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テーマ:試写会で観た映画の感想(678)
カテゴリ:洋画(は行)
原題: HEREAFTER 監督: クリント・イーストウッド 出演: マット・デイモン 、セシル・ド・フランス 、フランキー・マクラレン 、 ジョージ・マクラレン 、 ジェイ・モーア 試写会場:ニッショーホール 公式サイトはこちら。 (以下、ネタばれにはしてないつもりですが、わかってしまうかもしれませんので、 鑑賞予定の方は、鑑賞後にお読みになった方がよいかもしれません。あしからず。) イーストウッド作品で鑑賞済みなのは、 『チェンジリング』 『グラン・トリノ』 『インビクタス』です。 空白期間が長いのであんまり本数観てないんですけど。 それらと比較すると、やっぱり本作、薄めかもしれません。 全面的には社会派映画という感じじゃない内容ですのでね。 「人は死んだらどうなるのか」 「死んだ人と交流ができるのか」 がテーマ、3人の登場人物のエピソードがクロスする。 まさに原題に "HEREAFTER"、「来世」とあるのですが、 私は霊的なものは否定しません。 なので、この映画で描かれている世界も「あり」かなとは思っています。 ただし世の中には、霊的なことを商売にしている人も多いし、その大半がまやかし(でしょうね)だから、 ジョージのように控えめで真実を告げる人がいてもいいと思う。 本当に、邪念や私利私欲がなく、相手のためを思って時には叱咤激励するような言葉なら、 私も訊いてみたいと思うし。 ジョージの場合は、自分が利用されることを望んではいないし、また積極的に自分を利用したいとも思っていない。 彼は自分が人のことが分かり過ぎるのが辛い。 わかってしまうと、その人との関係がその後は変わってしまうだろうし、 また、興味本位で訊いてくる相手に真実を告げたところで、反応は様々だから、 一概に感謝されるばかりでその後を過ごすこともないかもしれない。 ましてや、愛した人のことが分かり過ぎてしまうのも場合によりけりで、 知ってしまったがために関係が壊れることもたくさんある訳ですし。 なのでジョージの選択は、ある意味必然だったと言えましょう。 「自分が相手を知ることが苦痛にならない関係・環境」を探していたのですから。 そしてそこに、津波で九死に一生を得たマリーと、 双子の兄を亡くしたマーカスの人生が交差して行きます。 マリーは津波での臨死体験をずっと心に抱えていて、 それが理解されないということに深く悩んでもいるし、また分かち合える人がいてほしいと望んでいる。 マーカスも、大事な兄を失った悲しみに浸っており、 また兄に依存してきたことに気が付いていなかった。 彼もまた、自分がとらわれている場所から動けなかったのだろう。 霊視によって人生が交差するというのもわかるのですが、 その仲介が「大切な人を亡くした悲しみ」であるとするならば、 それがマーカスでなくてはならない理由付けが少々弱いように感じました。 彼以外にもたくさんその人物は出てきましたし。 その理由として「私利私欲がない」ということなら、何となくわからなくもないのですけど。 ずっとわかりあえる人がいないまま、あるいはその想いを抱え続けたまま 生きていくということも、なかなか辛いことでしょう。 その意味で、自分がまっすぐに生きていける場所を探したかったのかもしれません。 自分の心の置き所が、ジョージもマリーもマーカスも 欲しかったんでしょうね。 そのために1度、精神的に生まれ変わって、 あたかも「来世」に生きながらにして行く心地にしていったのでしょう。 こんな感じですが、私は個人的には非常にうなずける部分があったので 好きです。 ただし、テーマ的に非常に個人の振れ幅は大きいので、 絶対的にどうのこうのとは言えないでしょうし、 無理な人は全くダメかもしれません。 (スピルバーグが製作総指揮に入ってて、その影響かもしれませんけど・・・) ファンタジーでありながらも、ウェイトとしては少なめですが、 社会に対しての批判もありました。 安心して観れるとは思いますし、トーンも落ち付いていて私は好きなんですが、 果たして万人がそう思うかは何とも言えないと思いました。 今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんにちは~
そうそう。 落ち付いてるんですよね。 このトーンは個人的にはとっても好きです。 理解してくれる人に巡り合いたいのはみんな同じだと思う。 そこの部分に納得できるかどうかで好みが分かれるような気がしました。 (2011.02.13 11:31:35)
こんにちは☆低く付けたのにコメありがとです
わー、高得点だったんですね^^ 前半は面白かったんだけど どうにも今回珍しくわざとらしい演出を感じてしまい ラストも唐突過ぎてなにこれー、になっちゃった。 既に完全に賛否割れてますね~(笑) (2011.02.13 11:32:39)
こんにちは~
ラストね、確かにうん?? とは思ったんだけど、 共感できなくもないので、3.5にしときました。 最初4にしたんだけど、それだと他の作品との整合性もあるしねえ・・・ って。 イーストウッド作品は落ち付いているから基本的に好き。 でも昨年・一昨年の方が好みで言えば好きかな。 (2011.02.13 11:35:25)
