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映画ドラマ・千一夜

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2018年01月の記事

全22件 (22件中 1-22件目)

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翔ぶが如く

評点　★★★★☆～★★★★★　人物描写、性格描写、セリフとも素晴らしいレベル　NHK大河ドラマの傑作大河ドラマ翔ぶが如く完全版第壱集 DVD-BOX 全7枚セット●1990年度　日本・テレビドラマ　NHK　全48話　脚本：小山内美江子　演出：平山武之　音楽：一柳彗　原作：司馬遼太郎　出演：（役名が先）◇西郷吉之助／西田敏行　◇大久保一蔵／鹿賀丈史　◇西郷いと／田中裕子　◇大久保満寿／賀来千香子◇西郷従道／緒方直人　◇村田新八／益岡徹　◇島津斉彬／加山雄三　◇斉彬の側室／田中好子　◇島津久光／高橋英樹　◇愛加那／石田えり　◇伊藤博文／小倉久寛　◇大山綱良／蟹江敬三　◇有村俊斎／佐野史郎　◇徳川慶喜／三田村邦彦　◇木戸孝允／田中健　◇篤姫／冨司純子　◇辰五郎／三木のり平　◇勝海舟／林隆三　◇岩倉具視／小林稔侍　◇幾島／樹木希林　◇坂本竜馬／佐藤浩市　◇井伊大老／神林繁　◇江藤新平／隆大介　◇阿部正弘／若林豪　◇大隈重信／石丸謙二郎　◇西郷吉次郎／村田雄浩　◇川口雪篷／竜雷太　◇西郷吉兵衛／坂上二郎　◇小松帯刀／大橋吾郎　◇川路利吉／塩野谷正幸　◇長崎八郎太／堤真一　◇芦名千絵／有森也実　●あらすじ　幕末。薩摩の国、鹿児島城下の下鍛冶町で育った西郷吉之助と大久保一蔵は、島津斉彬の庇護の下で頭角を現し、あるいは手を取り合い、あるいは異なる方法で薩摩藩を動かして、維新回天の偉業を成し遂げる。のち、新政府で参議となった二人だが、封建制度から近代中央集権国家への大転換は大きな矛盾を生み、武士道精神から抜け出せない西郷と合理主義の大久保は、次第に袂を分かつことになる。●感想　今年の大河ドラマは林真理子さんの「西郷どん」なのですが、そのインターネット記事で、西郷さんが情に厚い人でイヌが大好き、今もって人気の高いお人であることや、時に人にも動物にも憑依する特別な感情の持ち主のお人であったことなど、幾つか目にしました。また、ドラマとしては司馬遼太郎さん原作の「翔ぶが如く」が非常に良かった、という記事に接し、DVDで視聴できるこのドラマを先に拝見致しました。　結論から言うと、非常にレベルが高いですね。司馬さんの作品は「竜馬が行く」「坂の上の雲」は読んでおりますが、視点の高さや人間心理の深い洞察など、随所、感嘆している次第です。むろん、彼には彼流の歴史観があって、それもまた一つの視点であることは理解しておりますが、他の方の作品でなかなか彼の作品の右に出るような作品は出て来ていない・・・。この作品でも、彼の深い洞察が奥にあっての描写ではないかと感じました。　今まで維新と言うと西郷さんや坂本龍馬、長州のお人の活躍ばかりを記憶していたのですが、本編で、最大の功労者であり立役者であったのは大久保利通であったのではないか、と理解しました。　一つの国が、その地を実力者で分け合って幕藩と言う体制が成り立って平和を維持していた300年間を打ち破ったのは、高度に発達した技術水準を得た西洋文明です。困ったことに、彼らは他の文明を真から尊重する心を持った文明ではなかった・・・。そうしたことに気が付いて、では、日本はどうしたらよいのか？　大変に難しい宿題です。問題山積みの中を、木製の小舟に乗って出発する・・・。大久保の頭には、そういう背景がしっかりと刻まれていたのに違いありません。　第一部は明治政府が樹立するまでを描いておりますが、ここには「陽」の感じが付きまとう。幕府の持ちえた最大の才能者・徳川慶喜と対峙する西郷や大久保、勝海舟、坂本龍馬には、新時代幕開けに奔走する者の陽の気が溢れ、一種独特の勢いを感じました。また、旧来の身分制度に身も心も浸っている井伊直弼らの心情や方針などもクッキリと描かれ、桜田門外の変などの事件が、何故、あの順番で起こったのかが良く理解できました。寺田屋事件なども、薩摩と言う特殊環境にあった者たちの背景が知られて納得が行きました。　第二部では、西郷がどうして政府の参議でありながら鹿児島に戻ってゆくのかが描かれますが、この辺りは理解が難しい。心の中で「忠義」の心情から、或る線を脱却できない西郷の心情は、なかなか私には理解が難しかった・・・。思うに、海外に出て視察の機会を得た者と、国内にあって混乱の対処のみを担当した者との見識の開きか・・・。ともあれ、目を開くことの難しさはフツフツと感じました。　征韓論という言葉があります。大昔、大和朝廷が成立する頃から、倭の国には独立の精神あれど、半島に成立している国家を大陸の隷属国家とみなし、自分らよりも一段下の国と見做したことが、根底にあるのでは？　という気がします。西欧諸国を視察してその凄さに感嘆して崇拝に近い気持ちを抱くのは分からなくはない。けれど、身近な周辺諸国をして、彼の国も一つの独立国家であると平等認識できないのは、どういう心の動きか、その辺が非常に気になりました。台湾への出兵が元で清との問題を作ってしまったのち、大久保は一人で清との講和に行っている。その実力たるや、並大抵ではないと思います。　白村江の闘いの頃からすでに内包している東アジア国家間の大問題・・・。何時かそれが解決してくれることを心から望みものですが・・・。　●ドラマも小説も、物語は歴史を知っていての制作であって、登場人物が恰も先を予見しているかのような行動をしていますが、実際はそういう訳ではなかったでしょう。しかしながら、小さな目前の問題を解決しようとしているうちに、天が自然に解決を図ってくれるということが往々にしてあることを、歳を経ると分かるようになります。不思議なことに、自分では完全に忘れているような予定を、誰かが図らずとも知らせてくれるような場面にも多々、行き会うようになる。本当にその辺は不思議です・・・。天にも分け知らず意志があるかのような。　物語の最後は、不平を持った士族の手によって大久保が天に帰る。その妻・滿寿もまた、４０の若さで世を去る。明治は凄い時代でした・・・。、

