の中に「夫以外の人と付き合ってみる」というのがあったのか、その真意がわからなかったような気もします。 いい旦那さんのように見えたし、家庭的にも困った感じはなかったと思いましたが・・。 ただ、「17歳でファーストキスをした男と結婚した」とありますので、 そのあたり、まだ若いだけに好奇心もあったのかもしれないですね。 何にも分からないままに怒涛のように始まってしまったアンの「ヤンママ」生活。 そこには何かを振り返って考える余裕すらなかったと思います。 子どもだってもちろん可愛いし、夫もよく頑張ってくれている。 でも何かが足りない。 何とも形容しがたいものが、この願望になったことは考えられる。 だから出会ってしまったリーも少し気の毒になってしまうんです。 こんなに好きになったのに・・・ って。 出会った人、大事な人。 それぞれに、自分がいなくなった後、悲しさを少しでも減らそうとするアンのいじらしさみたいなのが伝わってきます。 それが彼女の一本気なところでもあるんですけどね。 "MY LIFE WITHOUT ME"、 自分のいない人生を想像して、あらかじめ対応をするなどという事は、あまりできることではないからです。 なぜなら、それだけ人間は生に対しての執着心が強いから。 ですけどアンは考えます。 もう自分が形骸化して行くだけの世界に未練はない、だったら去りゆくにあたり、自分の愛する人たちに自分の想いを伝えたい。 これは自分もよく考えることだけに、すごく琴線に触れてしまいました。 だから、突然この世を去るんじゃなくて、死期が分かっている方がいいように思う。 そうすれば準備もできるかもしれないし。 ただアンみたいに周到にできるかな。 横たわって静かに目を閉じていく。 そこで彼女の想いが完結していたことが何よりの救いだったように思います。 それを手助けした医師も、自分と向かい合う事をアンから学んだように思いました。 アンは強い女性ですよね。
今日の評価 : ★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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