DFLY Room

3月号からラジオ技術が店頭販売をやめてしまった。
それを知って思った。

自分が愛読している雑誌ＭＪなどで発表される、
手作りのオーディオ機器はどれも素晴らしいものだと思う。
（ラジオ技術もたまに買っている）
個人的に金田明彦氏のアンプなどは、毎回憧れを持って
記事を読ませて貰っている。

しかし、製作記事を読み初心者が興味を持って
挑戦しようとしても到底作れないと思う。
製作記事はとても細かく書かれているので、
製作が不可能なわけではない。
素人には記事の部品を揃えることが出来ないのだ。
たとえ部品を見つけても、あまりに高額で
完成できないリスクを考えると、簡単には買えない。
（1個数千円は当たり前だからな～）
初心者には絵に描いた餅なのだ。
上級者でも何人作っているだろう？

音の良いパーツ（球や石など）は、既に滅びていて
現在は埋まっている化石を掘り起こして使っている感じ。
（極端な言い方かもしれないが、石油か宝石のようだ）
時代の流れや半導体の発展の中で色々な背景があり、
絶滅状態になってしまったようだけど、結局残っている資源を
みんなで奪い合っている。
これでは当然いつか資源は尽きるし、稀少になったものは
超高額で取引され、極限られた人しか使えない。

自分は、オーディオが好きな人が誰でも楽しめるものに
なって欲しいと思っている。
でも今は、一部の金持ちか、マニアの上級者しか
相手にしていない。
勿論上級者向けは無いと困るんだけど、それだけでは
先が見えている。

だから、MUSESを作った新日本無線さんや
国産300Bを発売しようとしている高槻電器工業さん、
今もオーディオ用のトランジスタを作ってくれている
サンケン電気さんには頑張って欲しいし応援したい。
新しい部品を供給してくれるんだから、出来れば
（手に入らない物ではなく）そういうものを使った
記事も多く出して欲しい。
オーディオ雑誌にもそういう方向も見て欲しい。

新しいICとかは沢山作られているけど、何十年も前の
部品の方が良い音だということは、そこに関しては
全然進歩していないってことだ。
21世紀の技術をつぎ込んだ全く新しいオーディオ用
トランジスタを作ったって良いじゃないかと思う。

MUSESが発表された時とても嬉しかった。
更に個人でも買えるようにしてもらえて、本当に感謝している。
応援することでより良いものを長く供給して貰えれば、
文化も長く続くと思う。
勝手なお願いですが、今はインターネットで情報を
共有できるわけだし、未来の為に残して欲しい。

決して今のオーディオ雑誌を否定するつもりはありません。
実際年間購買で愛読してます。
しかし、今の状態では先が無い気がして非常に心配だ。

オーディオ雑誌も自作オーディオもずっと残って欲しい。