January 25, 2018

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名探偵再登場

評点　★★☆　うーん、あんまし面白くなかった。カサブランカなどの昔の映画のパロディ的なところは分かったんだけれど・・・。【中古】名探偵再登場／ピーター・フォークDVD／洋画サスペンス●1978年度　アメリカ映画　監督：ロバート・ムーア　脚本：ニール・サイモン　出演：（役名が先）◇ルー・ペキンポー／ピーター・フォーク　サンフランシスコ在の私立探偵◇ベティー・ド・ブープ／アイリーン・ブレナン　酒場の歌手◇マルレーヌ・デュシャール／ルイーズ・フレッチャー　ルーの昔の恋人◇ポール・デュシャール／フェルナンド・ラマス　マルレーヌの夫◇ジェゼベル・デザイア／アン・マーグレット　富豪の若い妻◇エズラ・デザイア／シド・シーザー　ジェゼベルの夫　富豪でゴールデンゲートの持ち主◇ベス／ストッカード・チャニング　探偵事務所の秘書。クロスワードの名人◇マルセル／ジェームズ・ココ　酒場の経営者◇モンテネグロ夫人　ルーに調査を依頼した女◇ジョージア・マークル／マーシャ・メイソン　ルーの相棒マークルの妻●あらすじ　戦争の足音が迫る1939年のこと、舞台はサンフランシスコ。ルー・ペキンポーは相棒マークルと共に私立探偵事務所を営んでいた。或る日、ホテルで4人の殺害事件が起こり、その中にマークルも含まれていた。いずれも銃で撃たれての即死で、マークルの妻でルーとは不倫関係のあるジョージアの証言で、ルーが疑われることになる。だが、知り合いの警部の計らいもあって、彼は真犯人探しに乗り出す。彼の事務所に依頼のあった美術品探索以来の事件から、ルーは糸口を見つけ出す。●感想　なんだか分かり辛いお話です。。女性の登場人物が多すぎて、それぞれの話がごちゃ混ぜになっている感じで、まあ、それが主眼で作ったのだろうから仕方がないですが、どうもスキッと流れていく感じがしませんでした。ジャンルを「サスペンス」としている記事もありましたが、見つかる死体の辺りからして、コメディということは分かります。こまごまとしたプロットのそれぞれは面白い部分もあって分かるのですが、その連携性がいまいち分かり辛い。　パロディが盛り込まれています。カサブランカとかマルタの鷹とかの。ドイツ将校が国家を歌う場面でフランス国家を重ねるとか、有名なシーンも盛り込まれる。　かつてルーの恋人だった貞淑な美人女性＝マルレーヌの発言。あれから夫のポールに様々な体位を仕込まれて、バージョンアップしている。貴方ともう一度・・・・。には、参りましたね。やれやれ。

January 24, 2018

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●全日本卓球

●いや、驚きました。男子シングルスの張本さんの14歳での優勝、それに女子、伊藤さんの3冠達成・・・。卓球界では、若い人の活躍が目立ちますね。　一方、オリンピックが近づいて、ジャンプの高梨さんの不調が伝えられますが、迷うとそのこと自体で余計に不調に陥ります。何とか透明な心で、抜け出してほしいですね。　オリンピックは郷土出身の小平さんに期待してます。

January 23, 2018

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イーグル・アイ

評点　★★★（ところどころ★★★☆のシーンもあるけど）　着眼点は良かった。けれど、無理なストーリー回しだし、韓国ドラマ的非現実な部分も多く、画面も暗い。イーグル・アイ [ シャイア・ラブーフ ]●2008年度　アメリカ映画　監督：D.J.カルーソー　脚本：ダン・マクダーモット　ジョン・グレン　出演：（役名が先）◇ジェリー・ショー／シャイア・ラブーフ　コピー店店員◇イーサン・ショー／シャイア・ラブーフ　ジェリーの双子の兄◇レイチェル・ホロマン／ミシェル・モナハン　シングル・マザー◇トーマス・モーガン／ビリー・ボブ・ソーントン　FBI捜査官◇ゾーイ・ペレス／ロザリオ・ドーソン　空軍特別捜査官◇ジョージ・キャリスター／マイケル・チクリス　国防長官●あらすじ　才能はあったのに今はコピーショップで店員として働く平凡な男ジェリーは、アパートの借料にも困っている生活状態だった。双子の兄イーサンが亡くなってその葬儀に行った直後、75万ドルを超える額の振り込みに驚く。アパートに戻ると、F16の解説書や銃や化学薬品が部屋の中に！　が、突然女の声で、「今すぐ逃げろ」と指示が届く。一方、離婚して一人で息子を育てるレイチェルは、列車で遠くに演奏に出かける息子を送り出すが、彼女にも脅迫めいた電話がかかってくる。FBIに捉えられたジェリー、だが、とんでもない方法で逃げ出すことに・・・。***********　ネタバレします　**********●感想　アクション＋サスペンス＋SFみたいなお話でした。全体的には内容は分かりますし、スピード感も凄い、のだけれど、それのほとんどが嘘臭くて、変だなあ？、という感じで進みました。何より最初っから画面が暗くて非常に見づらい。これだけで減点です。　あれこれととんでもない物が手元に贈られてきて、身に記憶の無い罪を着せられて捕まるジェリーはまだしも、レイチェルは息子の命を脅迫の種にして行動を迫られる。それをするのが、他ならぬイーグル・アイ（賢い人工知能）という辺りはかなりインチキな想定です。車での派手な追いかけシーンとか、ごく普通の市民が次々と陰謀に加担して行くとか、そういう派手なシーンが延々と出てきますが、結局それが「爆発物を大統領の出席する演説会に持ち込むための手段」というのが、どうも「ど派手な映画シナリオを見せるための手段」になっていて、どうもこういうの、イライラしてしまいます。　その爆発物というのも、数グラムの重さで球場位の広さの殺傷能力のある化学物質とか・・・、そんなのある訳ないですよねえ。それに、ジェリーとホーガン捜査官が車で逃げるシーンでは、何と無人爆撃機がトンネル内を無事に飛行してミサイルで車を攻撃したりする。　早い話、大統領以下、政治の主要人物を殺害するのが目的なら、最初から無人攻撃機でミサイル撃てばよいだけのことで、シナリオは無理に無理を重ねている感じで、納得できかねる感じでした。（ギロチン計画と名売って大統領以下の要人を殺害する計画なのですが、球場単位の大きさで爆発させる。子供の音楽隊もいるような席で？　無茶苦茶ストーリーだなあ・・・。でも、無人機が出立してミサイルを撃つなら、映画は始まってすぐに終わってしまって、仕方がないんだろうけど・・・）●中には工夫の有るシーンもありました。例えば、空港の中で、ブリーフケースを持ったまま人がベルトコンベアで運ばれてゆくとか、イーグル・アイのデザインがカミオカンデの巨大センサーチックでイクセレントとか。出だしのポーカーのシーンあたりは、どうもリズムが合わない感じでのスタートでしたが、後半は特に無駄な説明も無くて、映画進行としてのリズムは良かったです。

January 22, 2018

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●サギトワさんは、美人ですなあ・・・。

●フィギュアスケートの欧州選手権を制したサギトワさんは１５歳！　とてもその歳には見えません。スチル写真では、二十歳は過ぎている感じの大人っぽさを見せて、凄い美人に見えます。ウーン、フィギュアには、どんどん凄い人が登場しますね・・・。

