誰でもないあの方への手紙
あなたを批判するのは、妬んでいるみたいだから辞めときます。
私は、相談役も慰め役も辞退します。自分で解決して下さい。
不特定多数あなたへ。私は、あなたにとって問題外の人になってしまいましたね。
そう言えば、あのイタリア人、もうエイズで死んでしまったのだろうか。悲惨ドミトリーでの会話だったな。
あのオカマのフィリピン人カメラマンは元気だろうか。一緒にホモディスコに行ったね。すっかり忘れていたよ。一人の女の子を連れてきていたね。彼女は泣いていたよね、泣いているのに、一緒に踊ろうといって、私をダンスフロアに誘ったね。男女で踊っているのは私立ちだけだった。最後まで彼女の泣いている原因は分からなかったし、それはどうでもよかったことなんだろう。店を出るときにカメラマンは言った「ゴメン、ここホモディスコなの」そんなの分かっている。
大阪でもそういえば週末のホモディスコに行ったな。私の後輩が、自分の彼女を連れてきていた。すぐ近くに住んでいた私を連れてきた。トイレが行列になっているのが、なんだか状態であった。私の住んでいたところはホモの集まる真ん中であった。道理で、道端で男に声をかけられることが多いと思ったよ。そういえば、住んでいる隣はラブホテルだったのだが、男同士入っていくのを何度も目撃したんだよね。
思いっきり、耳を手でふさぐと、地獄の音が聞こえます。目を閉じると火の玉が振ってくるイメージです。
面白かったことも楽しかったことも苦しかったことも、上澄み液になっただけ。
手紙には書きません、エピソード。どうでもいい細部だけにこだわり。
下男の話、祭の話、映画の話、列車の話、城壁の話、オートリキシャーの話。
若いから、無茶とか、はちゃめちゃ、とかしたいでしょ。
そういった瞬間、私は、いつも若いと思っていた。
セラヴィ、謳歌してね。
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