触ることで知りたくもないつらい過去が見えてしまう。
どんなに相手が気に入っても握手すらできない。 最後に「触れ合える」相手に出会ったことが、 ジョージにとって救いなのかもしれません。 字幕ではhereafterを「来世」としてましたが 来世では転生を予感させますので「あの世」の方がしっくりきます。 「ラブリーボーン」のように完全な「あの世」ではなく、 彼岸と此岸の中間みたいなものがあるのかもしれません。 (2011.02.13 12:21:06)
こんばんは~
やっぱり自分を理解してほしいってみんなが思っているだろうし、 特殊な状況ならばなおさらそう感じるんじゃないかなと。 ジョージも辛かったんだと思います。 マリーもマーカスも。 >彼岸と此岸の中間みたいなもの かもしれませんね。 どうにも理屈では証明しきれないもの、私はあると思います。 (2011.02.13 17:55:09)
スピルバーグが製作総指揮のせいか、何だか『ラブリー・ボーン』を思い出しちゃいました。心霊モノは嫌いじゃないけれど、スピリチュアル要素は気持ちが引いてしまう私は、ちとこの作品は心に触れるものがなかったです。江○とか生理的に大嫌いでしたし。(苦笑)
(2011.02.13 18:52:29)
確かにこれは賛否分かれますよね。
私はクリント・イーストウッドってオムニバスの演出が巧くないなと感じてしまいました。 できればもっとテーマを煮詰めてほしかったですよ。 (2011.02.19 19:30:03)
形は違えど死に関わった三者が何かに導かれるように出会い希望を見出すというストーリーを、淡々と穏やかに見せてくれましたよね。
安易な感動に結び付けないあたりも心地よかったと思います。 (2011.02.20 11:52:01)
ワタシ自身、イーストウッド作品のなかでは好きな方の部類に入る作品となりました。
『インビクタス』より断然よかった(*^-゚)vィェィ♪ 帰還した宇宙飛行士が、皆口をそろえて人生観が変わるとか言いますが それがどういうものなのかがイマイチ分りません。 しかし、今回の映画の中で、亡き兄ジェイソンの言葉で マーカス同様にワタシも救われた気分になりました。 ひとはいずれ誰もがそこに行くからでしょうか^^; (2011.02.20 21:41:20)
ほんと!まさにそうですね。
私はグラグラになって涙が止まらないほど良かったですが 果たしてみんながそうかというとそこは疑問です。 あ~でもまだ余韻が・・ (2011.02.21 11:43:36)
なるほど…と思いながら感想を読まさせて頂きました。
監督自身の死生観を強く押し付けられるような物語ではなかったことに柊は好感を持ちました。 死後の世界のことに関しては、観る側一人一人に「こうあって欲しい」という想いがあると思うので、それを尊重してくれているように柊は感じました。 (2011.02.21 18:30:39)
こんばんは~
>形は違えど死に関わった三者が何かに導かれるように出会い希望を見出すというストーリーを、淡々と穏やかに見せてくれましたよね。 去年の『インビクタス』もとても淡々としてたように思いましたけど、これも淡々系でした。 >安易な感動に結び付けないあたりも心地よかったと思います。 ----- ちょっとあっさり? とも思いましたけど、 私はこういう感じはまあまあ好きです。 (2011.02.24 19:59:36)
こんばんは~
>『インビクタス』より断然よかった(*^-゚)vィェィ♪ お気に入りのようですね^^ >しかし、今回の映画の中で、亡き兄ジェイソンの言葉で >マーカス同様にワタシも救われた気分になりました。 >ひとはいずれ誰もがそこに行くからでしょうか^^; ----- 人生観が変わるきっかけって、それまで自分がしてきたことを根底から覆す体験でないと無理ですよね。 この映画の中の人物たちはみな、そういう体験をしてしまった。 他人には信じてはもらえない悲しさはあるけど、そこを分かち合える人と出会えたことが幸せだったんじゃないかと思いました。 (2011.02.24 20:05:29)
こんばんは~
>監督自身の死生観を強く押し付けられるような物語ではなかったことに柊は好感を持ちました。 割とそのあたりはあっさりとしてましたね。 >死後の世界のことに関しては、観る側一人一人に「こうあって欲しい」という想いがあると思うので、それを尊重してくれているように柊は感じました。 ----- 観客に委ねる系ですよね。 結構本作、感想分かれてますし。。 (2011.02.24 20:08:45)
こんにちは♪
コメントが遅くなって申しワケないです。 特に心に響くものや共感はなかったけれど、安易に死や死後の世 界を探求したものとばかり思っていたんで、死の世界を身近に感 じた登場した3人の姿を静かで温かい目線で綴った作りとテーマ が死ではなく生であったことに思った以上に惹き込まれる作品で した♪ (゚▽゚)v (2011.02.25 14:25:58)
こんにちは~
私もこの映画、「あたたかみ」って感じたんですよね。 そのまなざしを伝えたかったんじゃないかなって思いました。 出会えればそれは幸せなことですし。 (2011.02.26 08:07:38) |