January 21, 2018

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メルシー！人生

評点　★★★　ちょっとＨなフランス発のコメディです。言葉って難しいですね。文句を言う言葉って、差別用語ばっかり・・・。迂闊に使えないですね。メルシィ！人生■監督：フランシス・ヴェベール//ダニエル・オートゥイユ■(2000) メディアボックス■【DVD】【中古】●2000年度　フランス映画　監督・脚本：フランシス・ヴェペール　キャスト：（役名が先）◇フランソワ・ピニョン／ダニエル・オートゥイユ　経理部に勤める普通社員　２年前に離婚◇フェリックス・サンティニ／ジェラール・ドパルデゥー　人事部長。差別主義者でゲイ嫌い◇ギヨーム／ティエリー・レルミット　サンティニの友人◇メユ・ベルトラン／ミシェル・ラロック　フランソワの上司、美人の経理部長◇コペル／ジャン・ロシュフォール　社長◇クリスティーヌ・ピニョン／アレクサンドラ・ヴァンダヌート　フランソワの元妻◇フランク／スタニスラフ・クラヴィレン　フランソワとクリスティーヌの息子◇ペロン／ミシェル・オーモン　フランソワの隣人。ゲイを理由に解雇された経験がある。●あらすじ　ゴム関連製品製造会社の経理部に勤めるフランソワは、真面目だけが取り柄の冴えない男、いつものように車で出社するが、会社ではリストラの対象となっていた。それを知らされ、落ち込んで自殺まで考える。と、それを見ていた隣に引っ越してきた男・ペロンから、「ゲイであると嘘をつけば、差別で糾弾されることを恐れる会社が解雇を撤回するはずだ」とアドバイスされる。際どい写真にフランソワの顔を張り付けて合成写真を作成、社長に送ってみると・・・。**********　多少ネタバレ　*********●感想　コメディです。フランソワを演じる男優さんが、少し背の低めの普通の顔のおじさんで、如何にもそこにいそうな感じで、主役には合っている感じ。また、会社員として登場する事務職関係には、ハンサムが多いですね・・・、女性陣も美人が多い。その辺、なかなか上手い配置をしている。　会社の製品としてコンドーさんを作っているのが一つのアイデアで、それを帽子としてパレードに出たり、会社の製品を使って思わず上司とそれに至る辺りは、日本映画ではあんまり作られない感じの発想かと思いますが、まあ、その辺はコメディってことで。　息子のマリファナ吸引を見過ごしてあげるとか、その辺はまあ、あるのですが、最後まで見れたので、とりあえず★★★ってことで。　あんまり笑顔を見せない人っていうのは、魅力に欠けます。物語終盤になってフランソワに笑顔が戻って、顔が輝く場面が多くなる。すると、平凡な男も輝きます。この辺、よく描写されている。

January 21, 2018

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●卓球全日本選手権　混合ダブルス！

●この季節は卓球の全日本が行われます。昔、卓球部にいた私としては気になるところ。　で、混合ダブルスですが、各組、物凄くレベルが高いんですね。世界選手権優勝ペアである石川・吉村組が準決勝で敗れ、優勝は森薗・伊藤組。日本ペアだけでも世界選手権のベスト８から遣っているような印象です。百花が咲いている！　このまま頑張って行って、2020東京五輪も活躍してほしいです。

January 19, 2018

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ワンダとダイヤと優しい奴ら

評点　★★★☆⇒★★★★　存外に面白かった。ちょっとブラックのところもあるけど、苦心のほどが伺える。ワンダとダイヤと優しい奴ら特別編【字幕のみ】ジョン・クリース【中古】●1988年度　アメリカ／イギリス映画　監督：チャールズ・クライトン　脚本：ジョン・リード　出演：（役名が先）◇アーチー・リーチ／ジョン・リード　弁護士◇ワンダ／ジェイミー・リー・カーチス　女詐欺師◇オットー／ケヴィン・クライン　ヒットマン◇ジョージ／トム・ジョージソン　泥棒◇ケン／マイケル・ペイリン　ジョージの友人　◇ウェンディー／マリア・エイトキン　アーチーの妻◇コーディ夫人／パトリシア：ヘイズ●あらすじ　ロンドン。吃音だが動物愛護家で、家でも熱帯魚を飼っているケンのアパートに、ジョージがアメリカ人の恋人・ワンダと共に遣ってくる。ジョージは宝石泥棒を計画し、ワンダの兄でヒットマンのオットーら4人での宝石泥棒を計画する。計画は成功、だが実はワンダとオットーは兄妹ではなく恋人同士で、ジョージを裏切り、警察に通報してしまう。　まんまとジョージを騙し、ダイヤを持ち逃げしようとしたワンダとオットー、けれども、ジョージが入れた金庫の中には宝石は見つからなかった。ジョージはオットーを信用せず、別の場所にダイヤを移し、そのキーをジョージに忠実なケンに預けたのだった。ジョージは留置場で弁護士のアーチーとの接見後、面会に来たワンダとオットーに、共犯者の名前を挙げて司法取引に応ずる気があることを告げる。*********　多少ネタバレします　********●感想　サスペンスと思って見始めたのですが、コメディーでしたね。むろん、最初の数分でコメディーと分かるのですが、進行はテキパキとしてリズム感が大変良いです。吃音の男が出てきたり、殺し屋が熱帯魚を喰ってしまったり、宝石泥棒の目撃者の夫人が飼っている子犬が間違って殺されてしまったり、オットーとワンダの行為の奮闘場面が映し出されたり、超真面目な弁護士・アーチーが、裸でワンダとの逢引を楽しもうとしたり、ワンダがイタリア語やロシア語のリズムに発奮してしまったり、コメディー的挿入場面は豊富で見飽きません。　視聴後、ＮＧ画面集を見たのですが、どういうネタを用意してそれを繋ぎ合わせて行くかの工夫が伺え、また、場面としては面白くても、映画全体のテンポを駄目にするプロットは止めてしまうなど、苦心のほどが伺え、コメディ映画制作の大変さが伺えて面白かったです。ぜひ、このNG集も見てみて欲しい所です。特に、話を面白くするのには4人の登場人物が必要！　と語る脚本家の話が印象的でした。　話が最後に上手く仕上がっているのは、映画が終わって、今後の4人がどうなるかの最後の字幕。エンディングとして上手く出来ているなあ・・・の印象が残りました。コメディーとしては久々に、面白かった映画です。

January 19, 2018

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ブレイクアウト

評点　★★★　話の内容は分かるのですが、最後は本当はどうなった？【中古】ブレイクアウト／ニコラス・ケイジ,ニコール・キッドマン,ベン・メンデルソーン,ジョエル・シュマッカー（監督）【中古】afb●2011年度　アメリカ映画　監督：ジョエル・シューマカー　脚本：カール・ガイダシェク　出演：（役名が先）◇カイル・ミラー／ニコラス・ケイジ　ダイヤモンド商人◇サラ・ミラー／ニコール・キッドマン　カイルの妻◇エイブリー・ミラー／リアナ・リベラト　カイルの娘◇エライアス／ベン・メンデルソーン◇ジョーナ／カム・ジガンデイほか●あらすじ　ダイヤモンドを売り買いするカイルは、美しい妻と15歳の娘エイブリーと共に、プール付きの豪奢な郊外の邸宅に住んでいた。商談をまとめようと電話中のカイルが帰宅すると、サラとエイブリーは、エイブリーのパーティ参加で揉めていた。エイブリーは部屋に籠って食事も採らないが、カイルはまずは仕事優先で、金庫の中を確認する。商談をまとめに出かけようとするとき、二人の警官が訪ねて来る。******　多少ネタバレ　******●感想　描き方に少し緊迫感が足りない気がしました。強盗犯人も荒業を使うのですが、それがどうか少し学芸会的演技で、わりと真に迫っていたのは、娘のエイブリーと女強盗くらいでした・・・。ま、それはそれとして、2011年頃は割と驚きの映画だったのかもしれませんが、サスペンス慣れしてくると、途中でこう進行するだろう感じが、伏線となっているカイルの金庫内の封筒あたりで分かってきてしまいますね。強盗団の顛末が最後ああなって、或る意味、家族にハッピーエンドで終わるのが幸いですが、サスペンスプロットとしては、少し平凡な感じがしました。最終的には家族の絆がまとまって終わるのですが、サラは本当は不倫していたんですかね？　結局分からずじまいに終わりますな・・・。●映画の妙味は、どこにあったのか？　私にはちょっと驚きや発見感の少ない映画でしたが、出た頃は、もう少し驚きで見られていたかも・・・。

