何度目かのマニラに行った時のこと。
パサイ市の友達に会いに行ったら、彼は
結婚して新居を構えたとのことだった。
「まあ、俺んちに泊まれよ」と案内されると、
まずまず大きい家かと思いきや、その中に入り、
更に、階段の下の鍵を開けた。
「狭いけどなんとかやってるよ」と彼は言った。
三畳の部屋にベッドが入り、私が寝るとすれば、
キョウツケーの状態である。
奥さんはニコニコして迎えてくれた。
バンコクから飛んできたばかりだったので、少し寝て
もいいかというと、どうぞどうぞだった。
私が持っていたラジカセをひとつしかないコンセントに
つないで聞き始めた様である。私は夢の中に、エリック
クラプトンが何度も流れてくる。
そして何時間かして静かになった。
やっと目が開いて、寝ぼけながらベッドを見ると、奥さん
が泣きながら「I LOVE YOU」といい、彼の耳たぶを
噛んでいた。
状況はよく分からなかったが、何か見てはいけないもの
を見たようで、もう一度寝た。
今は故郷ミンダナオ島のダバオに帰ったそうである。
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最終更新日
2003.10.29 20:18:26
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