January 18, 2018

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●聖蹟桜ヶ丘　桜ケ丘公園

●このところ胃の調子が悪く、少しは動いて循環をよくしようと散歩に出ました。小田急多摩線のはるひ野駅から歩き始め、多摩市のよこやま公園で景色を堪能し、公園沿いに稲城、聖蹟桜ケ丘へと歩きました。　よこやま公園は西側、北側に景色が良く、丹沢から奥多摩の山々、奥武蔵の山々が眺望できます。昨日はそこそこに晴れていたので暖かく、楽しいハイキングでした。目的地の桜ケ丘公園には午後に着いたのですが、さすがに平日で人が少ない！！　でも、大きなレンズ付きのカメラを携えたお年寄りの方もいて、野鳥観察に余念がない感じでした。昨日の写真の中から一枚。

January 16, 2018

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夜は短し歩けよ乙女

評点　★★★☆～★★★★　文学の素養が高いですね。現代風絵画の連続のような画面にも驚きました。[DVD] 夜は短し歩けよ乙女 DVD 通常版●2017年度　日本アニメ　監督：湯浅政明　脚本：上田誠　原作：森見登美彦　声の出演：星野源　花澤香菜　神谷浩史　秋山竜次　中井和哉●あらすじ　クラブの後輩である“黒髪の乙女”に思いを寄せる先輩は、今日も『なるべく彼女の目にとまる』ようナカメ作戦を実行する。春の先斗町、夏の古本市、秋の学園祭、そして冬が訪れて…。京都の街で、個性豊かな仲間達が次々に巻き起こす珍事件に巻き込まれながら、季節はどんどん過ぎてゆく。外堀を埋めることしかできない“先輩”の思いはどこへ向かうのか…。*********　多少ネタバレ　**********●感想　あらすじは上記のようにあるのですが、アニメでは一夜の出来事のように描かれていたかと思います。電車と称する三階建て自動車の持ち主の李白さんが寝込んだ時、黒髪の乙女は「まだ数時間しか経っていない」と語っていました。　さて、さすがに作家の森見さんの原作だけあって、本に関する知識は尋常ならざるものがあります。このくらいだと、見る側にも大きな驚きが・・・。それに、ここに登場する各キャラクタの翔んでいるところは、もう相当なものです。パンツ番長あたりが普通に感じるくらい。本の神様（小僧）とか、こいのぼりを口から出す「天狗」こと樋口さんとか。でも、関西、京都、というと、本当にこんな人たちがいるような気がします。あの辺りは不思議な場所で魑魅魍魎がいるような・・・。会社に入社したころ、東大生は真面目一本だけど、京大生は何事も疑っていて個人主義的、とか言っている京大出身の人がおりましたが、何となくそんな気も。何事も疑う性格は、或る意味、科学に貢献しますね。教科書も疑ってかかる。そうしないと新しい発見もありませんね。　ちょっと困るのは、物凄いｳﾜﾊﾞﾐで、酒を飲んでも飲んでも行けちゃう彼女、って設定で、あんなに飲むのは健康に良くないですね。物語なのでそういう設定なのでしょうが、あれは危険だなあ・・・、良い子は真似しないでね。●絵が特異でした。現代絵画を美術館で見ているような感じで、キャラクタの動きも特異！　お年寄りの集まる高級クラブでの「詭弁踊り」、あれは何ですかね？●あれこれと、不思議な登場人物ばかりですが、アクが強い訳ではない。それぞれがどこか滑稽な人物で、愛すべきところがあり、その辺に作家の暖かい目線があるように感じました。一種特別な才能を感じました。　

January 15, 2018

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ハットン・ガーデン・ジョブ

評点　★★★～★★★☆　宝石泥棒モノで、映像は良いしリズムもまあまあなのですが、アッという驚き感は少なかった。実際に起こった事件、というのはそういうものなのかもしれませんね。ハットンガーデン・ジョブ [ マシュー・グード ]●2017年度　映画　監督：ロニー・トンプソン　脚本：レイ・ボグダノヴィッチ　出演：マシュー・グード／ラリー・ラム／フィル・ダニエルズ／マーク・ハリス／ジョエリー・リチャードソンほか●あらすじ　服役中だった若手の泥棒のところに、ハンガリーの大物マフィアから仕事の依頼が舞い込む。それはイギリス中のダイヤモンドが集まる街、ハットンガーデンにある貸金庫に入り、お宝を頂戴するというもの。しかし、貸金庫には厳重なセキュリティが施されている。そこで集められたのは、経験豊富な平均年齢が60歳以上のジーサンたちだった。昔ながらの仕事への流儀とこだわりが強く、口は悪いが、腕は確か。ひとクセもふたクセもある彼らを束ねて、用意周到に計画を立て実行するのだが、幾多の障害が立ちはだかる。**********　多少ネタバレします　***********●感想　2015年のイースターに実際に起こった280億円もの被害の泥棒事件を題材にした映画です。最終的には実行犯は捕まるので、その名前も明らかになっているのだけれど、主犯は？　実際も捕まらなかったのかな？　実行犯は映画では６０代となっていますが、実際は７４歳から７６歳くらいの歳で、年金受給者だったりしたそうです。ハットンガーデンのとあるビルの上からロープで下降し、地下にあった貸金庫を二日間に亘って穴あけ工事を行ない、中に入っていた宝石などを盗んだ・・・。その大胆な手口には、驚くほかはありませんが、映画で見ると、盗難に関する場面は、ほとんどが穴あけ工事の場面。また、障害も、工事主体者が具合が悪くなって倒れるとか、空気を送るパイプの接続部が破断するとかそんな感じで、幾分か地味な進行です。普通の映画ならば、派手な進行を見せたがためにいろいろと脚色するのでしょうが、この映画はほぼ実行通りに描いているのでは？と思われます。それにしても、イギリスのお爺さんたちはタフですな・・・。　もしも、あんな簡単な理由で捕まるのでなければ、或いは今も犯人は逃げおおせているのかもしれない。高度なセキュリティを誇った金庫が作られても、それを破るアイデアがあったことにも、驚きました。●今年の冬は寒いですね、特に朝方。東京でも気温は零度以下で霜柱が出来るし、車の窓ガラスも真っ白・・・。

January 14, 2018

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ハンガリー連続殺人鬼

評点　★★★☆～★★★★　抑えられたトーンの描写／映像が素晴らしい。実話を元にした作品です。※アフィリエイトでヒットせず、映像は無しです。●2016年度　ハンガリー映画　監督：アールバード・ショプシッツ　出演：（役名が先）◇レーティ／ガーボル・ヤースベディーニ　容疑者、最初の被害者の交際相手◇ボータ／ジョルト・アンゲル　刑事◇ゾルターン・シルマイ／ペーテル・バールナイ　若手の検事◇ボグナール／カーロイ・ハイデゥク　工場の運転手◇カトーナ／ツソルト・トゥリル　刑事のち大学の先生◇リータ／ジョーフィア・サモシ◇ノーラ／バルシャイ・モニカ●あらすじ　1957年、田舎町マルトフで、屍姦の痕の残る女性の死体が発見され、ただちに容疑者が逮捕される。容疑者は自白をしており、事件は解決したものと思われた。それから7年が経ち、同じ町で非常に似た状況の殺人事件が起こる。それも一回ではなく二回。町の人の怒りを反映して、検察も必死に事件を追うが、犯人は見つからない。若手の勇気ある検事だけが、この事件は７年前の事件と繋がりがあり、その当時の捜査が間違っていたのではないか、という観点で捜査を進める・・・。*********　多少ネタバレします　**********●感想　のっけから抑えられたトーンの映像で、雰囲気がよく出ています。社会主義国家らしい映像、ミシンで服飾を作るらしい工場の様子や、草の茂る川の様子などなど、1957年という頃の感じも良く出ている。　最初の事件が起こって犯人が捕まり、服役するまでは、実際より幾分か抑えられた描写なのかな、という気はするのですが（警察関係の拷問などの様子があまり描かれない）、そのうちに回想的にですが、そうした場面も描かれ始め、ドキュメンタリーっぽい描写になっています。　そもそもが実話に基づく映画、とのことで、実際の捜査は地味だし、作った映画程のキレが感じられるシナリオの映画ではないですが、最初の捜査で杜撰さがありながら、今は教授となっている当時の捜査員の在り方や、その教え子が逆に、真実を求め、服役している男の無罪を勝ち取ろうと奮闘する姿は、それらしい演出になっており、特に若手検事の活躍は、暗い感じの社会主義国家に光を齎す感じに描かれていて、好感が持てました。（逃げ場に困った真犯人が川に飛び込んだのを、命がけで救いに行く場面など）　派手な演出はなく、実際らしい演出と描写で進められます。殺害場面も、実際というのはあんなふうなのでしょう、首を絞められると、人間は非常にあっさり死んでしまいます。また、水死体が本当に実物っぽい。この辺、どうやって撮ったんでしょうね。映像の出来は大変良いと思いました。　最後、真犯人逮捕で終わると思ったのですが、それだけにあらず。社会の暗闇を垣間見せる演出で終わりますが、これも実際にあったことか・・・。

January 13, 2018

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2018

評点　★★★　何ともＢ級な映画！　随所素人っぽい演出なのに、どこか、「なるほどこう来たか」」と賛成している自分がいました。学芸会も、ときどき面白い時って、ありますよね。※アフィリエイトではヒットせず、映像は無しです。●2017年度　アメリカ映画　監督：クリスチャン・セスマ　出演：コリン・メリック　ロバート・キャラダイン　マイク・ハットン　メアリー・クリスティーナ・ブラウン　ジョン・マック●あらすじ　かつて日本にオダ・ノブナガが生きていた頃、彼は富士山の溶岩中で作られたという石”ジュブツ”を発見し、黒巫女ユカイの力を借りてその驚異的なチカラを開放、天下統一を成し遂げた。だが、不死を期待した彼の望みは敵わず、石は死と破壊のみを齎した。以降、その石は行方不明となった。　女忍者カナは、その石の力を封印すべく代々任務を与えられ修行してきたノブナガの末裔だった。2018年、巫女であるユカイが牢獄を脱出する。　FBI捜査官であるニックとマックは、サンフランシスコでの密貿易の現場を押さえようと張り込む。その現場にいたのが、他ならぬニックの情報屋カナだった。カナは密輸入されたらしい石を抑えようとしていたのだったが、その石は巫女の手に渡り、フランシスコに惨状を齎す。ＩＴ億万長者のベアードがその石を手に入れ、世界征服を目指そうとしているのだった。*********　多少ネタバレします　*********●感想　想定からして何ともＢ級の気配ですが、ＦＢＩ捜査官であるニックとマックの会話も、のっけからＢ級という感じです。この辺が不思議なんですね。各所各所がそういうＢ級的感じで物語が進みます。　役者さんは真面目にやっているし、物語もかなり真剣な感じで進められるのだけれど、例えば、ニックとマックが現場に突入するとき、「応援は来ない、時間がないんだ」と、低予算で人数少な目で撮影する理由が述べられるとか、二人で10人以上のイタリア系密輸商人の銃撃をこなしてしまうとか（全然隠れていないのに弾も当たらないんです）、どうも微妙に笑える場面が続く。エレベータにニックが一人で乗り込み、そこに数人の敵が襲うのですが、あっさり数秒で片付く場面などもしかり。　そういう中では、空に暗雲が立ち込め、そこから炎的電撃が地上に降ってきて、建物や道路を破壊する石のチカラによるシーンは、ＣＧながらそれなりに出来ていて見られました（これも見方によっては、取って付けたような印象ですが）。また、日本趣味なのか、カタナを振り回すギャング団が、鬼の面を被っているとか、その辺にもそれらしい工夫があって、なかなか考えているなあ、と感心する工夫はありました。　全体的に、昭和30年代にテレビでいっぱい遣っていたＳＦドラマ的な雰囲気の感じで、それらをいっぱい見てきたオジサン世代には、どうか懐かしい！　というような気配がする映画でしたね。それにしても、何故映画の題名が「2018」だったのかが分かりませんでした。　

January 12, 2018

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レゴ　ニンジャゴー　時空の支配者編

評点　★★★☆～★★★★　独創性のあるシリーズですが、天空の海賊編の方が良かった。特に前半、同じようなシーンが繰り返されて回っている感じがした。ちょっと惜しいなあ。レゴ(R)ニンジャゴーよみがえりの日編／時空の支配者編 DVD-BOX(4枚組) [ 森嶋秀太 ]●2017年度　日本アニメ　脚本：ケヴィン・ヘーゲマン、ダグ・ヘーゲマン　声の出演：カイ：（森嶋秀太）ロイド：（松井恵理子）コール：（斎藤楓子）ジェイ：（おおしたこうた）ゼン：（橘諒）ニャー：（内田彩）●あらすじ　ウー先生の下で修業に励む6人のニンジャ達、カイ、ロイド、コール、ジェイ、ゼン、ニャー。そこに、かつてはエレメント・マスターの一員としてウー先生の弟子であったのに、邪悪な心を抱いてニンジャゴーの制服を企んだクロックスとアクロニックスが現れる。今を遡ること40年前、ウー先生らエレメント・マスターは、彼らの野望を打ち砕くため、時空の剣を使って彼らを時空の歪に閉じ込めたはずだったのだが・・・。●感想　例によってアイデア豊富なシリーズです。本編は本当はエピソード１から見るべきでしたね。最初に見たのがエピソード６で、次が本作（エピソード７）なので、ちょっと勿体ない気が・・・。　今回も、ヘビを元ネタにしたサムライベノブレイムとかヘビヘビとかの悪者軍団が登場する。そのキャラクター画像も性格付けも、上手く仕立て上げられています。ですが、ナダカーンの登場する天空の海賊に比べて、前半の物語がまだるっこしい。ヘビザムライと戦っても、ただ分解するだけでまた何事もなかったかのように再生し、この場面が何度も何度も登場して、飽きてしまいます。　一方、時間を超越、とした途端から物語は上手く描かないと意味ない話になってしまいますが、その辺はまだしも上手く描かれていると思いました。時空の剣なるものの特性が４つある点も工夫としては良く、後半過ぎの１／３が良く描かれているだけに、前半が惜しかった感が強く感じられました。●中で、悪玉の親方＝クロックスの発言で、最新の発明は何にも役立たない、的な幾つかの批評が、実はかなり当たってますね。アイフォン頼りの弟を戒める辺りは、「健全な意識を持つ親！」の姿勢さえ感じました。このセリフは上手いなあ・・・。　古きものが大事、というのは一理あるんです。何せ、そういう状態で、人類は何千年も生きてきている訳ですからね。携帯画像に頼らずに、自分で足を運んで見に行くとか、人の話を当てにせずに自分で考えて行動するとか、意外といいこと言っている。この辺りのセリフはレベルが高かったです。　最後の最後まで決着が付かないのも気になりましたが、まだまだ続編で描きたいのでしょう、その辺はよしということで。

January 11, 2018

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EMMA/エマ　人工警察官

評点　★★★★　古典的な映像で、普通なら★★★☆くらいなんだと思うけど、何か魅力があって雰囲気の良い映画でした。面白かった。EMMA/エマ人工警察官 [ パトリック・リドレモン ]●2016年度　フランス映画　監督：アルフレッド・ロット　脚本：マノン・リディス　ほか　出演：（役名が先）◇フレッド／パトリック・リドルモン　フランス警察の警部◇エマ／ソレーヌ・エベール　配属された新人研修生ほか　スリマン・イェフサー　サブリナ・セベク　バネッサ・ラール●あらすじ　フランス警察に勤務する警部のフレッド。彼が率いる捜査チームに、新人の研修生エマが配属される。早速、郊外の林中で発見された女性殺害事件に出動するが、エマはベテラン刑事でも気が付きそうもないことに気が付き、彼女の妊娠や犯人の特徴まで言い当てる。豊富な知識と的確な分析力、並外れた身体能力の高さで周囲の人間を驚かせ、しかも容姿端麗でモデルになった方が良いと思われるような姿。しかし彼女は会話の節々にどこか妙なところが多く、その人間性に疑念を抱き始めたフレッドは独自に調査を開始する。すると、彼の20年来の親友である女性警察官から呼び出しがあり、エマの正体を知らされることになる。*********　多少ネタバレします　*********●感想　ごく普通の警察モノテレビドラマの感じで始まります。映像も普通の映画っぽい感じで、全然ＳＦっぽくないし、CGも使われません。なのですが、見ていて進行に妙に安心感があり、読者が見やすいシーケンスで進んで行って、この辺、映画造りに慣れているなあ、という感じで好感が持てました。　で、主人公のエマは、容姿端麗、知識豊富で運動能力抜群＝完璧！なのですが、嘘は法律に抵触するので駄目、とか、その遣り方は法律の第何条に違反、などなど、捜査員としてはどうも硬くて扱い辛いし、周囲の人間の感情に関する配慮が全くない（でも、彼女が発言すると嫌味がない！）。　その辺りのセリフ回しと、物語の展開の順番、また、敏腕だけれど家族思いの警部との会話が非常によく出来ていて、これは上手いなあと感じました。　警部との仲を勘繰る奥さんにパーティに招かれると、「警部には、彼氏がいると言いなさいと言われた」とか言ってしまうし、子供と妙に仲良しになってしまったりするし、（この辺、可愛いワンコを思わせます）、怪しいパーティーに女子高生みたいな服装で出かけたりするし、その辺のウイットもさりげなく表現・展開され、出来が良く（というか好感持てる演出に感じ）、全体的に○、の印象でした。●ロボットものというと、如何にもそれらしい映像を作りたくなるものですが、そういう映像はただ、携帯端末に数字が出るくらい！　それだけでアンドロイドを表現してしまう手腕には、ビックリしてしまいました。　そういえば昔、テレビで、バイオニック・ジェニーなるサイボーグ捜査官のお話が放映されていましたが、あちらはコンピュータ画像をだいぶ入れていましたね。発想は同じかと思いますが、エマの周囲の人間にフランス的な柔らかさがあって、これはこれで特徴があるお話に感じました。　続編が作られますかね？　（でも、こういうお話は初回が何と言っても面白いんですけどね）●ところで、昨年10月からフランス語を勉強し始めたのですが、聞いていて分かったのは数語です。やれやれ。　

January 10, 2018

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Battle of Surabaya

評点　★★★★　だいぶ前に見ました。こういうテーマを扱った作品は、感想を書くのが難しい。今回も上手く書けているかどうか・・・。アニメのレベルは高いです。※アフィリエイトではヒットしませんでした。画像無しです。●2015年度　インドネシア・アニメ　監督：アリャント・ユニアワン　脚本：アリャント・ユニアワン　M・スヤント　声の出演：マウディ・アユンダ（ユムナ）、レザ・ラハディアン（ダヌ）　※ネットでの情報が少ないです。●あらすじ　連合国軍が日本に原爆を投下し、太平洋戦争が終わる。インドネシアで独立の気運が高まるなか、オランダはそれを認めず、一触即発の状態に陥る。13歳の靴磨きの少年ムサは、国軍と独立派の秘密の「運び屋」として働くが、日系人の親友の少女ユンナとともに、インドネシア史において重要な局面となった「スラバヤの戦い」に巻き込まれていく。*********　多少ネタバレ　*********●感想　1945年11月に実際にあったインドネシア・スラバヤの闘いを題材にして作られた歴史・戦争関連アニメです。主人公ムサは１３歳の少年で、彼と出会うことになる少女ユムナは少し年上。　その辺りは初見でも直に分かり、風景描写や少年少女の家族思いの心情など、レベルが高くて十分見進められますが、その当時の日本軍、オランダ軍、イギリス軍の立ち位置が分かり辛く（不勉強のまま見ていることもあり）、日本軍の工作部隊であったらしい忍者風鍛錬部隊の存在も出て来て、頭がかなり混乱しました。制作者側で、この辺の整理がもう少ししてもらえると観易すかったのかと思いますが、物語の前半に、少年ムサが慕う日本軍の要人が撃たれて亡くなる辺りから、幾つもの組織の描写が出て来て分かり辛くなったように思います。特に忍者集団の立ち位置は不透明で、何の意図を持っているかの説明もなくマンガチックに描かれるだけで、説明不足に感じました。●第二次世界大戦が起こる主要要因は、産業革命を経て工業国へと発展・変貌した西欧諸国が、石油や低賃金での労働生産力、また、生産後の物品の購買先を求めてアジア・アフリカに進出したことかと思われます。彼らには現地の人を幸せにしたいという意図はなく、自分たちより下等な存在と位置づけ、奴隷としての役割・植民地としての役割ととらえての進出でした。結局、支配、が大きな目的なのです。　その当時の日本の指導層の中にも、この潮流に乗り遅れてはいけないという意図を持つものがあったと思われますが、その一方で、西欧諸国によるアジア進出からのアジアの民の解放を願い、アジア各国がそれぞれに自分自身の手で国を運営出来てほしいと、独立を支援したいと心から願った人もいたように思います。戦争初期、インドネシアに駐留した日本軍は、学校を設立したりインドネシア語の公用語化を図ったり、民族運動／政治参与を容認、農業改良の指導をしたりして、一方的に植民地化を図ったオランダなどとは異なった姿勢で臨み、真のインドネシア独立を願った人があったことも知られています。そうした背景があってでしょう、物語ではそういう意図を持つ日本人も登場し、好意的に描かれているように感じました。●歴史を正しく描こうとすると、いろいろな角度からの検証が必要です。また、様々な意見の人間が同時に存在して物語が進むがために、一つの一貫した主張の有る作品としてまとめるのは非常に難しい。この作品でも、そうした背景があって、単純なストーリーで組み上げられる「普通のアニメ」よりも、難易度が高いと思われました・・・。単純な勧善懲悪ドラマの方が、仕立ては簡単ですよね。●絵は良かったです。特に、インドネシアらしい風景や夕陽、情緒ある町の風情など・・・。少し動きがぎこちないところもありましたが、却ってそれらしく感じられた。インドネシアのアニメ制作レベルが高いことを実感しました。●以上のことをあれこれと鑑みて、★４つかな？、と考えました。　人間は、「上下関係を意識した途端に、不幸が始まるのだ」ということを、なかなか認識できない生物です。対等な関係で・・・、ということほど、難しいことは無いのかもしれません。

January 9, 2018

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【あとは野となれ大和撫子】

●評点　★★★★　最初、文のリズムが合わないな、と思ったのですが、そのうちに読めて来て、その日のうちに読んでしまいました。カザフスタンやウズベキスタンの習慣や言葉とか、造詣深いですね。あとは野となれ大和撫子 [ 宮内　悠介 ]●今回は楽天ブックスで買いました。ゆうパケットで送られて来るので便利です。一応、書店でも探したんですが見つからなくて。●舞台は中央アジアの架空の国で、アラルスタンと言います。地図で見るとウズベキスタンの左上の部分、カザフスタンとの国境辺りで、昔は大きかった（世界4位の）アラル海と言う大きな湖の有る辺りにあることになっているのですが、この湖は綿花栽培の灌漑工事後、水が無くなって塩湖化してしまった・・・。　物語では、その環境破壊のことも述べられていて、小説を書くのにあたって沢山の準備がなされたことが感じられ、内容に広がり感を感じました。●基本はファンタジーで、むろん、冒険的要素がないと面白くないのですが、ここでは大統領の狙撃事件から始まって、イスラム系の独立運動組織が登場したり、何か意図があるらしい吟遊詩人が登場したり、将軍配下にあって、実力があるのに大佐でいる男も居たりして、配分はなかなかに考えられています。ロマンス的には抑え気味で進みますが、全体的にバランスが取れていて、最後の終わりも妙な感じはせずに読み切れました。面白かったです。●エンターテインメント小説も、このくらいしっかり調べて、沢山の語彙を含んで描かないと、作品にならない時代なんですね。厳しいなあ・・・。

January 8, 2018

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ハクソー・リッジ

評点　★★★☆～★★★★　実話に基づいたお話だそうです。戦争場面など、ちょっと誇張している場面もあるかと思いますが、銃を持たずに戦争に出て75名の命を救った主人公の勇気には、感服するところがありました。ハクソー・リッジスタンダードエディション【DVD】●2016年度　オーストラリア／アメリカ映画　監督：メル・ギブソン　脚本：ロバート・シェンカン　アンドリュー・ナイト　出演：（役名が先）◇デズモンド・ドス／アンドリュー・ガーフィールド　アメリカの田舎の青年　衛生兵に志願する◇グローヴァー大尉／サム・ワーシントン　デズモンドの上官◇スミティー・ライカー／ルーク・ブレイシー◇ドロシー・シュッテ／テリーサ・パーマー　看護師　デズモンドの恋人◇トム・ドス／ヒューゴ・ウィービング　デズモンドの父親◇パーサ・ドス／レイチェル・グリフィス　デズモンドの母親ほか●あらすじ　緑豊かなヴァージニア州の田舎町で育ったデズモンド・ドスは、第2次世界大戦が激化する中、陸軍への志願を決意する。先の大戦で心に深い傷を負った父からは反対され、恋人のドロシーは別れを悲しむが、デズモンドの決意は固かった。だが、訓練初日から、デズモンドのある“主張”が部隊を揺るがす。衛生兵として人を救いたいと願うデズモンドは、「生涯、武器には触らない」と固く心に誓っていたのだ。上官と仲間の兵士たちから責められても、デズモンドは頑として銃をとらない。とうとう軍法会議にかけられるが、思いがけない助けを得て、主張を認められたデズモンドは激戦地の沖縄へ赴く。*********　多少ネタバレします　**********●感想　人間が、自分がまだどういう状況に置かれているのか十分に知らされていない状態で生きていた頃のお話です。第二次世界大戦のような大きな戦争に至るには、どこかに征服者になりたい（自分の周りの人間をコントロールして、その運命を操りたいという欲望を持つ）人間が居て、その人たちの思うように人間界が動かされて行ってしまう・・・という現象が元にあるのでは？　戦争は、喰うに困るような状況で始まる物資争奪戦かとは思いますが、喰うには困らなくても、巨大な利権を巡って、他人より儲けたくて、起こされることも多い。過度な欲望は破壊をもたらすだけで、良いことは何もないと思うのですが・・・。　前半は、主人公の少年／青春の頃のエピソードが描かれ、なぜ彼が従軍を志願しながらも銃を持たないのかが説明される。後半は彼が従軍することとなった沖縄・前田高地での激戦の様子と、幾多の傷兵を救って行く姿が描かれています。●前半ではまず、第一次大戦に従軍して多くの友を失い、心に傷を負った父親の姿が描かれる。傷が深くてアル中となり、子供を殴ったりもする。デズモンドや彼の兄を救うのは、心優しい母親です。（優しい女の人の存在は、凄く大事です。人類を守っているのは、この力かと思われます）また、彼は幼年期に兄に大きな怪我をさせたことがあり、その後は強い信念を持って、聖書に描かれた「汝、殺すなかれ」を忠実に守ろうとします。その彼が、自ら戦争に志願するのは少し変だなあ、という気はするのですが、その頃のアメリカは、真珠湾を不意打ち的に攻撃した日本への憎悪が国民的感情となって渦を巻き、戦争に志願しない者は臆病者だ、という広範囲社会的心理状況もあったのでは？、と推測します。　その頃、日本は徴兵制の元、無理やりにでも戦争へと送り出された兵隊さんも多かった。周囲の目は厳しく、従軍拒否は非国民扱いとなる・・・。こういう状況こそが、恐ろしい状況なんです。　戦後ロシアは一方的に条約を廃棄して、サハリンの村に攻め込んだりしましたが、その後のロシアのある人の話に、「一旦、大きな犠牲を払って得た領土は、何が何でも死守しなければならない」というのがありました。戦争は始まってしまうと、もう後戻りは効きません。●映画ですが、戦闘場面は、数日に亘って行われる戦いを数十分に凝縮して描かれるので、強烈である反面、虚構っぽいな、という感じもあります。少し劇的に過ぎていて、過剰演出に感じました。また、破壊された肉体の悲惨さが何度も何度も画面に出ます。あんなに何度も描き出さなくても十分に伝わると思うのですが、いかがでしょうか？　その辺、少し辛かった。　ハクソーリッジは実在するのですが、その当時の写真を見ると、もっと細めの縄梯子で登っている。150mの断崖だそうですが、さすがに150mの垂直断崖だったら、鉄砲担いで縄梯子では登れません。　実際の沖縄の写真から察するには、縄梯子で登るのは20mほどの崖でしょう。実際に岩登りを経験するとすぐに分かりますが、人間、10mの高さは物凄くきついです。史実に則った作品なら、その辺も正しく描くべきように思いました。●衛生兵として戦場を駆け巡り、多くの人を救う主人公の真の強さは充分に伺えました。戦闘場面にあっても銃を取らないその信念の凄さに驚くとともに、彼の命を奪うことなく、最後まで生きさせた運命の妙にも、じんわり共感が浮かびました。●フーバーの著書にも見られるように、アメリカは太平洋戦争開始時に、すでに真珠湾攻撃があることは察知していたと思われます。（公開された米国の機密資料からも、政府の上層部には察しがついていたことが示されている）日本軍を誘導して自国の重要施設を攻撃させ、のちの国民感情にまで演出して行く政局支配者の存在や、その恐ろしさ。そういうものも、同時に思い起こさせました。平和な時代に生きられたことを感謝する次第です。

January 7, 2018

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●寒いお正月

●2018年も、あっという間に開けてしまいました。日々が物凄く早く進んで行ってしまいます。「凄い充実感」で生きていた高校時代とは違って、どちらかといえば「静穏さが取り柄」みたいな日常ですが、まあ、不平は言ってはいけないな・・・。　ともあれ、歳を取ると、時は午後の太陽のように早いですので、若い人たちはグダグダしていないで、そのときそのときを大事にしてパンパンと充実した感じで生きてほしいですね。　そういえば、子供の頃は、零下10度と言うような気温の中でも、田んぼや池でスケートとかしてましたが、さすがに歳を取ると寒さがきつくなって、そうは行きません。冬は本当にしんどいです。●2月に入ると、平昌のオリンピックが楽しみです！　小平さんには頂点目指して頑張ってほしいし、他の選手にも良い成績をあげてほしいです。　ちなみに、箱根駅伝はテレビで見てました。青学のランナーさんは凄いんですね。登録者全員が、1万メートル30分以内だそうです。これには恐れ入りました。

January 5, 2018

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ウィッチ・アンド・ドラゴン　秘密が見える少女

評点　★★★～★★★☆　うーん、独創性はあるんだけど、今一つ展開が・・・。惜しいなあ。ウィッチ・アンド・ドラゴン秘密が見える少女 [ レベッカ・エミリー・サトラップ ]●2015年度　デンマーク映画　監督：ケネス・カインツ　脚本：アナス・トマス・イェンセン　原作：レナ・コパブール　出演：レベッカ・エミリー・サトラップ　マリア・ボネヴィー　ヤーコプ・オフテビロ　ソーレン・マリン　ペーター・プラウボー●あらすじ　ドゥンアーク王国の辺境の村に住む10歳の少女・ディナは、母親から受け継いだ“恥あらわし”と呼ばれる、相手の目を見ることでその者が秘密にしておきたい心の奥にある恥、罪悪感、劣等感を暴くことができる不思議な能力を持っていた。が、幼いディナにはその力が上手くコントロール出来なかった。　ある日、領主らの殺人事件が起こり、ディナと母親が事件解決のために城へと招かれる。しかし、それは領主の後継者・ニコを陥れんとする恐ろしい陰謀だった。********　多少ネタバレします　********●感想　珍しいデンマーク映画です。なので、使われている言語はデンマーク語かと思います。むろん、字幕を見ながらの視聴でしたが、ドイツ語とも違って聞こえました。（ときどき英語そっくりの部分もあった）　物語は最初から事件が起こり、導入は上手いです。ですが、犯人探しがテーマの物語かと思ったら、あっさり犯人は分かってしまうし、独裁を狙う者が、裁定者をこれまたあっさり井戸に投げ込んだりして、物語の趣旨が少し散漫な感じがしました。少女の力が発揮される後半部分は一つの趣向ですが、それにしては刀を振り回す場面も普通にあるし、何と言っても副主人公のニコの登場場面が少なく、しかも動線がはっきりせず、取り扱いが上手くない。また、ウィッチ・アンド・ドラゴンという表題にしては、ドラゴンは地を這うコモド・ドラゴンで活躍主体とはなっておらず、この辺も何ともぎこちない感じがしました。●映像はかなりよく出来ていて、中世の暗い街の感じとか、家の造りとか、峡谷の道とか、人々の表情なども素晴らしい、という範囲です。ですが、夜や家の中でのシーンが本当に暗くて、字幕しか上手く見えない！！！　この辺、制作者は気が付いているのですかね？　DVDにしたときの視聴者の視点で明るさを考慮して作っているんだろうか、と思ってしまいます。こういう点に気が付いていないのは、大きな失敗と思うんですが、いかがでしょうか？●発想としては、随所、良い部分があります。少女の能力とか、ニコの先生が化学の力を利用するとか。　でも、少女よりももっと能力の高い母親がいるのに、彼女は物語では捕まってしまうだけで何もしないし、どうもその辺り、変な展開です。勿体ないなあ、という感じがしました。　もともと子供向けファンタジーなので、腹違いの兄と対決しても剣を振り下ろさない弟の心情を尊重するのは分かるのですが、それにしては、不倫だとかベッドを共にするとか、話題はえらく大人物で、秘密、というより”恥じ”という単語が使われるくらいで、その辺微妙にアンバランスな感じもしました。　日本では児童文学では、こういう話題の取り方（権力闘争や不逞と目される男女関係などを恥として全面に押し出して追及する）はしないでしょう・・・。その辺で、文化の違いというか、物語の背景の違いというかを、感じましたね。●筋を少し工夫すると、ずっと良い映画になるかと思いました。　

January 5, 2018

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甘いウソ

評点　★★★（★★★☆の演出もある）　ずっと昔に見たのですが、思い出せずに２回目を借りて来て見てしまいました。困ったことに最後の場面しか覚えていなかった・・・。少し後出しジャンケン的展開のお話です。【バーゲンセール】【中古】DVD▼甘いウソ【字幕】▽レンタル落ち【韓国ドラマ】●2008年度　韓国映画　監督：チョン・ジョンファ　脚本：ユン・スンヒ　チョン・ジョンファ　出演：（役名が先）◇ハン・ジホ／ペク・チニ　放送作家◇ペク・ドンシク／チョ・ハンソン　ジホの幼馴染◇カン・ミヌ／イ・ギウ　ジホの初恋の相手。建築家◇ハン・ジフン／キム・ドンウク　ジホの弟◇チョン・ハンサン／　ジホの友人◇キム・ソナ／キム・ソナ　ミヌの初恋の相手●あらすじ　仕事がうまく行かず、クビを宣告された放送作家のジホ。茫然自失のまま道を歩いていてカバン泥棒に遭い、それを追いかける途上で車に跳ねられてしまう。ところが、なんとその車を運転していたのは、ジホの初恋の相手＝ミヌだった。高校生の頃から思っているのに、未だに気づかれずに片想い。ジホは、この事故を千載一遇のチャンスと思い、あろうことか記憶喪失のフリをしてしまう。責任を感じたミヌは、ジホを自宅に泊めて記憶が戻るまで保護することに。まんまと初恋の相手との同居に成功したジホだったのだが・・・。●感想　韓国映画は今ではよく知られたジャンルかと思いますが、その創生期と言う頃に作られたお話かと思います。　コメディとしては上手く描かれていて、ジホの男っぽくて飾り気の無い日々の生活の様子とか、憎めないウソの付き方とか、ミヌが飼っているシェトランドシープのワンちゃんが思わず繰り出す「ウソがバレちゃいそうな行動」とか、動物園の柵に嵌って抜け出せないヘマ女だ、とか、発想の良さはところどころに現れて面白いですが、３０という歳になっても片思いを続けている幼馴染のドンシクの思いの描き方が、物語後半で後出しジャンケン的にいっぱい出て来て、実はこうだったんだ、なのでこの結果です、は、ちょっといただけない感じでした。　真面目な性格でイケメン、瀟洒な家に両親と住むミヌ。上流社会と目されている人たちとの交流が多い彼と、男っぽい気性で凄く庶民的のジホだから演出できる「これからのとんでも活躍！」みたいなのを期待したのですが、そういう展開ではなくて、気づかなかった隣の男の思いに気づいて、ごく普通に人生決着、という感じは、物語としては不足に思いました。　最後に初恋の人が現れて、ミヌにも良い結末が・・・。これでバランスを取った感じですかね？

January 4, 2018

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